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限界労働者の再生、あるいは暗闇からの解放  作者: エソラ
【第3章】兄妹の証明と、コンプライアンス
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第3話 コンプライアンスの線引き

昨夜起きた前代未聞の身内バレ事故。その衝撃は瞬く間にネットの海を駆け巡り、無数の憶測と狂騒の嵐を巻き起こしていた。


人気VTuberとしての確固たる地位を築いてきた『月紗影ルナ』のチャンネル周辺は、一夜にして数々の憶測と好奇の視線が飛び交う巨大な交差点と化していた。リスナーたちの間では、配信の最後に飛び出した「おにぃ」という一言を発端として、「ルナに兄がいたのか」との言葉が広がりを見せていた。また、今まで一切男の影が無かったものだから、「話題の『脱力美形カナト』との関係は一体何なのか」「まさか熱愛発覚ではないだろうか」といった、多種多様な推測や不穏な「彼氏説」「不適切交際説」までもが掲示板やSNSのトレンドを埋め尽くしていた。


まさにその最中である翌日の午前中、葵は都内の一等地にそびえ立つ大手VTuber事務所『ノヴァ・アストリア(Nova Astoria)』の事務所が入っている高層ビルの入り口に居た。

一度深呼吸をしてビルを見上げ、意を決して中へと入る。入館証を見せてエレベーターへ乗り、全面ガラス張りのスタイリッシュな高層階ロビーを通り抜け、着いたのは重厚な防音扉に囲まれた会議室だった。

会議室の中央には、磨き上げられた重厚な木製テーブルが鎮座しており、その上には資料の入ったタブレット端末や幾重にもファイリングされた規約書が置かれている。


席に着く葵の顔には、昨夜の今日という過酷な現実に対する疲労と、言い知れない緊張の色が濃く滲んでいた。

あの後、兄が次に休みをとれた日に詳しく説明してもらう約束をして、ヘッドギアを外して現実に戻った瞬間から、スマートフォンは壊れたように震え続け、マネージャーや関係各所からの連絡が途切れることはなかった。しかし、ノヴァ・アストリアという事務所の対応は迅速かつ的確だった。パニックに陥る暇もなく「明日の午前十時に事務所へ来るように」との厳達を受け、葵はこうしてコンプライアンスの審判を受けるべく席に座ったのだった。


やがて、カチャリとドアが静かに開き、数名の人物が足音を忍ばせて入ってきた。慌てて葵は立ち上がる。


先頭に立って現れたのは、普段から葵の担当を務める女性マネージャー・藤村だった。彼女の顔にはいつも通りの温和な笑みが浮かんでいるものの、その瞳の奥には事務所のタレントを守るためのプロとしての鋭い光が宿っている。その後ろには、法務・コンプライアンス担当の宮下と只野の二名が、厳めしいスーツ姿で控えていた。


「――お疲れ様、ルナちゃん。昨夜は……色々大変だったわね」


藤村は葵の向かい側の席に腰を下ろすと、労うような優しい声をかけつつも、すぐに手元のタブレットへと視線を落とした。


ノヴァ・アストリアという事務所は、タレント個人の自主性やクリエイティビティを最大限に尊重し、普段の配信スタイルや企画に対しては比較的自由な裁量を与えてくれる、いわゆる「ほがらかで和気あいあいとしたアットホームな雰囲気」を大切にしている事務所だった。所属するタレントたちも皆仲が良く、まるで部活動の延長のような温かな空気が社内を包んでいるのが売りの一つでもある。


しかし、それはあくまで「平時」の話しに過ぎない。

ひとたびネット上で大規模な炎上やプライバシーに関わる重大なトラブルが発生すれば、大手としての社会的責任、コンプライアンスの遵守、そして何よりタレントの信用とブランドを守るためのリスク管理体制は、業界最高水準の厳格さをもって作動するようになっていた。

所属タレントが各々が数十万人規模のファンを抱えるトップクラスの人気を誇り、数々の企業タイアップやスポンサー案件を背負っている以上、下手な対応を許せば、所属タレント個人の活動停止に留まらず、事務所全体が抱える商業案件やスポンサー企業との契約にまで深刻な悪影響を及ぼしかねないからだ。


マネージャーの藤村はもちろん。宮下と只野も、平時であれば優しく接してくれる人たちだ。事務所で会った時にはいつも、配信の感想を気軽に伝えてくれ、改善点も教えてくれる。


「すみません……私の不注意で、皆さんにこんなご迷惑をおかけしてしまって……」


葵は両手を固く組み、深々と頭を下げた。そして着席を許され座った葵に、宮下が険しい表情のまま眼鏡の位置を直して口を開いた。


「謝罪は後回しでいい。まずは事実関係の確認と、今後の対外的なアナウンスの擦り合わせが最優先だ。……ルナ君、昨夜の配信の最後に飛び出した『おにぃ』という発言についてだが、ネット上ではすでに様々な憶測が飛び交っている。――率直に聞こう。あの『脱力美形カナト』と称されるプレイヤーと君の間に、いかなる関係がある?」


