第三十八話
後1~2話くらいでこの賞も終わります。
所詮は寄せ集め…何かあればあっさりと霧散します…
敵味方入り乱れる戦場。
爆沈する艦の放つ最期の輝きが戦場を照らし続ける。
激戦の最中、第1SAF中隊は直掩を除くSAF部隊のほとんど喪失した第7艦隊の救援に駆けつけた。
『こちら、第1SAF中隊!増援を…了解!チッ!数が多すぎる…!中隊各機へ!小隊ごとに固まって決して孤立するな!この戦場で孤立することは死を意味するぞ!もうすぐ増援が来る!それまで持ち堪えるんだ!』
しかし、圧倒的な数の敵を相手に第1SAF中隊は攻めあぐねていた。
『クソ…既に五隻沈めてるのに…敵の勢いが収まらん!』
『こいつら…件の“百舌鳥”が抑え込まれている内にスコアを稼ぐつもりか…?』
『俺たちの首に懸賞金でも懸かったのか…!?』
『できるだけ実弾系の武装は温存しろ!』
個々の力量では、一部を除いて第1SAF中隊の隊員たちが上回っているものの、敵の質はともかく数があまりにも多いのだ。
『この数だ!相手だって疲れてる筈!』
『実弾はそろそろ弾切れ起こすかァ~?戦えなくなった奴から殺してやるぜ!』
『こっちにはランカーはFランク帯のガキ一人!バケモンを他に押し付けて、俺たちは“加算報酬”を稼がせてもらう!』
『船のが“加算報酬”は高いが…SAFを狙う方が安全だよなぁ…?』
それもその筈、現在ここにはレギュレーターズやジャックなどの強力なランカーを避けて来た者が大挙して押し寄せているのだ。
それに加えて、今回は傭兵や海賊たちにはSAFや艦船の撃破数に応じて“加算報酬”が支払われることになっている。
そのため、強力なランカーはアルバンらに押し付け、比較的戦力の薄いここへ敵が殺到していた。
…アルバンは既に撃破されたが敵のほとんどはそれをまだ知らない。
『見ろ!あいつは墜とせば特別ボーナスだぜ!』
『サリヴァン狙うよりあっちのが割に合うからなァ!』
『Fランクのガキを殺してオラがランカーだ!』
特にランカーであるバレット中尉には、敵が多く群がっていた。
『舐めるなよッ!俺だってランカーだ!』
『中尉を援護するぞ!』
『墜ちろ!』
『うぎゃ──』
『避け切れ──』
『あ──』
バレット小隊はそんな押し寄せて来る敵を連携しながら押し返す。
『クッソ!数が多い!』
『この前の連中と違って全然逃げねぇ!?』
『ロビン!ゲイル!あまり離れすぎるな!死ぬぞ!』
しかし、あまりにも多い敵の数に徐々に疲弊していく。
彼らだけではない、第1SAF中隊全体があまりにも数の多い敵の前に消耗を隠せていない。
『少尉!グレネードランチャー弾切れです!』
『レーザーライフルを撃ち過ぎた!?オーバーヒートだカバーしてくれ!』
『ひ、被弾したぁ!』
『クソ!マシンガンが弾切れだ!後はパイルバンカーだけか…!』
今のところ、辛うじて撃墜された者はいないがそれも時間の問題だろう。
『一度補給に戻りたいが…ここで俺たちが抜ければ、僅かな直掩でここを守らねばならん…そうなれば艦隊は大打撃を受けることに…!小隊ごとにローテーションしようにも…如何せん今でも戦力的にギリギリだ!』
第1SAF中隊の中隊長は歯噛みしてそう言った。
事実、第1SAF中隊抜きで敵の大群を相手にするのは厳しい。
それどころか、彼らの内一個小隊でも抜ければ戦況は一気に劣勢に傾く事だろう。
彼ら第1SAF中隊は、第7パトロール艦隊を守るために一歩も引かず、小隊ごとに固まりお互いにかばい合いながらなんとか応戦し続けている。
