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7、誰が為、何の為に小説を書くのか? 目的とモチベ維持と【完結済】に至る道

 前回の話がいつもの2倍の文字数であったことに、皆さんお気づきであろうか?

 実はこの蛇足が書きたくて、6、7話を合わせて6話にしたのである。


 今までの回では、おもに『小説家になろう』プロ読者であるNの独断と偏見の意見を中心に書き連ねてきた。

 このエッセイを書き始めた当初も、それだけ書いたら締める予定だったのだ。


 しかし、私は思ったのだ「このエッセイを書いているのはNじゃなくこの私。これじゃああんまり自分というのものが無さ過ぎるのではないか?」と――


 だから最後の回を自分の意見や自分語りをする回に変更することにしたのである。


「え? ニワカなお前の下らない意見や自分語りなんて聞きたくねーよ」

 と思った方は、どうぞ、遠慮せずに、ここでブラウザバッグして頂きたい。


 というわけで、以下について語ります。


 1、なぜ小説を書くのか?~究極的にいえば、読者はたった一人でいいという事実~

 2、まだ書くべき物語がそこにあると気がついたある日~過去作の発掘~



 まずは上記のことを語る前に、前回の6話の終わりの一文。

 ある日ついにNに言われた言葉うんぬんという『引き』について、書いておかねばならない。

 

 ――私は『小説家になろう』書き手数ヶ月目にして、ついに相方にこう言われたのである。


「頼むから、もう小説書くの止めてくれないか?」


 実はこの数ヶ月間で、相方には多少変化があった。

 相変わらずなろう小説ばかり読んでいるとはいえ、それだけではなくなったのだ。

 具体的にいうと、ゲームをまた始めだし、頻繁に出かけようと誘ってくるようになり、たまには一緒に映画やアニメを視聴するようになった。

 相変わらず漫画は読まないが、だいぶなろう以外の趣味や興味が復活してきたのだ。


 ――逆に私の方はいえば、小説の更新が忙しくて、他の趣味がおざなりになっている状態。


 かつての構図とは真逆に、せっせと小説を更新する私の横で、相方が様々な誘い文句を言ってくる。


「お前もこのゲームやってみろよ。面白いから」

「どっか出かけようか! どこでもいいよ!」

「たまに映画でも観るか」


 そして、私は相方がこう言ってきた時、決まってこう答えるのだ。


「いや、小説の更新あるから、止めとくわ」


「なんだよ! それ」


 当然、相方は怒る。

 そんでもって、こう言う。


「お前は小説を書き始めてから、物凄く付き合いが悪くなった」――と。


 私はその言葉に、非情に満足感をおぼえる。

 ミイラ取りがミイラになった感はあるけれども。

 とにかく、試合に負けたけれど、勝負には勝ったのだ――


 そんな訳で、とうとうキレた相方が、冒頭の台詞を言ったのである。

 

 だが、私には、まだ書きかけの物語があり、ブクマをしてくれている皆さんがいる。

 かつては、存在を憎んだことさえある『小説家になろう』が、今では私にとってかけがえのない、自己表現の場になったのだ。


 作品すべてに【完結済】がつくまで、私は決して小説を書くことを止められないし、『小説家になろう』を卒業出来ないのである。

 



<終わり>



 ――以下蛇足――

 ここからは完全に自分語りになるので、興味の無い人は、ブラウザバッグをお願いします!



● 1、なぜ小説を書くのか?~究極的にいえば、読者はたった一人でいいという事実~



 人によって、創作の目的は千差万別であると思う。

 ある者は純粋に書くのが楽しいから、またある者はプロになるのを目指し、その下積みとして。

 人によっては「一人でも数多くの人に読んで欲しいから」なんていうのもあるかもしれない。


 私はこの数ヶ月、このことについて自分なりにつねに自問自答を重ねてきた。


「なぜ私は小説を書いているのか?」


 Nとの会話を復活させる、ただ、そのためだけに書いているにしては、私は小説をあまりにも「書きすぎ」ていたからだ。

 ここまでの量を書く必要がないのについ書いてしまうのは、やはり書く作業自体が楽しいからだろう。


 なぜこんなに楽しいのか? その理由で思い至ったのは、漫画のネーム作業のマゾさについてである。

 

