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超板金 山形ロボ ―ロボットがランドマークになった街で、怪異が目を覚ます―  作者: bobson3b


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143 2026年5月18日(月)_07 ラーメンファイト!ラウンド2

■ 第3班 鬼がらし

三浦(顧問)

児島(司令部)

阿部(医療)

多田(整備)

髙橋(警備)



文翔館の東にあるコンビニを目印に、一方通行の細い路地を南へ下る。

昼の七日町は静かだが、夜になれば賑わうであろう飲み屋街の気配が、看板や軒先の提灯に残っている。

目的地、鬼がらし 七日町店。


……のはずだった。


三浦がスマホを見て、固まる。


「すまん!月曜定休だ。本店か江俣……今日は江俣行くか!」


急転。


車はヤマザワ北町店を横目に、「ゆうやけロード」を西へ。

昼間とはいえ、妙にテンションの高い三浦の運転で、あっという間に目的地が見えてくる。

白い外観に、店名カフェのような外観。


鬼がらし 江俣店。


店先の暖簾が風に揺れる。

三浦は扉を開けながら言う。


「まぁ、みそチャーシュー一択かな……今日は中辛で。」


児島が軽く笑う。


「ここ、店ごとに結構味の雰囲気違うのよね。私はみそ。大辛で。」


阿部が首をかしげる。


「私、まだ山形来て間もないんですが、そんなに違うんですか?」


多田が頷く。


「俺も出向組だけど、ここは前に来たことあるな。そっか……室長がそう言うなら、他の店舗も行ってみようかな。」


髙橋が腕を組む。


「へぇ~。長井と加藤に教えてやろう。」


2人と3人に分かれて着席。

厨房から立ちのぼるスープの香りが、すでに食欲を刺激してくる。


ほどなくして丼が運ばれる。

赤みを帯びた味噌スープに、たっぷりのチャーシュー。湯気が立ち上る。

三浦は中辛をすすり、目を細める。


「あー……本当はもっと辛くするんだけどな。最近、年のせいか辛くてさ。」


児島は大辛を前に、余裕の表情。


「この魚介の感じ、いいのよねぇ。ニンニク入ってないっぽいから助かるのよ。」


阿部、多田、髙橋は無難にみそらーめん。

阿部が驚いたように言う。


「おいしい……どこか懐かしい味ですね。あ、結構汗、出ますね。」


多田が麺をすすりながらうなずく。


「ちょっと整備班の県外組にここ教えよう。」


髙橋は一口目で目を見開く。


「うま!……やっぱ長井と加藤に教えるのやめよう。もったいなくなった。」


児島がくすりと笑う。


「私が代わりに教えておくわね?」


髙橋が苦笑する。


「あいつら、食い意地張ってるからここのスープ飲み尽くしますよ?」


赤いスープの絡む麺がとめどなく口に運ばれる。

額に浮かぶ汗を拭きながら、それぞれが黙々と食べ進める。

辛さの奥にある旨味が、身体の芯をじわりと温めていく。


第3班、静かに完食へ向かう。


---


■ 第4班 龍上海 山大医学部前店

山倉(顧問)

宮林(医療)

笹沼(整備)

槌谷(観測)

加藤(警備)



山形市南部、桜田西の交差点を南へ。

成沢方面へ向かうと、左手に見えてくる赤い看板。

龍上海 山大医学部前店。

昼どきの駐車場はすでに混み合っていた。

空きスペースを探し、なんとか一台分に滑り込む。


「まぁ、ここは入るだろうなぁとは思ったが。」


山倉が苦笑する。

宮林が看板を見上げる。


「ここ、カップ麺になりませんでした?」


笹沼がうなずく。


「俺も見かけた。というか食った。嫌いじゃなかったな。」


加藤はどこかそわそわしている。


「私、初めてです……!ちょっと楽しみ。」


槌谷が静かに言う。


「辛味噌って、初めてです。」


山倉が一歩前に出て、経験者の顔をする。


「ああ、各自、間違っても辛味噌を全部溶かすなよ?好みの辛さで調整するんだ。」


列に並ぶ。

店の外まで届く味噌の香り。

背後からは次々と客がやってくる。

やがて順番が回り、食券を購入。

店員に渡して席へ。


味噌ラーメンの中央に赤々と辛味噌が鎮座する丼が次々と運ばれてくる。


山倉は、からみそチャーシューメン大盛。

中央に鎮座する辛味噌の塊を眺めながら、まずは溶かさず一口。


「あー、これこれ。意外と辛味噌なしだとまろやかなんだよな。」


少しだけ視線を遠くにやる。


「……アイツと、たまには来るか。」


笹沼と加藤は赤湯からみそラーメン大盛。

笹沼が麺を持ち上げる。


「これは、並ぶわ。青のり、いいなぁ。」


加藤が丼を覗き込んで目を輝かせる。


「ナルトがナルト!ちゃんと渦巻いてる!」


槌谷と宮林は赤湯からみそラーメン。

宮林は少しずつ辛味噌を溶かしながら頷く。


「あー、味変たのしい。辛さとニンニクが効いて、旨さが一段上がるわ。」


槌谷は静かに麺をすすり、言葉を選ぶ。


「そう。味噌スープが麺に絡んで……かなりおいしい。」


赤い味噌が徐々にスープに溶け、色が深まっていく。

汗がにじむ。だが箸は止まらない。

辛さの奥にある、どこか懐かしい甘み。

雪深い置賜で愛された味。


第4班、無言のまま、しかし満足げに完食へ向かう。



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