↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
20/95

体制を変えることと、考え方を変えること

六月末の時点で、夜勤の体制は動き始めていた。

けれども、体制が変わったからといって、夜勤に対する認識まで一度に変わるわけではない。

そこが難しいところだった。

人員を配置する。

作業を分担する。

運行者が戻ってきたときの荷物を処理する。

点呼や付随業務にも対応する。

現場では、それぞれの仕事がつながっている。

だから、ある部分だけを切り取って「人が増えた」「楽になった」と判断することはできない。

人員を増やしたことで、運行者が早く戻れるようになることもある。

しかし、運行者が早く戻れるようになったことと、夜勤の業務量そのものが少なくなったことは同じではない。

荷物がなくなったわけではない。

到着する時間が変わったわけでもない。

点呼や付随業務が消えたわけでもない。

むしろ、人員配置を見直す目的は、そうした業務を無理なく処理できる体制を作ることにあった。

そこを混同してしまえば、改善の意味が変わってしまう。

俺たちは、夜勤を楽に見せたかったわけではない。

実際の業務に合った体制にしたかった。

ただ、それだけだった。

数字は、もう出ていた。

夜勤と日勤では、見ている荷物の流れが違う。荷物は特定の時間帯に集中し、曜日や便によって業務量も変わる。そして、実際に作業できる人数は、勤務表上の人数と同じではない。

そこまで確認してきた。

だからこそ、次の判断にも、その結果を使ってほしかった。

報告書を提出することが、目的ではない。

報告書に書いた内容が、現場の運用に生かされること。

それが本来の目的だった。

だが、現実には、体制を変えた後も、配置をめぐる調整が続いた。

六月までの仕事が終わったからといって、問題のすべてが解決したわけではなかった。

むしろ、ここから先は、一度明らかにした実態を、実際の運用の中でどう維持していくかという段階に入っていた。

数字を集めること。

数字を分析すること。

数字をもとに改善すること。

そして、改善した運用を定着させること。

それぞれが、別の仕事だった。

俺たちは、そのことを改めて突きつけられていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。