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敏腕秘書歴50年のおばあちゃん、弱小国の宰相に転生する 〜孫のような幼王様を泣かせる悪臣は、容赦なく書類の山に沈めます〜  作者: ペクチン21時


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第63話 ブラックな外圧(親バカ貴族)の襲来

レオンとソフィーの仲が急速に縮まり、宮廷内が温かいお祝いムードに包まれる中、それを遮るように不穏な影が王都に現れた。

「リトアニアの最高顧問シルバ殿! 我が娘エリザベートを不合格にするとは、一体どういう不条理か――っ!?」

王宮の謁見室に怒号を響かせながら乗り込んできたのは、西の大国の有力貴族であり、先の面接で落とされたエリザベートの父親、ボルドー公国の大公であった。彼は数名の武装した護衛を従え、自国の権威を背景に強引な「クレーム」をねじ込んできたのだ。

「我がボルドー公国の財力と血統を蔑ろにするとは、我が国に対する宣戦布告と受け取っても良いのだぞ! 今すぐその辺境の貧乏男爵令嬢との内定を取り消し、我が娘を正妃に迎え入れろ!」

大公のあまりにもブラックな「親バカ圧(理不尽な営業)」に、アルは青い顔で後退さり、レオンも身を固くした。

しかし、謁見室の中央。

シルバはゆっくりとデスクから立ち上がると、カチリ、カチリと、完璧な手つきで官服の袖をまくり上げた。その氷の瞳は、これまでのどの戦いよりも冷酷に、そして美しく輝いていた。

「ボルドー大公閣下。ご自身の娘が書類選考と面接コンプライアンスチェックで落とされたからと、組織のトップを脅迫して無理やり契約を結ばせようなど……前世でもね、そういう『コンプライアンス意識の低いモンスターペアレンツ』は、即座に取引停止の対象ですよ」

「何だと……!? 弱小国の分際で、我が公国の経済力を敵に回す気か!」

「経済力、ですか。……ふふっ、本当に大企業(大国)の幹部というのは、自社の財務の『脆弱性』に無頓着ですね」

シルバは不敵な笑みを浮かべ、胸元から一枚の『極秘監査レポート』を取り出した。

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