会議室の空気が一瞬でピリッと引き締まった。

法務の視線は鋭く、葵の逃げ場を塞ぐかのように突き刺さる。


葵はゴクリと唾を飲み込み、覚悟を決めたように顔を上げた。


「……あの人は、ネットで噂されているような怪しい人物でも、関係のない他人でもありません。……私の、実の兄です」


緊張で声が掠れながらも、事実を告げる。


「兄……ね」


宮下は手元の資料にペンを走らせながら、慎重な口調で続けた。


「なるほど、血縁者か。それは最悪のシナリオ――つまり、不適切な交際や隠しパートナーといった致命的なスキャンダルではないという点で、一安心ではある。だが、問題はその見せ方だ。ネット上では、君が配信のネタ作りのためにイケメン風の一般プレイヤーを仕立て上げたのではないかという邪推や、逆にプライベートの男性関係を匂わせたのではないかという炎上の火種がくすぶっている」


「はい……。そこをどう説明すべきか、私も悩んでいました」


藤村マネージャーが心配そうに葵の肩に手を置いた。


「事務所としてはね、炎上を最小限に抑えるために、『親族のプライバシー保護』という名目で兄についての詳細には一切触れず、『配信中の偶発的な私語であり、深い意味はない』という方向でフェードアウトする案も検討したの。その方が、一般論としては一番安全だし、リスクも少ないから……」


しかし、そのマネージャーの言葉を遮るように、葵はきっぱりとした強い口調で首を横に振った。


「っ、それはダメです! そんな中途半端な説明をしたら、兄がネットの奴らに『ルナを利用した胡散臭い男』だとか『都合のいい捏造の道具』みたいに言われ続けちゃう……! それだけは絶対に嫌です!」


葵の目の色が変わった。

法務担当の只野が、少し驚いたように眉をひそめる。


「……ほう。まぁ、我々としてもそう言われると思ったよ」


そう言って只野が手持ちの資料から一枚の紙を取り出すと、葵へと手渡す。


「法務部として検討した結果、今回の騒動を最も安全に終息させるため、公式声明の基本方針をその二点に定めようと思う」


只野は葵に渡した紙と同じものに目を落とし、法務部として導き出した基本方針を落ち着いたトーンで読み上げていった。

第一に、ネット上で噂されている男性の氏名や年齢、現実での具体的な勤務先企業名などのプライベートな個人情報は、プライバシー保護および安全管理の観点から徹底して非開示とし、一切の言及および特定を禁止すること。

第二に、ネット上で『脱力美形カナト』として話題になっているアカウントの持ち主が、ルナの実の兄であることを公式に認め、世間の間で面白半分に囁かれている「彼氏説」や「不適切交際説」を論理的かつ明確に否定すること。


紙に書かれたことを黙読し、噛みしめて理解した葵は、その上で自分からも一つの提案を伝える。


「この基本方針で構いません。全て受け入れます。ただ、もう一つ……」


葵の目の色が変わる。胸を張り、準備していたかのようにハッキリと言い放った。


「どうしても伝えたいんです!ネット上で『イタい盛りアバター』だの『キャラクリの暴走』だと言われているあの容姿は、キャラクターメイクで盛ったものではなく……兄の『現実の素顔』そのままであることを!」


提案を聞いた宮下が、思わず眉間を押さえた。他の二人も困惑の表情を浮かべる。


「待ちなさい、ルナ君。それはコンプライアンスの観点から見ても非常に微妙なラインだ。身内とはいえ一般人だ。顔立ちに関する詳細な情報を公式の釈明文に盛り込むのは、プライバシーの露呈や不要な特定リスクを招く恐れがある。ボカしておいた方が安全だ」


「ダメです!」


葵はテーブルに手を突き出し、勢いよく身を乗り出した。


「あの兄の顔は……日頃からブラック企業で限界までこき使われて、クマだらけですり潰されかけていた兄が、やっとの思いでゲームにログインして、システムの補正で本来の健康な状態に戻っただけの素顔なんです! それなのに、無知なネットの野次馬たちが『あんなキザな美形アバターを作りやがって』とか『イタいナルシストだ』とか勝手に笑うなんて……! そんなの絶対に許せないんです! 兄の名誉のために、あれが現実の素顔だってことは絶対に明記してください!」


