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敏腕秘書歴50年のおばあちゃん、弱小国の宰相に転生する 〜孫のような幼王様を泣かせる悪臣は、容赦なく書類の山に沈めます〜  作者: ペクチン21時


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第26話 大企業の買収(外交交渉)がやってくる

ガルディア帝国からの特使が到着する当日、王宮の謁見の間は、重苦しい緊張感に包まれていた。

隣国ガルディアは、リトアニア王国の数十倍の領土と軍事力を誇る超大国である。これまでは前財務大臣のボルドーらが、国の予算を横流しすることで破滅を先延ばしにしていたが、その歪みが「過去の債務の即時返済」という形で一気に押し寄せてきたのだ。

「シルバ、本当に大丈夫……? ぼく、なんだか怖いよ……」

玉座に座る十歳のレオン王は、豪華な衣装に身を包みながらも、不安げにシルバを見つめていた。

シルバはレオンの傍らにそっと寄り添い、周囲に気取られないよう、最高に優しい笑みを浮かべた。

「レオン様、背筋をピンと伸ばして、堂々と座っていれば良いのです。あのような成金大国の使いなど、ただの『横暴な取引先』に過ぎません。交渉はすべて、このシルバがお引き受けいたします」

シルバがレオンの緊張をほぐしたその時、謁見の間の重厚な扉が開いた。

「ガルディア帝国特使、キリアン・フォン・ジャガーナート閣下のご入場!」

現れたのは、仕立ての良い白い軍服を着た、不遜な笑みを浮かべる若きエリート貴族だった。彼の背後には、いかにも優秀そうな書記官たちと、大量の「債務の証明書」を収めた木箱が従っている。

「リトアニア王国の幼き王よ、そして噂の若き宰相シルバ殿。私はガルディア帝国皇帝の全権名代、キリアンである」

キリアンは形式ばかりの礼をすると、すぐに傲慢な視線をシルバへと向けた。

「挨拶は短縮させてもらおう。我が帝国が貴国に融通してきた累積債務、金貨五万枚。これを『本日中』に全額返済していただきたい。もし不可能であれば、事前の取り決め通り、我が国と国境を接する『北部の肥沃な穀倉地帯』を永久に割譲してもらう」

キリアンは、勝ち誇ったように顎を突き出した。

大国の威を借りて、最初から法外な条件で弱小国を丸呑みにする気満々の、典型的な強硬派のやり口であった。

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