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悪役令嬢の娘で何が悪い!  作者: もちもちもちこ
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悪役令嬢の娘、入学する

果たしてこの話に悪役令嬢要素は生まれるのだろうか。

私は甚だ疑問である。













悪役令嬢の娘だと知ってから数ヶ月後。

私は王都の王立学園の入学式に参加していた。







王立学園は貴族や裕福な商家だけでなく、庶民にも広くその門徒を開いている。

入学試験参加条件は魔力を持ってること。

どの科でも魔術学が必修なので、必然と魔力が必要になるからだ。

まぁ、入学試験合格しないと入学できないんだけどね。

あとは貴族と庶民じゃ学ぶ必要があることが違うので、科が分かれている。

貴族の子弟が通常通うのが、行政科。

職人になりたい人が入る職人科、魔法を徹底して学ぶ魔術科や騎士科なんていうのもある。

因みに私は執事科だ。王族貴族の右腕となるべく、知識はもちろん、武術魔術とあらゆる技能を学ぶ、エリートコースなのが執事科。

ぶっちゃけ、私、意外と優秀なのだ!

まぁ、超一流執事だったおじいちゃんに憧れて小さい頃からずっと努力してましたからね!

クラスに戻ると簡単な自己紹介が始まる。

最後が私だ。ちなみに女子は私だけ。庶民も私だけ。

くぅ!隣のメイド科は女子いっぱいなのに!メイド科の制服だけメイド服なのは、執事科がむさい野郎ばっかりだから、眼福用に違いない。


「リゼット・ローズです。目標はおじいちゃんみたいな一流執事になることです」


そう、これが私の夢。

尊敬する主人に会って、その人を支える力になる。

そのために、私はお母さんが死んだこの学園にやってきたのだから。








学園に通う生徒は皆寮に入る決まりになっている。

私は第四寮だ。

第一寮は貴族のご子息、第二寮は貴族のご令嬢、第三寮はその他の男で第四寮が女子。

まぁ、貴族のお嬢様と同じとこじゃなくてよかったーとは思う。

やっぱり育ちとか違うしね。

嬉しいのはメイド科の子達が多いことだ。眼福。

メイドになる子達は容姿も可愛い子が多い。幸せ。

かという私も、唯一の執事科女子として、執事科男子情報を提供することを頼まれた。

可愛いお嬢さんがたのお願いなら喜んで!

エリートコースということもあり、執事科男子は何気なく人気がある。

貴族とは身分差あるしね。

その点執事科男子なら釣り合いも取れるのだろう。

情報提供する代わりに、メイド科の女子にちやほやされて、入学早々気分上々!













入学して少しして、私は学園探検を始めた。4年も通うとこなのだから、地理を理解しておく必要があるし、ぶっちゃけ楽しそうだから。


「教室棟は昨日全部見たしー…今日は特別棟だな」


普段の授業では使わないが、魔術学など特別な実技授業で使用する棟だが、教室棟から少し離れた森の中にある。

私はワクワクしながら中に入る。

人が多い教室棟と違い、人が疎らで、とても静かだ。

音楽の授業を受けているクラスがあるらしく、遠くから歌声が響いている。

私は、ふと一階の一番奥にある部屋に入る。

ちょっと埃っぽくて、机も何もない。

彫像とかに古い布がかけられている辺りを見ると、どうやら今は使われていない美術室、と言ったところか。

一階の突き当たりにある使われていない部屋なので、廊下にも人が来なくて静かだ。


「我ながら、いい場所みーつけた」


なんだか秘密基地みたいで、私はここが気に入った。

空き時間とかここに来て時間潰そう。

寮では友だちできたけど、クラスはなかなか難しい。

選民意識の強い人たちだし、女子いないし。

かと言って、いじめられてるわけでもなく、無視されるわけでもない。

要は、舐められてるのだ。庶民だから、女だから。

それならば話は早い。

認めさせればいいのだから。私という存在を。

なので、空き時間や放課後はここで勉強することにした。

ここなら実技の練習してもバレないし。

それに執事科1年は、本当の入学は1月後の実力テスト後だと言われている。

執事科だけのテストで、他の学科の生徒にはない実力テスト。

このテストの成績次第で、模擬主従の契約を交わせるかどうかが決まるのだ。

執事の真髄は主人に仕えることにある。

つまり、いくら知識を得ても、仕える経験が何より必要なのだ。

そこで王立学園は効率のいいシステムを生み出した。

それが模擬主従なのだ。

執事科生徒は、実力テストで自分の能力をアピールし、行政科や経営科の主人の卵である学生は良き自分の右腕を選ぶことができるのだ。

平民で女な私にとっては、主人を得る最大のチャンスなのだ。

今日も今日とて、授業でやったことの復習と明日の予習と、健全な時間を過ごす。

ときたま、中庭でカップル(身なりからして、行政科の貴族子息と令嬢)を覗き見(勝手に見えるだけ)して休憩を挟んでると、部屋の隅に何か転がってるのに気付く。


「?なんだろ」


彫像をかき分け、目的のものを手に取る。

どうやらノートより少し大きめのキャンパスのようだ。

額には入っておらず、描きかけを置き忘れた的な。

裏には仮のタイトルまではいってるのに、勿体無い。


「えっとなになに?『愛する人の横顔』…?いや、愛してるなら置き忘れるなよ」


もしくはフラれた…?それならドンマイ。

さて、置き去られた恋人はどんな人かなぁとデバガメ気分で表に向ける。


…………最初の感想は、うわ、美人!、だ。


むっちゃ美人だった。

これにフラれたら泣くなってくらい。

次に思ったのは、この人知ってる、だ。

そりゃ知ってるだろう。だってうちに小さいが絵が飾られてた。

おじいちゃんが、昔描いたって言ってた。


「…お母さん」


そう、そこに描かれていたのは、間違いなくお母さんだった。

誰が描いたかはわからないけれど、間違いなくお母さんだ。

これを描いた人は、お母さんが好きだったのだろうか?

もしかして、私のお父さん?

お父さんに関しては、お母さんはおじいちゃんにも何も言わなかったらしく、おじいちゃんも口を噤むばかりだった。

まぁ、知ったところでどうしようもないのだけど。

生きてるのかもわからないし。

絵はまだ下書きの段階で止まっていた。

それでも十分美しさ、愛しさが伝わってくるのだから、この絵を描いた人はかなりの腕なんだろうな。

私は絵をそのまま自分の机の上に置いた。

それからは勉強する気にもなれなくて、夕日が沈んでいく中、ひたすら絵を見つめていた。






そして。


ついつい見すぎて、寝落ちしちゃって慌てて寮に帰るはめになりました。


道に迷ったと言い訳して許してもらえたけど、夕飯抜きという処罰を頂戴しましたよ。



お…お腹減った。








説明調が多くなるのは、私が説明下手だからです。



登場人物が一向に増えない。

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