妖術師の覚悟 《伍》
明は詠唱を始める。瞬く間ような数年にも及ぶ数秒を命懸けで湊は守る
『模倣』
風林火山の攻防を生き延びるため湊は『模倣』を発動する。躱したはずの一撃が次の瞬間には攻撃の起点となる燕返しを連続でおこなってくる落武者の攻撃を止め、明の一撃を確実に当てるには一つしかない
あれは真剣白刃取り!?
「撃て!!」
湊は剣を投げ捨て落武者の刃を手で止める。その一瞬の隙に明は最大火力の一撃を振り下ろす
『奥義《須佐男》!!』
地下神宮の天井を砕き、真紅の月明かりが差し込む
「ねぇ凛……これって」
「これ…天叢雲剣の鞘?」
凛は落武者の灰の中から姿を現した鞘を手に取る
「鞘から妖力を得てより強くなっていたんだ」
「たぶんそうだと思う。それより湊…状況は?」
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湊は予想も交えながら現状を話す
「なるほど…宗吉も凛も…それに百鬼夜行が始まったと」
「止めよう」
明が天叢雲剣を真の鞘に収めるのを見ながら話を続ける
「百鬼夜行を世界中で起こして世界征服だなんて馬鹿げた事は」
「うん…止めよう」
二人は非常用階段を使い地上へ出た。辺りは正しく地獄絵図で様々な場所から悲鳴が聞こえる
死体の匂い…
港は口元を抑え、フラッシュバックするトラウマに震える。それに気づいた明は優しく湊を抱き寄せる
「大丈夫…必ず止めれるから」
「明…うん………!」
「湊と予想が当たってるなら神宮で一番妖力が集まる場所…神殿に統は居ると思う」
「神殿ならこの道を曲がって真っ直ぐにある!」
二人は予想を基に北海道神宮の神殿目掛け走った。いよいよ拝殿内に入ると言う所で再び悪鬼が姿を現す
「やっぱり出てきたね」
「おかげでこの先に居るのが確定したし、あとは倒すだけ!」
「アァ…ガァァァァァァァァァァァァァァッ!!」
赤鬼は巨体から繰り出される強力なスイングを明と湊に向けて振るうが、二人は何とか避け連撃を叩き込む
『模倣』
湊は『三日月』を放った。飛ぶ斬撃が赤鬼に当たる刹那赤鬼は姿を消した
「湊!!」
明が叫ぶと同時に湊を包むほど巨大な影が頭上に現れる




