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敏腕秘書歴50年のおばあちゃん、弱小国の宰相に転生する 〜孫のような幼王様を泣かせる悪臣は、容赦なく書類の山に沈めます〜  作者: ペクチン21時


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第46話 バレンシア公国の「業務引き継ぎ」

バレンシア公国との経済戦(温泉禁令)に完全勝利したリトアニア王国。国境の検問所では、サインされたばかりの新たな通商条約書を抱え、バレンシアの特使が「これでようやく温泉に行ける……」と涙を流して安堵していた。

「シルバ様、バレンシア公国からの鉄鋼ルート、完全に我が国の主導権で再開されました。さらに、約束通り彼らの宮廷にも我が国の『働き方改革マニュアル』を導入するための、実務研修生の受け入れ要請が届いています」

秘書官のアルが、すっかり頼もしくなった手つきで書類を仕分けながら報告する。

シルバはロッキングチェアーに深く腰掛け、ハーブティーを一口すすると、満足げに目を細めた。

「結構なことですね、アルさん。他国に我が国のシステムを導入させるということは、前世で言うところの『プラットフォームの独占』と同じです。一度我が国のホワイトな業務フローに慣れてしまえば、彼らは二度と元のブラックな体制には戻れませんわ」

「さすがシルバ様、目の付け所が完全に一流のコンサルタントです……」

「これくらい、前世でいくつもの子会社を立ち上げて軌道に乗せていれば基本中の基本です。さて、これでバレンシアの研修生の受け入れ準備は各部署に丸投げしましたし、私はレオン様とのお約束の時間を過ごさせてもらいましょうかね」

シルバは優雅に立ち上がり、サロンの奥にある、レオン王が待つ臨時の『家庭科室』へと向かった。

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