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「持参金のない娘は要らない」と婚約破棄された没落令嬢、辺境の関所を預かります ~通る荷を検めていたら、元婚約者の商いも花嫁候補の嘘も全部見つけました~

作者:くらたん
最新エピソード掲載日:2026/09/17
「持参金のない娘は要らない。商いは損得だ」

商家の跡取りだった婚約者は、うちが没落した翌週にそう言った。

損得。結構ですわ。では、得のある所へ参ります。

辺境伯領の関所が、検め役を探していた。荷を検め、税を取り、通す。給金は月に金貨二枚。

「一荷目。絹十反、産地は隣国とのことですが、この織りは王都ですわね。関税は倍」

「二荷目。花嫁道具一式、宛先は辺境伯様。持参金は金貨三百、ただし箱の底は石ですわね」

三荷目、四荷目。荷を開けるたびに、誰かの嘘が一つ減る。

「ロズモンド! 俺の荷を止めるな!」

「関所は荷を検める所ですもの。元婚約者様の荷も、王家の荷も」

そして辺境伯様が、関所の窓口の前に立って仰った。

「関所を通れた花嫁候補は、まだ一人もいない」

「検めが厳しくて、申し訳ありません」

「いや。検める側に、一人いる」

「お通りください。荷は、こちらでお預かりしますわ」
1. 絹の産地
2026/09/17 00:49
2. 箱の底
2026/09/17 11:00
3. 帳簿は一冊
2026/09/17 16:13
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