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第4話 会津に着いた際の土方鈴の想い

会津の地に二人の妻は到着。


まずは土方鈴の想いです。

「ここに来るのは、(私の体感では)何年振りかしら」

 土方鈴は会津若松駅の改札口を通り抜けた後、会津若松の街を見回しながら、そう呟いた。

 更には、色々とこの旅路等について、想わず物思いに耽らざるを得なかった。


 自分の最初の人生では、まだ乳飲み子だった娘の千恵子や両親と共に、この会津若松の地を旅立った後は、二度とこの地に足を踏み入れなかった、と言っても過言では無かった。


「彼」、前世では野村雄の裏切り、婚約破棄が私には許せず、過剰なまでの攻撃を、雄の戦死にも関わらず野村家に私は加え、更には周囲も加担して、いわゆる村八分の事態を野村家に引き起こしたのだ。


 その結果として、野村家は「お詫び」として全財産を処分することになり、それを私に渡して一家離散という事態になった。

 だが、其処までの事態になると、周囲の空気は一変することになる。


 流石にやり過ぎだ、という声が徐々に挙がるようになり、其処まですべきではなかった、と私は攻撃を受ける羽目になって、私は両親や千恵子と共に、会津から逃げることになったのだ。


(幾ら何でも、手のひら返しが酷い、と言われそうですが。

 実際に様々なイジメの現場でもよくあることではないでしょうか?


 当初はイジメを傍観して、事実上は加害者に加担していた周囲が、世間から批判の声が挙がると、途端に加害者に逆らえなかった等の言い訳をして、加害者叩きに奔るのは、現実によくあることです。

 それと似たような事態が、前世の鈴と野村家の間では起きたのです)


 そして、会津から出た私達家族は、結果的に東京周辺で長く住んで益々会津に戻りづらくなり、そそくさと年1回、先祖の墓の手入れの為に戻るだけになった、と言っても間違いなかった。


 その為に野村家を叩きすぎた、と色々な意味で後悔もして、私は1回目の人生を終えたのだ。


 そして、異なる歴史が流れた異世界に赴いた2回目の人生では。


 私と「彼」は順調に結ばれて、野村家の面々とは温かい関係がずっと続いたのだ。

 それこそ、私達夫婦の娘の千恵子らが先立った後、「彼」の実の甥姪皆が、私達夫婦を両親のように気遣ってくれた程だった。

 そして、そのことは私の良心を改めて苛む事態を引き起こす程だった。


 私が死んだ後、「彼」は私の葬儀を営んでくれたろう。

 そして、「彼」の葬儀を甥姪皆が協力して営んで、私達夫婦の墓を護ってくれただろうが。


 今の私には、それを知る術はない。

 この世界は、私からすれば、後悔の多い1回目の人生の続きなのだから。


 私は其処までも考えを進めてしまった。

 その一方で、私達はやるべきことをやらねばならない。

 何とも皮肉なことに、ジャンヌと私が引き起こしたトラブルの結果、昼食を会津若松で食べる筈が。

 会津若松到着が、本来の夕食時刻過ぎになってしまったのだ。


 それこそ若い女の二人旅らしからぬ話だが、昼食を乗り換え待ちの合間に、乗換駅のホームの立ち食い蕎麦屋で急いで済ませる羽目になる有様だった。

(加害者の面々全員が病院に救急車で担ぎ込まれる事態を引き起こした以上、当然かもしれないが)


 ともかく、そんなことから旅路の合間に、旅館や夕食の予約をしていた馬肉料理屋に、携帯電話で連絡を私は執る羽目になって、更には料理屋には追加の違約金を支払う約束までして、馬肉料理屋の暖簾を、私はジャンヌと共に潜る事態が引き起こされたのだ。


 本来ならば、旅館に荷物を置いて等すべきだったが。

 私もジャンヌも、色々と心身共に疲れる事態が起きていて、旅館に荷物を置いたら、外出する気力等が完全に無くなりかねない有様だった。

 そんなことから、二人共に荷物を持ったままで、会津の馬肉料理屋に敢えて行くことになったのだ。

 流石に5件程も警察、救急車が呼ばれる事態が起きては、旅路が遅れてしまうのは当然で。

 そうしたことから、鈴とジャンヌは荷物を持ったまま、料理屋に向かう事態になりました。


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― 新着の感想 ―
 被害者側とは言え事件毎に救急車や鉄道警備隊との折衝をやってたらそりゃ旅程が遅延するのは必然と言うか当然なんだけど(・Д・)駅で足止めされる5件もの騒動で3〜4時間程度しかズレ込んで無いのは「運良くダ…
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