故人との再開
「湊大丈夫?」
「なんとかね…明のお陰で助かったよありがと」
「どういたしまして。湊は服びちゃびちゃだがら、帰りは私が運転するよ」
「え?明って運転免許もってたの?」
「道民ならみんな成人したら冬に取りに行くじゃん」
「まぁ…確かに」
二人は雑談をしながら車に向かっていたその時だった
「すごいね!さっきのを倒しちゃうなんてさ。さっすが”私のお兄ちゃん”!」
「───────え?」
湊は聞きなれない声に振り向く。二人の背には傷だらけの大柄の男性とその肩に乗る白髪の少女がいた
お兄ちゃん?何を言って…だってあの日凛は死んだ。目の色は確かに俺や凛と同じ赤、だけど凛は白髪じゃない。俺と同じ茶髪……生きているならもう15だろ?にしては小さすぎる。まるで幼子…声だって…違う…声だって…
だんだんと湊の記憶の中にいる凛と目の前にいる少女の姿が重なり湊の手が震える
「ごめんね…今日は少し立て込んでて、挨拶しか出来ないから、また今度ここに来て」
白髪の少女は懐から一枚の紙を取り出し湊の方へ投げると大柄の男と共にゲートを発生させその先へ消えた
「湊…今の子……知り合い?」
「……わかんない」
二人は重たい足取りで車に向かって歩き出し、車に着くとそそくさと家に帰った
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「夕方のあの子…もしかしたら10年前に死んだ妹かも知れない」
湊は晩御飯の最中、明に胸の内を明かす
「10年前…ガス爆破事じゃ無かったね──────妖術師と妖怪の戦闘の余波…って言ってたね」
「うん…それとさもう一つ考えてたんだけどさ」
「うん」
「妹と一緒に居たあの男がその妖術師なんじゃ無いかなって」
湊の話を聞き明も確かにと思う
「だってあの規模の戦いに巻き込まれて生き残ってたのなら隠れてる必要はないじゃん…今まで正体を隠していたのは傷を癒していた…奴に見つからないようにって考えたらどう?」
「なるほど……でもならなんで今出てきたの?傷の治癒だけが理由ならもっと早くに出れたんじゃ」
「……明の家を襲った妖怪が10年前の戦闘の妖怪なら?」
「───────!」
「それだけじゃない。妖怪の封印が解かれたでしょ?妖怪を操る固有妖術を使う奴によって」
「まさか10年前の戦闘に現れた妖怪と私の家を襲った妖怪は封印から出た妖怪で、その妖怪は操られついたんじゃないかって事?」
「うん…もっと言うなら10年前の戦闘は実際には妖術師と妖術師の戦闘だったんじゃないかな?でも彼が来た時にはすでに裏切者によって妖怪の封印が解かれていて、事情の知らない僕らは妖怪との戦闘だと思い込んでいた…だとしたら全部の辻褄が合う」
確かに…あの戦闘の中心地は百鬼夜行によってさまざまな妖怪が封印されたとされる場所……ここまでピッタリとハマるなんて…
「私今すぐ師匠に連絡してくる!」




