妖術師の覚悟 《肆》
「俺にも…出来るかな…」
湊の戸惑いに気づいた明は元気付けるためすぐに返事をする
「当たり前だよ!なんたって湊は私の一番弟子なんだよ?これくらい簡単に出来るよ!」
美しいと思う女性に応援されてやる気の出ない男は居るだろうか?いやいない!湊はやる気に満ち溢れ、そのやる気は今にでも固有妖術を使えそうなほどだ
「うんやる気十分だね…よし!ものは試しって言うしさっそくやってみようか」
「うん!よーし…えい!」
しかし何も起こらなかった
「うーん流石にメカニズムが分からないとよく出来ないよ」
「メカニズムかぁ…実はよく分かってなくて一説には魂が関係してるかもって話があるんだけど聞く?」
「うん…もしかしたら話を聞いていたら分かるかも」
「分かったよ。ならまずこの話をするにはあの人の時代から語らなくちゃね。えっとまずは───────」
明は早速固有妖術の知識を湊に教える
「──卑弥呼が────平将門が──────明治の──────つまり────昭和に起きた────と言う事で固有妖術に関する私が知る限りの歴史を教えたけど…ってもう夜!?おかしいなぁ…さっきまで朝だったのに」
「うん…うん…なるほど…」
「……湊?」
「よく分からない事がよく分かった…一旦諦めてもいいかな?」
「うんそうしよ……何も絶対必要なわけじゃないから…ね?あっちょっと湊!?泣かないで!?ほ、ほら気にしない気にしない…ってあもっと泣いちゃった!?」
────────────────────────
「あれ…湊…お米切らしてるよ?」
「あれ…あっほんとだ…俺コンビニ行って買ってくるからその間に明はお風呂入ってて」
「大丈夫?夜は妖怪の本番だよ?力も昼より強くなるし、活性化もするんだよ?」
「あったりまえじゃん!固有妖術は無いけど『式紙』も『結界』も基礎は使えるし!妖力の身体強化もある程度は出来るし!」
「まぁ…平均的な妖怪なら倒せるけど……気をつけてよ?」
「そんな初めてのおつかいじゃないんだから大丈夫だよ!それじゃあ行ってきまーす」
この時の湊はまさかあんな化け物と戦うことになるとは思いもしていなかった