レンの所属するカウラネン小隊もその例に漏れず、互いに互いの死角を埋めるように戦っていた。
「少尉!後ろです!」
『ッ!?助かったわ!』
『ぐわ!?見えない!なん──』
レンは、カウラネン機の後ろから襲い掛かってきた敵機を、レーザーライフルの連射でメインカメラとブースターを撃ち抜き爆散させる。
『隙ありィ!』
『アサクラ軍曹!右へ躱して!』
直後、彼の隙を狙ってきた敵にブラッドロー機が左手のマシンガンを発砲。
マシンガンの弾で敵の動きを一瞬封じる。
「助かります!伍長!」
『ははは…墜としたのはアサクラ軍曹ですしお礼は要りませんって…』
『ふざけ──』
レンはブラッドロー伍長の射撃を右に避けて躱し、動きの止まった敵にグレネードとレーザーを叩き込んで撃破。
『クソが──』
『ブラッドロー伍長!ぼさっとしない!』
『え!?あ、すみません少尉!ありがとうございます!』
集中力が切れたのか、一瞬動きが止まるブラッドロー機。
それに襲い掛かろうとした敵機を、カウラネン少尉は右肩のレーザーキャノンで撃ち抜き撃破する。
「次から次へと…!」
(ミサイルが切れた…それにグレネードの残弾も心許ない。カウラネン少尉やブラッドロー伍長のマシンガンの残弾も残り少ないだろう…)
「このままじゃ…不味い!」
焦燥を顔に浮かべてそう言ったレン。
そんな彼の機体のレーダーが新たなる敵性反応を捉える。
「な!?新手だと!?」
『敵に増援!?嘘だろ!?』
『これは流石に不味いわね…』
それに驚愕するレンとブラッドロー伍長。
カウラネン少尉はその凶報に苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。
『致し方ない…第1SAF中隊各員!各小隊順番に補給へ…』
中隊長が指示を出そうとした瞬間、更なる新たな機体反応と共にレギュレーターズからの通信が入る。
『こちらレギュレーターズ増援艦隊のデニス・オルソン。只今そちらへ救援に向かう。既に足の速い機体が到着するはずだ』
次の瞬間、青地に白のラインが所々に入った“AE-05L-REGINA”が、高速で第1SAF中隊のいる戦域に飛び込んできた。
『あれは…レジーナか!?』
『れ、レギュレーターズが来やがった!』
『あっちには上位ランカーがいるんじゃねぇのかよぉ!?』
『第五世代機が来やがったのかッ!』
『割に合わん…撤退だ』
援軍の到来、それを見て不利と悟った敵の何割かは逃げ去るも、数の差で気が大きくなった者たちは逃げずにその機体に向かって行く。
『あ?一機だけか?』
『馬鹿が!この数に一機で勝てるわけねぇだろうが!』
『一機だけとか舐めてんのかァ?』
『やっちまえ!』
しかし、その機体は自身に向かって来る敵をまるで踊るかのような優雅な動きで次々と墜とす。
『な!?こいつ…強い──』
『識別反応…ランク20位!?こいつ上位──』
『や、やめ──』
『こんな攻撃…!当たるわけが…は?あ──』
それどころか、第1SAF中隊へ攻撃を仕掛ける敵まで蹴散らしていく。
『な!?こいつ──』
『ま、不味い!逃げ遅れ──』
『く、来るな!来るな──』
そんな圧倒的な強さの増援を見て、レンは思わずその姿に圧倒された。
(識別反応、Cランク帯20位ユージン・ハミルトン…なんて強さだ!?あれだけいた敵があっという間に!?機体の性能だけじゃない…あれは高い操縦技術に裏打ちされた動きだ…!今の俺じゃあまだ逆立ちしたって敵わない!)