葵のあまりの剣幕と、兄に対する強烈すぎる執着――もとい愛情の深さに、法務担当の宮下と只野、そして藤村マネージャーは完全に気圧されてしまった。


一瞬の沈黙の後、宮下は小さくため息をつき、苦笑いを浮かべた。


「……そこまで言うなら、特例として第三項も盛り込もう。ただし、身元特定に繋がる情報は徹底的にガードする。それが条件だ」


「ありがとうございます……!」


協議の末、ネット上の彼氏説や不適切交際説を完全に粉砕し、悪質な炎上を防ぐための公式としての説明ラインは無事に確定した。それでもどこかでは燻ぶり続けるだろう。それは受け入れるしかない。


――だが、会議の本当の修羅場は、まさしくここからだった。


一通りの重要事項の確認を終え、一瞬で会議室の緊張が解かれる。

藤村マネージャーが資料を閉じようとしたその時、法務担当の只野がふと興味深そうな、いつも接する様な軽い調子で、禁断の一言を葵に尋ねてしまった。


「それにしても……そこまでルナ君を熱くさせるそのお兄様というのは、一体普段はどのような方なのだろうね? まあ、我々としてはこれ以上の詮索は野暮かもしれないが、今後のタレント管理の参考に少しだけ聞いておきたくてね」


その質問が、葵にとってのスイッチを完全に押してしまった。


本来であれば、葵はここで「いえ、普通の会社員です」と当たり障りのない返答をして話を終わらせるべきだった。しかし、昨夜にゲーム内で会った時に、かつての凛々しい兄の姿を思い出してしまった葵の脳内では、「最愛の兄がいかに尊く、いかに凄まじい存在であるか」という感情のダムが決壊しかけていた。


「……兄が、どんな人か、ですって……?」


葵の表情が、突如として一変した。

先ほどまでの焦燥や緊張感はどこへやら、彼女の瞳には少女漫画の主人公のような星が浮かび、頬を紅潮させながら、葵は身を乗り出して語り始めた。


「聞いてくださいよ! おにぃはですね、頭が良くて、誰よりも優しくて、小さい頃から私の自慢のおにぃだったんです! 昔なんて、私が剣道で負けて泣いてた時も、『重ねた努力は裏切らない』ってカッコいい言葉をかけてくれて……!


それに、今回のアストラル・クロニクルだってそうです!なんで私の知らないところでゲーム始めてるんですか!しかもよりによって、トッププレイヤーの私が居るゲーム!おにぃに勧めてくれた人グッジョブです!確かに学生時代はおにぃの方がゲームが上手かったけど、VRゲームなんて初めて触るはずなんです。なのに、いきなり私にもできないプレイを簡単にやってのけて!荒野のボアを完全なマニュアル操作で紙一重で回避して一網打尽にしちゃうんですよ!?あんな華麗な剣さばき、普通の人にできるわけないんです! もう、どこまで私を惚れさせるつもりですか!天才!もはや神業です!!」


「あ、あのね、ルナちゃん……?」


「それだけじゃないんです! 兄はどんなに仕事が忙しくても、私が困ってたら絶対に見捨てないし、人の嫌がるようなことも進んで引き受けちゃうお人好しなんです! 世間の人たちは、あの動画の数秒を見ただけで『脱力美形』だの何だの勝手なこと言ってますけど、兄の本当の凄さはそんなもんじゃありません! 優しくて、強くて、人間として完璧で、私にとっては世界で一番誇らしくてかっこいい……」


――重度のブラコン全開。


普段の配信で見せる軽妙なトークやツッコミのキレとは完全に異なり、一点の曇りもない純度100%の兄への讃歌が、厳粛なはずの事務所の会議室に朗々と響き渡る。


法務担当の宮下と只野、そして藤村マネージャーは、ぽかんと口を開けたまま、目の前で繰り広げられる衝撃的な光景をただ見つめるしかなかった。

VTuber黎明期での事務所立ち上げから、幾多の修羅場をくぐり抜けてきた彼らであっても、ここまでガチの、そして文字通りの狂気的なお兄ちゃん子の生態を目の当たりにするのは人生で初めてだった。


(……この子、自分が今、コンプライアンスの重大な危機について話し合ってること、完全に忘れてるわね……)


藤村マネージャーは遠い目をしながら額を押さえた。

宮下と只野も、葵のあまりの熱量とすさまじい気迫に気圧され、「これはもう、下手にプライベートのことに踏み込むのは命取りになる」「これ以上兄の話題に触れたら、睡眠時間を削って兄の自慢話を聞かされるハメになるぞ」という共通の危機感を瞬時に察知した。


「あ、あのね、ルナ君……。お兄様が非常に素晴らしい方だということは……よく、伝わってきたからね……。うん、もう十分だ」


宮下が冷や汗を拭いながら必死に話を切り上げようとすると、葵はやっと現実世界へと引き戻された。


「あ……っ……! す、すみません……つい熱くなっちゃって……」


葵は自分の失態に気づき、真っ赤に顔を染めて小さく縮こまった。

しかし、役員たちは誰も葵を咎めなかった。むしろ、「まあ、これだけ家族仲が良ければ、今回の件も単なる微笑ましい兄妹のじゃれ合いとして世間に通るだろう……」と、ある種の納得(あるいは諦め)を抱いていた。


