妖術師の覚悟 《弐》
2日後……
「うぅ…やっとまともに動ける…」
「あははだから言ったじゃん!」
楽しそうに笑う明を見て少し気分が良くなった湊は再びどんとこいと見栄を張る
「それじゃあこれを飲んで」
「何これ」
「私の妖力を込めた水道水だよ。原理はワクチンとほとんど一緒で他人の妖力を水で薄めて摂取することで、本人の妖力を無理矢理引き出すってこと」
「抗体みたいだね」
「ただとんでもない不快感に襲われるから我慢してね」
「う、うん」
湊は渡された水をごくりと飲み干す
あぁーこれは想像以上……湿度が高い部屋にクーラーはおろか裏起毛の長袖長ズボンを着ながら鍋を食べてるみたいな…
「大丈夫?」
明の心配そうな顔を見た湊は再び見栄を張る
「動けるなら次は体を鍛えるよ!」
「了解!」
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4日後…
「はいこれ」
「これって…この間飲んだ妖力水?」
「うん。ワクチンも何回も打つでしょ?前より妖力の比率を上げているから頑張ってね」
「了解!」
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一週間後…
「湊もそこそこ動けるようになったね」
「筋トレは昔からやってきたからね。ただ武術とかはからっきしだったから中々ね」
「そっちはおいおいでいいよ。それに素人にしてはいい方だよ。はいこれで妖力″水″はお終い」
「水は?」
不気味なまでに笑顔な明に少し引きながらも湊は覚悟を決め飲み干した
「あぁ…今までで一番気持ち悪い味…」
「それ毎回言ってない?まぁ実際味は酷いんだけどね」
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次の日…
「ようやく……ようやくまともに体が動く…」
「あはは…まぁこれで妖術を扱うための最低限の妖力は手に入ったかな」
「ここまでして最低限…?」
「うん最低限」
「無慈悲だね」
「まぁまぁここから先は毎日の積み重ねと戦闘による覚醒しかないからね」
「後半はなんとなくで分かるけど、前半の積み重ねって?」
「妖力を今度は空気から取り込むの」
「空気から?」
「そう。前にも話したけど、全ての人が妖力を持ってるの。そして無自覚に漏れ出てる」
「それは出入り口がしまっていても?」
「出口はもう一つあるってこと」
「なるほど。今度は特定の人からでは無く不特定多数の人の妖力を吸って抗体を得るってことか」
「そう。そしてこれからは出入り口を広げる特訓と筋トレ、武術稽古にもう一つ並行して特訓するよ」
「うん」
「妖術の使い方よ」