 漫画のネームに時間がかかるのは文章をより短く、簡潔にしなければいけないからだ。

 文字情報の多いページは嫌われるので、出来るだけ簡潔でキレのある短い文章や台詞を入れなければいけない。

 私はどうもこの作業が苦手で、いつも文字情報の多いページを作ってしまい、文書を削る作業に多くの時間を割いていた。


 そうなのだ。

 私は文字を書きたかったのだ。たくさん、思う存分、キャラクターたちに、話をさせてあげたかった。

 設定を長文で書き殴りたかった。

 漫画では決して許されない、『それ』が出来る世界が『小説』だったのだ。


 要するに、私にとって『小説家になろう』は自分が書きたいだけ書きたい文章を手軽に自由に書ける、解放と、夢の場所であったのだ。


 ――しかし、正直もう、三十万字ぐらい書いちゃったので、9割方ぐらい『気が済んで』しまっている。


 つまりNに言われなくても私のなろう人生は、ほぼ卒業時期に差し掛かっていたのだ――


 単純に、承認欲求を満たしたいだけならば、漫画の方がよっぽど読んで貰えるのは経験済。


 とはいえ、私は、非常に打たれ弱い。

 漫画は読み手が多いから、人気のない書き手でも、もう恐ろしいほど感想欄で叩かれちゃって大変なのだ。(ボッコボコである)


(なろうでは知名度がないからありえないと思うが、2ちゃん○るなんかで叩かれたら即効断筆する自信がある) 


 だから次漫画を発表する時は過疎サイトにしようと心に決めている。

(失礼だが、ア○ファポリスにしようかなって今9割方決めている)


 その点小説家になろうでは、下流の書き手なので、叩かれるほど目立っていないから、『気楽』に安心して創作が出来る。(←言ってて少し悲しい)

 

 全力を尽しても話題になるほどの人気の書き手になれないという自信があるほどだ。

 逆に人気がないから、たまに誰も続きを待っていないのでは?、と思ってモチベがだだ下がる時もある。(直訳:もっと読者増えないかな)

 

 ぶっちゃけ、小説書くのって楽しいけど凄く疲れるじゃないですか。

 私にも「もう面倒くさいし書くの止めようかな」と感じる時がままある。

 そのたびに、「いや、駄目だ」と踏みとどまらせてくれるのが、続きを待ってくれている読者の存在である。


 たぶん、私だけではなく、なろうで書いている書き手の多くが「誰かに読んで貰えている」「誰かが続きを待っている」という気持ちを餌に、今も作品を書き続けているのだと思う。

 私に限っての話でいえば、それは読者の数ではない。

 本当に心待ちにしてくれている読者がたった一人だけでもいるなら、それは大きな創作の活力源、原動力になるからだ。

 心から続きを待ってくれている人が一人でなく、複数ならなおのこと、頑張って続きを書こうって気になる。


 であるから、なにかしらの小説を読んで、面白いなと感じたみなさんは、ブクマや評価で忘れず応援するとともに、その熱い気持ちをどんどん書き手の人に伝えてあげて欲しい。


 私のような人気のない書き手こそ、あなたのその言葉を必要としているのだから。(直訳:感想下さい)

 書き手は、読者のみなさんの「面白かった」「続きを読みたい」という言葉があってこそ、作品完成というゴールまで走りぬけられるのだ。




●2、まだ書くべき物語がそこにあると気がついたある日~過去作の発掘~



 そんな感じで、『なろう卒業』も視野に入ってきたある日のこと。

 私は、悪役令嬢ものを書きながら、ふと疑問に思った。


「なぜ私は、小説家になろうの為に、新しい作品を書き下ろしているのだろうか?」


 だって、私の部屋には小学校時代から書いてきた漫画のプロットやネームや下描きがびっちり詰まったダンボールがあるじゃないですか!

