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東海道五十三次美人OLスキー旅ミケタマ珍道中  作者: いもたると


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33/53

丸子

 昨夜は気持ちのいいお酒を飲み、上機嫌のミケタマの二人である。

 朝は駿府城のモーニングで、とある名物をいただいた。

 府中の次の宿、丸子まりこ宿のとろろ汁である。

『東海道中膝栗毛』にも登場する、由緒正しき逸品だ。


 弥次さん喜多さんは、店に入ったはいいが、夫婦喧嘩の真っ最中で、食べれなかったのだが、ミケタマの二人は、バッチリいただく。

「おいしい。朝はこれくらい、サラサラっとしたものがいいわよね」

「栄養満点。これで今日の旅も乗り切るわよ」

「だって、今日は掛川まで行くんだものね」

「大井川も渡るのよね」


 腹ごしらえの済んだ二人は、駿府城を出発。

 安倍川橋を渡り、丸子宿へ。

 十返舎一九膝栗毛の碑を横目に見て、宇津うつへ。


 しばらく海沿いの道が続いてきたが、ここからは山道、峠越えだ。

 曲がりくねった峠を、右へ左へ、颯爽と滑っていく。

 薄暗く細い峠の道も、ミケタマのスキーテクニックにかかれば、お手のものだ。

 やがて宇津ノ谷の里に到着。


「元々は、焼津の方を通っていたんだけど、中世以降、峠越えの道が発達したのよ。源頼朝が、この先にある岡部宿を設立したんだって」と、ミケコ。

「ウンチクありがとう、ミケ。でも、そろそろ休憩したいわ」と、タマコ。

 茶店に入って、おいしい静岡茶をいただく。


 お供には、東海道肉桂サブレ。

 ボロボロ地面にこぼれたサブレを狙って、鳩がやってくるのは、お約束だ。

「ごちそうさまー」

「鳩さん、元気でね」

 と、おやつの時間が済んだ二人は、次の岡部へと向かうのであった。

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