一人でできることと、一人で回せること
七月の報告を終えても、判断の基準をどう運用に反映させるかという問題は残っていた。
一人で作業できる日があることと、一人配置で継続的に運用できることは違う。
荷物量や到着時刻は日によって変わる。休日もあれば、欠員もある。仕分け以外の業務もある。
だから、ある一日の作業が成立したというだけでは、必要な人員を判断できない。
人員配置を考えるなら、通常の日だけでなく、休みや欠員が出た場合も含めて検証する必要がある。
夜の仕事を朝に移す場合も同じだ。夜勤の負担が減っても、荷物そのものが消えるわけではない。
移した荷物をどこで、誰が、いつ処理するのか。日勤側の業務量と重ねて考えなければならない。
必要なのは、勤務帯を切り離して考えることではなく、荷物が到着してから処理されるまでの流れ全体を見ることだった。
そして、人員を募集しても、採用したその日から一人前になるわけではない。
仕事を教え、構内や便の流れを覚えてもらい、経験を積んで、ようやく現場の戦力になる。
その間の教育負担も含めて、運用を考える必要がある。
俺たちが数字を集めたのは、誰かに勝つためではなかった。
現場の仕事を、現場の実態に合わせて考えるためだった。
そのための記録は、もう手元にあった。
ただ、数字を示すことと、それを使って運用を改善し続けることは、同じではなかった。
そこに、次の問題があった。




