【完結】泣かない狼は月の魔法の夢を見る

「この町にはまだ狼がいる」

人狼の少女ニーナは隔絶された山城で暮らしていたが、わけあって海辺の街にやってきた。
そして「海猫のスプーン亭」という宿屋で、住み込みで働くことになる。
しかしこの町では、人狼は忌み嫌われる存在であった。

何も知らない人狼のニーナと、筋金入りの人狼嫌いの十六夜と、二人を見守るパコ。
三人の恋と友情は、しだいに時化の海のような運命に翻弄されていく。

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［ニーナ］
15歳 / 女 / 人狼の少女。わけあって山城から降りてきた白狼。雪のように白い髪と肌を持つ。人間のことはまだよくわからない。馬力がある。

［十六夜］
19歳 / 男 / 「海猫のスプーン亭」の女将の一人息子。東の国出身の父親を持つ。長身。黒髪を首の後ろで結っている。和洋折衷の出立ち。

［パコ］
17歳 / 男 / 「海猫のスプーン亭」で料理番をしている少年。金髪に紫色の目。泣きぼくろがある。女性にはそこそこ人気がある。キャスケットがトレードマーク