「……まあいい。今回の騒動に関する公式声明のドラフトは法務部で作成する。君は自分の配信活動と、クランの運営に集中しなさい。以上で、緊急会議を終了する」


その言葉を合図に、会議は無事に(あるいは別の意味で圧倒されながら)幕を閉じた。


◇


会議室の重厚な防音扉が開き、葵はどっと疲労感を覚えながら廊下へと足を踏み出した。

冷や汗ですっかり湿ってしまった背中を伸ばそうと大きく伸びをしたその瞬間、目の前の光景に我が目を疑った。


「――お、出た出た。どうだった、お説教長かった?」


会議室の扉のすぐ外。

そこには、たまたま次のタイアップ案件の説明を受けに事務所に来ていた同僚のVTuberが、まるで待ち構えていたかのようにニヤニヤと笑いながら立っていたのだ。

同期で三期生の「月紗影(つきさえ)セレネ」、先輩で一期生の「天巡(あまめぐり)ステラ」、そして後輩で四期生の「煌星(きらぼし)こめっと」の三人だった。


「え……!? みんな、なんでここに……!?」


葵が驚愕して声を上げると、先輩であるステラが面白そうにスマホをヒラヒラと振ってみせた。


「いやぁ、朝から『ルナが配信で男の名前叫んで大炎上してる』って社内チャットが大騒ぎになってたからさ! 私たち、ちょうど次のタイアップ案件の打ち合わせでこのビルに来てたもんだから、気になって扉の前で聞き耳立てちゃったわけよ!」


さらに、後輩であるこめっとが葵の肩に腕を回し、ぐいぐいと顔を近づけてきた。


「ルナちゃん、隠さなくていいって! 本当にお兄ちゃんなの!? それとも実はファンの間ですでに噂になってる彼氏なんじゃないの!? げろっちゃいなよ、全部私たちに話しちゃいなさい!」


「ちょっ、みんな待って! 誤解だから! 本当に実の兄だから!」


同期のセレネがくすくすと笑いながら突っ込みを入れる。


「えー、だってさっき会議室のなかから『兄は世界で一番完璧でかっこいい!』って大絶賛してる声がモロに漏れて聞こえてたけどなぁ?」


「うっ……!?」


葵の顔から血の気がサーッと引き、全身が一気に真っ赤に染まった。

防音扉とはいえ、熱が入りすぎて、ただでさえ大きいVTuberの声は扉を貫通してしまったようだ。そんな自分の失態が完全に露呈していたことに気づき、葵は両手で顔を覆ってその場で崩れ落ちそうになった。


「あははっ! ルナちゃんかわいすぎ! よし、じゃあ今度その『世界で一番かっこいいお兄ちゃん』を交えて、事務所のメンバーでオフコラボ人狼でもやろうよ!」

「いや絶対無理! おにぃは人見知りだし、そもそも一般人だから!」


廊下に響く、同僚たちのからかうような笑い声と、必死になって言い訳をする葵の賑やかなやり取り。

昨夜からの絶望感とネットの炎上に対する恐怖でガチガチに凝り固まっていた葵の胸の内で、その温かな冗談と仲間たちの笑顔が、氷を溶かすようにゆっくりと染み入っていった。


(……そっか。みんな、私のことを責めたりしないで、こうして笑い飛ばしてくれてるんだ……)


厳しいコンプライアンスの壁や、事務所の冷徹なリスク管理を覚जोनしていた葵にとって、その不意打ちの優しさはあまりにも染みた。

ネットの海では今この瞬間も自分たちのことが面白おかしく書き立てられているかもしれないけれど、少なくとも現実のこの場所には、自分を温かく受け入れてくれる大切な仲間たちがいる。そして、仮想世界の緑陰の緩丘には、ボロボロになりながらも再び立ち上がり始めた最愛の兄がいる。


葵は大きく息を吸い込むと、羞恥心で真っ赤に染まった顔を上げ、同僚たちに向かって力強く言い返した。

「もう! みんなからかうのはそれくらいにしてよ! ……でも、ありがとう。私、このノヴァ・アストリアに入れて本当に良かったって、今心から思ったから!」


「おっ、いい台詞じゃん! じゃあ今日のランチはルナちゃんのおごりね!」

「えー、なんでそうなるの!?」


笑い声が響く廊下を歩きながら、葵は胸のなかで静かに決意を固めていた。

ネットの炎上になど負けない。事務所のルールを守りつつ、自分にできる最善のやり方で、大切な兄を――そしてこれからの日々を、絶対に守り抜いてみせる。

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