「あれが…上位ランカー…」
すると、増援の機体から彼ら第1SAF中隊に通信が来る。
…全方位通信で
『我らが盟友アルビオン防衛軍の諸君!よくぞ持ちこたえた!私たちが来たからにはもう安心だ!我らの力が合わされば強欲で卑劣な侵略者共など敵ではない!』
それは、どこか爽やかさすら感じる若さと覇気に溢れた声による、戦友への称賛の籠った力強い言葉だった。
((((強欲で卑劣な侵略者共とか、前に侵略しようとした相手によくそんなセリフが言えるな!?))))
なお、内容が内容のため先のアステリアによる侵攻から従軍している者たちは、内心で彼の発言にツッコミを入れていた。
中隊長は彼の発言に苦笑しつつ、機嫌を損ねないよう丁重な言葉遣いで通信を入れる。
(これは俺たちが一時的に補給に戻る千載一遇の好機だ!レギュレーターズの部隊が到着したら、俺たちが補給を終えるまで受け持って貰えないか打診する!流石にもう弾薬不足だ!)
『こちら第1SAF中隊。救援に感謝いたします…そのぉ申し訳ないのですが我々はずっと戦い続けていて、すでに弾薬が底を尽きかけ『みなまで言うな!』え?』
中隊長の言葉を遮り、ユージンは力強い声で言った。
『弾薬が底を尽きかけているのだろう?ここは私に任せろ!なに!こんな悪漢共は物の数ではない!直にオルソン隊長が部隊を連れて来る!それまではこの私が艦隊に指一本触れさせないとも!』
そんな彼に対し、中隊長は若干不安そうな声色で礼を言う。
『あ、ありがとうございます!我々も必ずすぐに補給を終えて戻ります!』
(なんでさっきから全方位通信なんだ?なんか意味はあるのか?それとも間違えたのか?間違える事あるか?強いんだがなんか不安になってくるな…)
ユージンは中隊長の言葉を聞き、まるで仲の良い友人を相手にしているかのような快活な声で言った。
『ああ!君たちと肩を並べて戦える事を嬉しく思う!』
ユージンはそう言うと通信を切り、未だ第7パトロール艦隊へ向かって行く敵を立て続けに撃破していく。
中隊長は若干疲れを滲ませる声で部下に指示を出す。
『あー…各機へ、今のうちに補給するぞ』
「『『『『了解…』』』』」
第1SAF中隊は、第7パトロール艦隊の旗艦“グラスゴー”へ補給のために向かって行った。
道中で、レンはユージンの言動を思い出して呟いた。
「…アステリアも末端は腐ってないのか?」
だが、同時に故郷の惨状を思い出す。
(そんな優しさがあるなら…なんでルガルバンダ星系の人間にもその優しさを向けてくれなかったんだッ!それとも、独立戦争を仕掛ける前のルガルバンダ星系にも、平然と搾取しながら同じような言葉を掛けたのか?)
「…クソ!」
(単なる頭のイカレた企業の狂信者ならともかく…もし、そうじゃないなら…だったらッ!)
彼の胸中は、怒りとも悲しみともつかない複雑な感情で満たされていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
『なんだこいつ!?速い!?』
『だ、第五世代機だと!?』
『第五世代機がなんだ!囲んじまえばこっちの──』
『あ、当たらねぇ!?なんでだ!?』
『おかしいだろうが!…え──』
「──というわけで私は早速同盟軍の部隊を救出しました!」
『あー…ユージン坊ちゃん、第1SAF中隊は撤退させたって事でいいんですね?』
ユージンは敵と戦いながら、上役であるオルソンに事の次第を伝えていた。
オルソンにとって、彼の行動は軍規に違反してはいないが非常に頭の痛くなるものだった。
『なるほど…確かに命令には違反していませんな…しかし、単独で多数の敵を相手にするのは危険ですので…次からは事前に彼らを撤退させるか否か相談してくださいね?…そうすれば後続の軽量級機で構成された部隊の到着を急がせますので』
(た、確かに軽量級機の部隊と一緒に、なるべく急いで救援に向かうように伝えたが…まさか単独で行くか!?ユリウスの旦那が、単独でランカーや複数の敵を相手にしたりするから対抗心を持ったのか!?上位ランカーだからそう簡単には負けないだろうが…!重役の息子が危ない真似するなよッ!)
