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悪魔の島 ―選ばれし20人、生存率0%  作者: 虫松
レッベカ・レイチェル編

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20/30

第2話 レベッカ・レイチェル編、安全圏の幻想

※彼らは英語で会話している(日本語表記)


悪魔の島の平原に、優しい風が吹き抜ける。


隠れる場所はない。

だが同時に“襲われにくい”と錯覚させる地形だった。


レベッカがしゃがみ込む。


足跡。糞。草の食われ方。


「……興味深い」


指先でなぞる。


「この生態系、歪んでる」


レイチェルが冷静に記録する。


「捕食圧が低い」


「少なくとも、この地点では」


エヴァが周囲を見渡す。


「ここなら効率的に生存できる」


ソフィアも頷く。


「医療拠点としても悪くないわ」


レベッカが立ち上がる。


「ここを拠点にする」


全員、迷わない。


それが“正しい判断”に見えたからだ。


やがて

水場を発見する。


静かな水面。

揺れる草。


レイチェル

「透明度良好」


ソフィア

「煮沸すれば飲める」


エヴァ

「決まりね」


拠点設営が始まる。


草を集める。

石を運ぶ。


無駄のない動き。


その時。

レベッカがポケットに手を入れる。


取り出したのは生物学者の小さな虫眼鏡。


彼女は、わずかに笑う。


「こういう時のために持ってたのよ」


乾いた草を束ねる。


虫眼鏡を太陽にかざす。


角度を調整。


距離を調整。


光が


一点に集まる。


レイチェルが観察する。


「焦点が収束してる」


白い煙。


ゆっくりと。


確実に。


エヴァが呟く。


「効率的」


そして。


パチッ――


火が生まれる。


ソフィアが息を吐く。


「……成功ね」


火は広がる。


やがて、しっかりとした焚き火になる。


レベッカはそれを見つめる。


「火は本能的な生物の恐怖対象」


レイチェルが言い切る。


「これで夜も安全」


エヴァも頷く。


「防衛ライン完成」


夕暮れ。


空が赤く染まる。


焚き火が揺れる。


4人は、初めて安堵する。


「ここなら、生き残れる」


風が吹く。

草が揺れる。

水面がわずかに波打つ。


その“水”の奥で。

何かが、ゆっくりと動く。

重い影。


巨大な気配。


だが

誰も気づかない。


ここが

悪魔の生物の“通り道”であることに。



夜。


焚き火が揺れる。

彼らは信じている。


火があれば安全だと。

だが

この悪魔の島では、その常識すら、通用しない。

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