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敏腕秘書歴50年のおばあちゃん、弱小国の宰相に転生する 〜孫のような幼王様を泣かせる悪臣は、容赦なく書類の山に沈めます〜  作者: ペクチン21時


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第58話 面接官シルバ、圧迫面接(コンプライアンスチェック)の時間です

厳しい書類選考を突破し、王宮に招かれたのは数名のエリート令嬢たちだった。

その筆頭は、大国からやってきた高慢な公爵令嬢、エリザベート。彼女は自分の美貌と家柄なら一発合格だと確信し、優雅に面接室へと入ってきた。

しかし、中央の席で冷酷なまでの美貌を湛えて座っていたのは、最高顧問のシルバだった。

「ようこそ、エリザベート様。ではさっそく面接を始めます。……あなたの提出された書類によると、趣味は『領民への慈善活動』とありますが、その活動の『費用対効果』と、領地の納税率への具体的な影響を数字で説明していただけますか?」

「え……? え、えふおーあい……? いえ、私はただ、貧しい者たちに恵みを与えて微笑んだだけで……数字など……」

エリザベートは、シルバの容赦のない「ビジネス質問」に一瞬で言葉を詰まらせた。

「なるほど、ただの『行き当たりばったりの予算浪費(ポーズだけの慈善)』ですか。ではもう一つ。もしレオン様があなたに『今日は仕事が残っているから、夜遅くまで書類を読まなければならない』とおっしゃったら、妻としてどう対応しますか?」

「それ、それはもちろん! 王妃として夜遅くまでランプの火を灯し、お側で健健と尽くし、共にお仕事をお手伝いいたしますわ! これぞ愛の証明です!」

エリザベートは誇らしげに胸を張った。

しかし、シルバの氷の瞳が、さらに冷たくきらりと光った。

「不合格です。お引き取りください」

「な、なぜですか!? 寄り添って苦労を共にするのが、最高の妻でしょう!?」

「我がリトアニア王国の絶対ルールは『定時退勤』です」

シルバは冷徹に言い放ち、書類にバツ印をつけた。

「夫のサービス残業を容認し、さらに自分まで付き合って労働環境を悪化させるなど、コンプライアンス違反も甚だしい。私が求めているのは、国王に『定時ですので、速やかに魔導書を閉じて寝なさい』と強制できる、健康管理能力のあるパートナーです。あなたでは、我が孫を過労死させてしまいますわ」

圧倒的なコンプライアンスの壁の前に、大国の令嬢は涙目で退室していくのだった。

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