そんなオルソンの苦悩をよそに、ユージンは彼にはきはきとした声で謝罪する。
「申し訳ございません!オルソン隊長!全ては私の不徳の致すところ…次は斯様な真似をしないように致します!」
『…わかってくれたんならいいんです。すぐに部隊が向かうのでそれまで持ち堪えてください』
「はい!ありがとうございます!」
オルソンは溜息を吐きそうになるのを抑え、ユージンとの通信を切った。
「直に友軍が駆けつける…これで後顧の憂いはない!」
そう言うと、ユージンは不規則な機動で敵に向かって行く。
『な、なんだ!?馬鹿に速いぞ!?』
『こいつ…レジーナだ!第五世代機が来やがったぞ!』
『軽量級機なら…バズーカ一発でも致命傷だろ!』
『当たれ!当たれぇ!!!』
敵はユージンに向けて持ちうる火力を投射した。
実弾がほとんどのその攻撃はまさしく鉄の濁流といった様相だ。
『な、なんで当たらねぇんだ!?』
『ま、まさか…第五世代機の機動力はこれほどとは!?』
『く、来る!?』
『こ、こんな奴とやってられるかよぉ!』
しかし、ユージンの機体は敵の放つ鉄の濁流を踊るようにすり抜けていく。
「卑劣漢共め…この私と愛機…“セレニティ”が相手だッ!」
彼は、機体の名に反して静けさもクソもない様子で弾幕を躱し、右手のレーザーライフル“AE-LR22-PHOEBUS”と右肩の誘導プラズマミサイル“AE-PM-05-MELEAGER”を近くの敵に向けて放つ。
『あっ──』
『プラズマミサイルなら追尾はされな──』
それにより、レーザーライフルの正確な射撃で一機、プラズマミサイルが追尾するとは思わなかった一機が爆散する。
『どけ!こいつは俺がやる!』
「む?識別反応、Dランク帯23位ヴァルラム・ハリトノフ…機体名“グローム”!ランカーか!」
上半身が“AE-04M-LAVORO”で下半身が“THI-MM04-CYCLOPS”で構成され、黒をベースに紫のラインが入った機体“グローム”。
ヴァルラムは“セレニティ”に向けて、愛機の右手に装備したマシンガンを発砲しながら左手に装備したバズーカを連射。
『墜ちろ!この温室育ちの養殖ランカーッ!俺はてめぇみてえな何もかも与えられてきた温室栽培とは格が違ェ!』
「なるほど…マシンガンとバズーカで追い立てて、両肩のグレネードランチャーで粉砕する…そういうアセンブルか…!そのために、積載量で勝るサイクロプスの脚部に換装したのだな!」
ユージンは相手のアセンブルから得意とする戦法を看破する。
「だが、敢えて乗ってやる必要もあるまい!」
そして、不規則な機動で攻撃を躱しながら誘導プラズマミサイルを放ち、一拍置いてレーザーライフルと左肩に装備したプラズマキャノン“AE-PC04-MENELAUS”を発射。
『プラズマミサイルには誘導性は…待てよ?見た事ねえミサイルポッドから発射されやがった…なるほどねぇ?』
“グローム”は鋭い機動でプラズマミサイルを振り切り、自身の軌道上に置かれたプラズマグレネードをマシンガンで迎撃しながら、コックピットブロック狙いのレーザーをすれすれで躱す。
『最新鋭の武装による初見殺しに偏差射撃の二段構えはお見事…で?次はどうするってんだァ?坊やァ!』
ユージンは、お返しとばかりに放たれた相手の両肩のグレネードランチャーの攻撃を
躱し、続けざまに放たれたバズーカとマシンガンの火線を左右にブースターを吹かして躱す。
『チィ!レジーナか…実際にやり合ってみると予想以上に厄介だ…!速すぎて照準補正が間に合わねぇ!』
