説教と予想の当たり
「それじゃあつまりあの火災の原因はガス爆破なんかじゃ無く、妖怪との戦闘ってことですか!?」
「あぁ…当時突如として現れた正体不明の妖怪と現場に居合わせた妖術師の戦闘を隠蔽したもの…それがあの原因不明のガス爆破事故の真相だ。それからもう一つ…その妖怪はまだ生きている」
「──────!!」
「現場には大量の血痕はあったが、妖術師の姿はなかったことから、おそらくその妖術師を喰らい逃げた…と。これが君の力で勝ち取った情報だ。これを知ってどうするかは良く考えるといい…それじゃあ私の準備室はコッチなのでね…また会おう」
準備室に戻り汗をぬぐいながら湊は先ほど闘技場から準備室へ戻る通路で話した光一との会話を思い出していた
「はぁ…ようやくスタートラインだったのか」
嬉しい様な虚しい様なそんな感情の湊の耳に、聞き慣れた声…いや聞き慣れない怒号が届く
「みなとぉぉぉ!!」
「ひッ…!?え?明…さん?どうしてそんなに怒って…」
「私言ったよ?固有妖術は簡単に見せるものじゃ無いって!」
「え?観てたの?」
「そりゃあれだけ盛り上がってたら気になって行くでしょ?そしたら湊と″師匠″が戦ってるし…」
「因みにどこから観てたの?」
「俺にはこれしか知らないのでーって言ってたところからかな」
「かなり最初からだ──────ん?師匠?」
その時もう一人聞き慣れた声の主が部屋に現れる
「そう起こるな…高嶺の花?」
「師匠は黙ってください」
「はい」
それからひとしきり明に怒られた二人は涙目になりながらプルプルと正座をしながら震えていた
「大体師匠はなんで湊に戦いを挑んだんですか?」
「君の選んだ弟子が弱ければ君の足手まといになってしまうと思って…」
「それを決めるのは私です」
「はい」
「まぁ、今回は湊の固有妖術の覚醒に一役勝ってくれたので許してあげます。それはそうとして…湊」
「はい」
「やっぱり赤鬼は百鬼夜行の時、封印されてたよ」
「───────!!」
「まて何の話だ?説明してくれ」
状況を知らない光一に明は1から説明する
「なるほど…封印されてるはず赤鬼との遭遇に、本来なら扱わないはずのワープ。確かに誰かしらが封印を解除し、その固有妖術で使役していると考える方が自然だな」
光一は真剣な眼差しで明を見つめると立ち上がり、上層部に報告しに行くと言った
「二人もついてきなさい。目撃者と、対峙者はいた方がいい」
二人は光一の提案に頷き返事を返した
あの赤鬼と対峙して生き残ったとは……しかもそれを妖術を覚えて間もない、固有妖術すら持たない雛鳥が…恐ろしい才能。俺も同じ頃なら出来ていない偉業…まったく、これではどちらが化け物か分からないじゃないか
「どうやら明の眼は良いみたいだな」
「師匠今何か言いましたか?」
「いや…なんでも無いさ。さぁ行くぞ!今日はおそらく徹夜で話し合いになる」