 その作品数たるや数千以上の、漫画原案やネーム、鉛筆漫画作品がそこには眠っている。


「むしろ、これらのこの世に出ることもなく、葬りさられる運命しかない作品を救済してこそ、今後も小説を書き続ける意義があるんじゃなかろうか?」


 過去の自分が書いた、日の目をみないで葬り去られていくだけの、物語や登場人物達。

 存在することも許されない彼らにこそ、行き場を与えてやるべきでは?


 そう、過去作の墓標をうち立てるのだ!

(絵を描くのが遅く文章を書くのが速い私には、これらの過去作を漫画化して救済するのには百年以上かかり、小説化するほうがより現実的なのだ)


 それは新しい、『小説を書く意義』を私が発見した瞬間でもあった。


 ――でもって、書き始めたのが、今現在、唯一定期更新している、『蝿の女王』(原題通りで、漢字のみ蠅→蝿に変更)という作品である。

 この作品は3回リメイクし、毎回ラストで主人公の結ばれる相手が違うという問題作。

 最初に原案を書いたのは中2の時なので、まさに中2病全開の作品となっている。

 この話には意味が分からない秘密結社が出てくるのだが、たぶん、中学生の時の自分の愛読書が月刊「ムー」であったせいだと思われる。(アイタタタ)

 その本にはたびたび秘密結社の特集記事が載っていたのだ。

 他にも影響を受けた漫画やアニメなどがあったかもしれないが、私は漫画を非常に読みすぎていて、所有している本だけでも数千冊以上あるので、思い出すのは無理っぽい。

(Nにもお前ほど漫画知識のある人間に会ったことがないと言わしめるほどの読書量なのである)


「よし! この作品の4回目のリメイク版をなろうで書いて、最後に誰とくっつくのか決定してやろう。

 そうさ、決定版を書いてやるのだ!!」


 この『決定版』を書くという作業は自分的にはとても心躍る作業なので、この小説については6話で語ったような釣りタイトルなどは使用していない。(設定などはなろう向けにかなり変更している)

 内容で勝負(自分の趣味で勝負)である。

 パターンが3つあるので、自分でもラストがどうなるのか分からずに、今も書いていたりする。

 一応書き始めた当初はラストは最新版の3回目のリメイクに準拠しようと思っていたが、今は別にそこに拘っていない。

 書いているうちに物語の必然性として、どの相手と結ばれるのが一番相応しいか、おのずと答えが見えてくると信じている。


 この作品をなろうで書こうと思ったのは、今後も漫画化する予定がないという点も大きい。

 私は漫画賞に投稿したことが過去一回(少なっ)だけあるのだが、その時、画力については「雑」ぐらいしか書かれず、むしろ画力の最低基準(←あくまでも最低の基準である)は満たしている的な批評を書かれた記憶がある。

 一番駄目な部分については「話が暗いこと」と指摘され、それを重く受け止めた私は、以降、明るい調子の話を書くようになった。

 当然、作風が変わったので、この作品含め、性格が暗い主人公は永遠にダンボールの底に沈み続ける運命になったのだ。


 ゆえに、今後のなろうでの創作テーマは「過去作の救済」に設定しようと思っているので、「暗い話」ばかり書く作風になると想像される。

 

 つまり、なろう受けしないこと、必至である。


 なので「暗い話」が好きな方は奮って私の作品を読んで下さい。

 お願いします。お願いします。(土下座)


 ――そのようなわけで、ダンボールにいっぱいの書きたい物語がある以上、私は当分、なろうを卒業できそうにない。

 軽い気持ちで初アクセスした『小説家になろう』とは、今後も長い付き合いになりそうである。


 どうぞ、みなさんこれからもよろしくお願いします。


 


<今度こそ終わり>

 

 



現在「蝿の女王」連載中!(もうすぐ40万字に到達します)

「喪女がビッチな悪役令嬢なんて、無理ゲー過ぎる!」ももうすぐ連載再開予定。

あと新エッセイ「エタらない技術~小説家になろうで連載作品を完結させるために~」も合わせてよろしくお願いします。

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