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人が何人いれば、回るのか

人員配置を考えるとき、単純に荷物の個数だけを見ていても答えは出ない。

どれだけの時間で処理できるのか。

実際に作業できる人間は何人なのか。

荷物の処理以外に、どのような業務があるのか。

そうした条件を整理する必要があった。

夜勤には、荷物の処理だけをしていればいい時間ばかりではない。

付随する作業がある。

運行者への対応もある。

現場で必要な業務は、荷物の個数だけで決まるわけではなかった。

そして、配置されている人数と、実際に荷物の処理に当たれる人数も、必ずしも同じではない。

ここは、特に重要だった。

たとえば、三人が勤務しているとする。

数字だけを見れば、三人いる。

だが、その三人全員が、常に荷物の処理に専念できるわけではない。

別の業務に対応する人間がいれば、その分、実際に荷物を処理できる人数は減る。

勤務表に三人と書いてあることと、現場で三人が荷物を処理していることは違う。

当たり前の話だ。

だが、人員配置を数字で検証するなら、この違いを無視するわけにはいかなかった。

そこで、実際の処理能力を基に、必要な人員を考えることになった。

分析では、荷物を処理する能力の目安として、一時間当たり約153個という数値が算出された。

これは、420個の荷物を165分で処理した実績を基にしたものだった。

420個。

165分。

そこから、一時間当たりの処理能力を計算する。

もちろん、どの日でも必ず同じ速度で処理できるという意味ではない。

荷物の種類や重量、作業環境などによって、処理にかかる時間は変わる。

だから、百五十三個という数字を、あらゆる状況にそのまま当てはめることはできない。

それでも、実績を基にした一つの目安にはなる。

少なくとも、何の根拠もなく「三人で足りる」「いや、足りない」と言い合うよりは、具体的に検討できる。

次に、その処理能力を、実際の荷物量に当てはめてみる。

午前五時台の平均荷物量は、約五百六個。

一人当たり1時間約153個という処理能力を基準にすると、506個を処理するには、単純計算で約3.3人分の処理能力が必要になる。

約三・三人分。

ただし、これは荷物の処理能力だけを基にした計算だ。

実際には、付随する業務もある。

荷物を処理する以外の仕事に人手が必要なら、単純計算よりも厳しい条件になる。

ここで、勤務人数と実働人数を分けて考える必要が出てきた。

三人配置の場合。

付随する業務などを考慮し、荷物の処理に当たれる人間が二人だとする。

三人配置の場合、付随業務に一人が対応すると、荷物の処理に当たれるのは二人となる。

計算は、正確にしなければならない。

420個を165分で処理した実績から算出した一人当たりの処理能力は、1時間当たり約152.7個。二人分では約305個となる。

平均506個に対して、単純計算では約201個の差が生じる。

数字の上では、三人配置でも、実際に作業できる人数が二人なら、処理が追いつかない可能性があった。

では、四人配置ならどうか。

付随する業務を考慮し、荷物の処理に三人が当たれるとする。

処理能力は、1時間当たり約458個。

五百六個に対して、差は約四十八個となる。

三人配置の場合と比べれば、状況は改善する。

だが、計算上は、それでも処理能力が平均荷物量に届かない。

さらに、五人配置で、荷物の処理に四人が当たれるとすればどうか。

単純計算上の処理能力は、1時間当たり約611個になる。

平均五百六個を上回る。

この条件であれば、平均荷物量を上回る処理能力が見込まれる。

もちろん、これは特定の処理能力を基準にした試算であり、実際の運用では、荷物の種類や到着の偏り、付随業務なども考慮しなければならない。

それでも、配置人数を変えた場合に、処理能力がどのように変わるのか。

その違いは見えてきた。

三人配置。

四人配置。

五人配置。

ただ人数を並べているだけではない。

実際に何人が作業に当たれるのか。

その人数で、どれだけの荷物を処理できるのか。

そして、必要な時間内に処理を終えられるのか。

そこまで具体的に考える必要があった。

「何人勤務しているか」ではなく、「その時間帯に、何人で、どれだけの仕事を処理できるか」。

それが、人員配置を検証するうえで重要だった。


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