序章
『…………ここ、どこ? パパ、ママ、どこにいるの? まっくらなの……こわいよ……ママ!! パパ!! ぼくいいこになるから、おねがい、ここからだして!! もうなかないから……うるさくしないから……ちゃんということきくから………おねがいだして……こわいよ…………』
いくら泣いて助けを求めても、誰も僕を助けてくれない。
僕の声、聞こえないの?
パパもママも僕を嫌ってた。ママはいつも言うの。「僕を生むんじゃなかった」って。「弟の方が可愛い」って、言いながら叩くんだ。
ババもママが僕を嫌うから、僕の事嫌いになっちゃった。
いらない子だから、嫌うの?
嫌われる程、僕、悪い事したの?
もししてたのなら、教えて、お願い。直すから。
もう……一人は嫌だよ…………
暗闇の中でじっと座ってるとね、時々、人の話し声が聞こえてくるの。
『ママ!! パパ!!』
ママとパパが迎えに来てくれたと思って顔を上げても、真っ暗で何も見えないの。
だからね。
話し声がする方向に、必死に手を伸ばすの。ババかママかもしれないからね。もし違っていても、ババとママの所に連れて行ってくれるかもしれないから。
でもね……誰も、僕の手を握ってくれないの。話し声も聞こえなくなっちゃった。
お願い。
誰でもいいから、僕の手を掴んで……真っ暗な世界から出して……お願い。もう一人は嫌だよ……




