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敏腕秘書歴50年のおばあちゃん、弱小国の宰相に転生する 〜孫のような幼王様を泣かせる悪臣は、容赦なく書類の山に沈めます〜  作者: ペクチン21時


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第57話 おばあちゃん、エントリーシート(身上書)を厳格化します

レオン王の妃候補の募集が始まると、王宮にはまたたく間に大陸中から山のような釣書が届いた。

これまでの慣習であれば、家柄の高さや持参金の多さだけで選別されていたが、今回の担当は伝説の敏腕秘書である。シルバがそんな古いやり方を許すはずがなかった。

「シルバ閣下……! 各国から届いたお見合いの書類ですが、全てシルバ様が作成された『新型エントリーシート』に書き直させています。しかし、候補の令嬢たちから悲鳴が上がっていまして……」

アルが冷や汗をかきながら、新しい提出書類を持ってきた。

シルバが導入したフォーマットは、家柄を記入する欄が極端に小さく、代わりに以下のような質問が並んでいた。

「あなたがこれまでに領地で成し遂げた、具体的な内政の成果を述べてください」

「夫(国王)が激務に倒れそうになった際、どのようなメンタルヘルスケアおよび労働時間管理を提案しますか?」

「リトアニア王国の『定時退勤思想』に対する、あなた自身の見解を1000字以内で記述してください」

「し、シルバ様、これではお見合いというより、一流企業の『中途採用試験』です……!」

「アルさん、王妃というのは、ただ綺麗に着飾って微笑むだけのマスコットではありません。国王と共に国家という巨大企業を経営していく『共同経営者』なのです。前世でもね、顔採りや肩書きだけで役員を選んだ企業は、大体身内のスキャンダルで倒産するものです」

シルバは不敵に微笑み、万年筆を走らせた。

「外面だけの自己PR(盛りすぎたプロフィール)は見飽きました。我がリトアニアのホワイトな理念を理解し、レオン様を公私ともに支えられる『即戦力の人材』でなければ、書類選考(一次面接)すら通過させませんわ」

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