第3話 鈴とジャンヌが会津に到着するまでの会話等
この話は、目的地に着くまでの幕間的な話になります。
「私としては、本当に良い実戦練習が何度も出来て、有難いわね」
「そう仰って頂き、心から感謝します。でも、流石にやり過ぎでは」
「女性に対する猥褻行為等に対する報復として、この程度は当然よ。それに貴方も大概よ」
一人の男性を争う元妻(?)同士として、ある意味ではお互いに皮肉の籠ったやり取りを、土方鈴とジャンヌ・ダヴ―は、横須賀から東京へ、更には上野から郡山、会津若松に向かう列車の中でしていた。
そう、この時点で郡山から会津若松行きの普通列車に、鈴とジャンヌは乗り込んでいたのだが。
横須賀駅を出発して、この列車に乗り込むまでの間に、ジャンヌは5件程の性被害を受けていた。
更には、それに鈴は気が付いて、加害者に対する正当防衛行為を行っていたのだが。
まず、ジャンヌに対する盗撮行為を行った全員が撮影を始めた後で、鈴によって利き手の指複数を複雑骨折するという事態が起きた。
その結果、全員が悲鳴を上げて、携帯電話等の撮影機器を周囲に晒すことになり、それこそ加害者であることを自認するしかない事態が引き起こされることになったのだ。
ジャンヌに対する猥褻行為を行った者は、更に悲惨な目に遭った。
鈴は容赦なく、腰部、脊椎に対する打撃を与えて、加害者全員が腰から下の感覚を完全に失い、それこそ車椅子生活になる運命に生涯に亘って陥らせたのだ。
(尚、鈴の正当防衛行為の結果として、加害者の性生活や排泄行為等にまで、多大な障害が生涯に亘って生じることになったのは、言うまでもない)
尚、この件について、一部の加害者は、鈴に対して、過剰防衛行為だとして、後に損害賠償の民事裁判を起こし、又、傷害罪だとして警察等に被害届を出したが。
却って自らの氏名等を世間に晒す羽目になり。
「盗撮や猥褻行為を自分からしておいて、被害者面?」
「本当に恥というものが無いのか?」
と多くの人から逆に叩かれる羽目になった。
それに対して、そもそも盗撮や猥褻行為が出来るような行動、電車等に乗るようなことをする若い女性が悪いのだ、とまで言い放った猛者がいたのだが。
当然のことながら、
「もう若い女性は電車等に乗るな、とまで言うとか、他責思考にも程があるね」
「何処まで自分が被害者だと言うのだろう?狂人の言動だね」
と多くの人が更に叩くことになり。
そういった世論等もあって、刑事手続きは、鈴は不起訴処分で全て終わり、民事手続きも、鈴は全て勝訴する事態が、最終的には起きることになった。
話が先走り過ぎたので、鈴とジャンヌが郡山駅から会津若松駅に向かう列車内で行った会話の場に戻ることにするが。
「本当にもう少し人を(性的に)誘うような体の動きを、貴方は控えるべきよ」
「私にそんなつもりは全く無いですよ」
「自覚ナシにやるのは、本当に止めてよ。帰りがけにも問題が起きるわよ」
「サキュバスに止めろとか、無茶振りにも程がありますね」
「サキュバスの自覚があるのなら、本当に止めて」
鈴とジャンヌは、更なるやり取りをして、鈴は頭痛がしてならなかったが、ジャンヌは平然と流す態度を執っていた。
そうジャンヌは、既述だが、前世では超売れっ子の街娼で、サキュバス呼ばわりされたのだ。
その前世の記憶等から、意識していないと、ジャンヌは街娼が男を積極的に誘うような姿態を無意識の内に執る癖が染み付いているのだ。
それも20歳前の魅力的なグラマラスな姿態の持ち主がである。
鈴に言わせれば、
「加害者が、ジャンヌに誘われてやったことだ、というのも当然の気が」
とまで言うことだが。
ジャンヌに言わせれば、
「理性のある男なら、私が裸で抱き着いても手を出しません」
と言うことで。
噛み合わない会話を二人はしていた。
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