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敏腕秘書歴50年のおばあちゃん、弱小国の宰相に転生する 〜孫のような幼王様を泣かせる悪臣は、容赦なく書類の山に沈めます〜  作者: ペクチン21時


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第12話 おばあちゃん、孫(王様)のために朝食を作ります

「さあ、まずはレオン様の朝食から始めましょうか」

料理人たちに厨房の大掃除を命じた後、シルバは自ら食材の前に立った。

いくら厨房の意識を改革したとはいえ、長年冷遇されてきたレオン王の胃袋と心を癒せるのは、自分の料理だけだと確信していたからだ。

シルバの前世の記憶から、子供が喜ぶ、かつ栄養満点のメニューが次々と引き出される。

取り出したのは、新鮮な卵、リトアニア特産の濃厚なミルク、そしてバルカ伯爵から「前線待遇改善の証」として一晩で強奪した、極上の厚切りベーコン。

「フフ、男の子の成長期にはね、タンパク質とカルシウムが絶対に欠かせないのですよ」

ジュウウウ、と心地よい音を立ててベーコンが焼けていく。その傍らで、シルバは手際よく卵を溶き、ミルクと合わせて、じっくりとバターを溶かしたフライパンへ流し込んだ。

長い指先が流れるように動き、極上の「ふわとろスクランブルエッグ」が完成する。さらに、昨日から漬け込んでおいた地元の果実のコンポートを添えて、彩りも完璧な朝食プレートが仕上がった。

「シルバ様、お見事です……! 宰相閣下でありながら、これほどの神速の調理手順……!」

手伝っていた若い料理人が、感動のあまり目を輝かせる。前世で忙しい重役たちのスケジュールを管理しながら、毎朝家族のために完璧な朝食を作ってきたチヨの主婦スキルは、異世界でも健在だった。

「これくらい、秘書兼主婦を五十年間やっていれば朝飯前ですわ。さあ、冷めないうちにレオン様のもとへ運びましょう」

シルバは不敵な笑みを浮かべ、スープが冷めないよう素早くトレイを掲げた。

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