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百妖伝記  作者: いかのおすし
第二章 知らない真実
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海を割る

まずい!息が…!! 


海底にまで引き込まれた湊は思う様に動かない体でなんとか木の棒を拾うと妖力で強化し、礒撫での攻撃をいなす。だがついにそれも限界が来てしまう。危機を湊は固有妖術で乗り切ろうとする


模倣コンボ!』 


あの時の様に湊の体は固有妖術の発動と同時に自身の”理想の動き”を行い、神速の2連撃を同時に礒撫でに繰り出す 


折れた! 


いくら強い剣技であろうと、武器が木の棒ならかすり傷すらつけることはできない 


ならもういち──────


もう一度”理想の動き”を行おうとするが、とんでもない激痛に襲われ失敗する 


なるほど…ようやく分かった。俺の固有妖術…『模倣コンボ』は大体1分のクールタイムがある代わりに、理想の動きを体感5秒だけ自在に行える妖術……でも……もう1分なんて…


湊は痛みと共に流れ込んできた自身の固有妖術についての情報を読み解き、完全に理解するがついに酸素が足りず、礒撫でに無防備な姿を晒しながら海底へ沈んで行った 


────────────────────────


明は天叢雲剣を取り出し鞘から引き抜くとそのまま海坊主の腕を輪切りにしてしまう。だが肉体が水で出来ているため、海水を吸い上げ海坊主はすぐに腕を生やした 


これじゃ埒が明かない………使うか! 


明は少し戸惑いながらも天叢雲剣の真の力を解放するため詠唱を始める 

 

『魅せたまえ…《風は唸り》《大地は震え》《海すら割れる》鉄槌を!我が問いに答えるならば…その力を!神の力を!世界に!轟かせろ!!』 


黄金に輝く妖力を纏い天叢雲剣の”刀身が伸びる” その圧倒的な威圧感に気圧され海坊主は逃亡を図るがそれすら無意味と化す超広範囲の鉄槌が無慈悲に振り下ろされる


『奥義《須佐男》』

 

その一撃は海坊主を容易く消し去り海を割いた。そして沈んで行った湊の体は衝撃により海岸へと投げ飛ばされ、空気を吸った湊は再び活力を取り戻す 


海が裂けた!?とにかく明のおかげで空気は吸えたけど、武器の召喚も、『式紙』も紙が濡れちゃ使えないし………


再び海底へ引き摺り込もうと陸へ上がってきた礒撫での攻撃をいなした湊は再び『模倣コンボ』を発動、以前見て食らった光一の蹴りを何倍もの速さで礒撫でに食らわせる


やっぱり…『模倣コンボ』は今の自分の肉体限界をはるかに超えた動きすら出来る…なら!


湊は残り3秒しかない『模倣コンボ』発動時間内に再び理想の動きを即座に想像、実行し、怒涛の乱打を叩き込む。3秒が立った頃には礒撫での姿はもう無かった 

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