表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
敏腕秘書歴50年のおばあちゃん、弱小国の宰相に転生する 〜孫のような幼王様を泣かせる悪臣は、容赦なく書類の山に沈めます〜  作者: ペクチン21時


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
13/42

第13話 おばあちゃん、孫(王様)を全肯定で甘やかします

王城の、陽の光が優しく差し込む小食堂。

十歳のレオン王は、テーブルの前で小さな身体を縮こまらせていた。

「……あ、あの、シルバ……? 今日のお食事は、シルバが作ってくれたの……?」

レオンはまだ、目の前に立つ、漆黒の髪をした美貌の宰相に少しだけ緊張していた。昨日は優しく抱きしめてくれたけれど、自分を厳しい言葉で叱責してきた過去のシルバの記憶が、完全には消えていないからだ。

しかし、シルバはレオンの前にプレートを置くと、その端正な顔立ちをこれ以上ないほど優しく和らげた。

「ええ、レオン様。昨日のおやつがお気に召したようでしたので、今朝は私が腕を振るいました。さあ、お残しを気にせず、好きなものからたくさんおあがりなさい」

「わあ……! すごい、すっごくいい匂い!」

レオンの目が一瞬で輝いた。

肉厚のベーコンから溢れるジューシーな脂の香り、そして見たこともないほど黄金色に輝くふわふわの卵。

スプーンで卵をすくい、口に運んだレオンの顔が、とろけるような笑顔に変わる。

「おいしい……! ふわふわしてて、あったかくて、すごくおいしいよ、シルバ!」

「ふふふ、それは良かった。偉いですね、レオン様。お野菜も小さく刻んでスープに溶かしてありますから、これなら苦くないでしょう?」

「うん! これならぼく、ぜんぶ食べられる!」

もぐもぐと必死に口を動かすレオンの姿は、シルバにとって、前世で目に入れても痛くなかったひ孫そのものだった。

シルバはレオンの背中を優しく撫でながら、温かい眼差しを向ける。

「レオン様。今まで、寂しい思いをさせてしまって本当にごめんなさいね。これからは、あなたが美味しいものを食べて、お腹いっぱいになって、安心して眠れるように……このシルバが全力で国を整えます。あなたは、ただ健やかに、立派な王様になる準備をしていれば良いのですよ」

「シルバ……。うん、ぼく、シルバがいてくれれば、なんだって頑張れる気がする!」

レオンは口の周りにケチャップをつけながら、満面の笑みを浮かべた。その純粋な笑顔を守るためなら、どんな悪徳貴族だろうが大国だろうが、笑顔で書類の山に沈めてやろうと、おばあちゃん宰相は心に深く誓うのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