「今ので決めたつもりだったが…!思った以上にやる!虎穴に入らずんば虎子を得ずか…致し方ないッ!」
“セレニティ”の回避機動が一瞬緩慢なものになる。
『あ?…集中力が切れたか?所詮上位ランカーと言っても最新鋭機と最新の強化人間技術で下駄履いてるだけって事かァ!』
そこへすかさず“グローム”の両肩のグレネードランチャーが火を噴く。
『獲ったァ!』
ヴァルラムが勝利を確信した瞬間、ユージンは“セレニティ”のブースターを全開にして、二発のグレネードをギリギリですり抜けるように回避。
『な!?』
「そう来ると思っていた…!」
それと同時に、ユージンはレーザーと誘導プラズマミサイル、プラズマキャノンを発射した。
『舐めるなァ!その程度でェ俺を墜とせるかァ!』
ヴァルラムは、レーザーを躱してマシンガンとバズーカを発砲、誘導プラズマミサイルとプラズマグレネードを迎撃。
大きなプラズマ爆発が“グローム”と“セレニティ”を隔てる。
『一体どこからッ!?右かァ!』
“グローム”のレーダーがプラズマ爆発を右から回り込んでくる機影を捉える。
『あ?消えた!?レーダーの反応は確かにッ!?』
そして、“グローム”がバズーカを右へ向けた瞬間、“セレニティ”は高速で飛び越えるような機動で相手の頭上を取る。
『上──』
「これで終わりだ!」
そして、レーザーと誘導プラズマミサイルを放ち相手の背後に回る。
『この俺が…?こんな…温室育ちに──』
“グローム”はレーザーとプラズマ爆発により全ての火器が誘爆。
小爆発を数度起こしたのちに爆散した。
「やれやれ…上位ランカーである筈の私が下位ランカーを相手に手間取るとはな…ランクの順位が強さの序列ではないとはいえ、ただでさえ強さの序列という風に見る者が多いのだ…栄えあるレギュレーターズのランカーとして更に精進せねば…我が好敵手たるユリウスやギャレット最先任上級曹長に笑われよう!より一層鍛錬に励まねば!」
彼はそう言って、好敵手である(と認識している)二人に恥じぬ実力を得るため、更なる研鑽を積む事を決意した。
そこへ、二機の“AE-04L-GLADIUS”が高速で現れる。
『ハミルトン小隊長!』
『ご無事で何よりです!』
それは、遅れながらもユージンの後をついて言った彼の僚機だ。
「おお!二人とも来てくれたか!」
ユージンはそんな二人を見て満足そうに頷くと、報告のためにオルソンへ通信を繋ぐ。
「こちら、ユージン・ハミルトン!敵ランカーDランク帯23位ヴァルラム・ハリトノフを撃破!えー…敵の何割かは撤退!残敵のほとんどは士気が低下している模様!」
彼はランカーの撃破と現在の彼の周辺の敵の様子を報告した。
『了解!流石ですな!ところで、先ほど母艦から通信が入りまして、他方面の敵はギャレット最先任上級曹長やサリヴァン総司令官によって蹴散らされたそうですぜ?この辺の敵が崩れたら残りは残敵の掃討になりそうです』
「了解!ランカーの撃破で日和った連中など物の数ではありませんよ!」
『そうですな!しかし、勝って兜の緒を締めよとも言いますんで、くれぐれもお気を付けくださいね』
オルソンは安堵したような声でそう言って通信を切った。
「よし、二人とも!残りも片づけてしまうぞ!」
『『了解!』』
ユージンは、そう言って僚機と共に敵中へ飛び込んで行く。
それから数分後、レギュレーターズ本隊と補給を終えて戻ってきた第1SAF中隊の到着によって敵は潰走することとなった。
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