↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/12

第2話 土方鈴とジャンヌ・ダヴ―の会津への馬肉料理を食べる為の旅立ち

 話の中で、「彼」という表現が為されていますが。


 この辺り、私自身が色々と考え過ぎたこともあって、10年程前に投稿した初登場の小説「僕の人生の一番長い一日」(尚、題名から自明かもしれませんが、映画「日本のいちばん長い日」(2015年版)から著作しました)以来、前世では野村雄(ユーグ・ダヴー)という名付けをしていますが、現世では名付けをしない無名のままでいることから、「彼」と表記しているという裏事情があります。


 初登場から10年以上経つ以上、いい加減名付けろ、と言われて当然ですが。

 著者の私の悪癖から、下手に名付けると名前の由来に影響されそうで、無名のままにしています。

(実際に、妻(?)の名から、ユーグ・ダヴーと名付けた影響もあって、私の筆が奔った結果、「不敗のダヴ―」から「20世紀のダヴ―元帥」に、「彼」は別作でなりました)


 その教訓もあって、「彼」と表記しています。

 そんな会話を交わした後、土方鈴とジャンヌ・ダヴ―は軍務に懸命に励む傍らで、二人で示し合わせて二日連続の週末の休日を活用して、会津への一泊二日旅行を行うことにしたのだが。


(少なからずの背景説明を、この際にすれば。

 この当時の土方鈴とジャンヌ・ダヴ―は、共に日本海兵隊の兵という立場だった。

(尚、ジャンヌ・ダヴ―という姓名から誤解されがちだが、ジャンヌ・ダヴ―は父がフランス人、母が日本人であることから、出生時は二重国籍で、18歳になった際に日本国籍を選択した身だった)


 そして、この世界でも、流石に21世紀ともなれば、当直に当たっていない日本軍の将兵は、週休二日が与えられる時代になっていたのだ。

 だから、土方鈴とジャンヌ・ダヴ―が休日を利用して、外泊許可を得て、会津に一泊二日の旅行を行うのは、表面上は全く問題ないと言えたのだが)


 二人が会津への一泊二日旅行に出立するまでには、色々と手間取る事態が起きた。


 まず、反対したのは、岸澪と村山愛の二人だった。


「何で二人だけで行くのよ。四人で言っても良いでしょう」

 澪は喚くことになった。

 澪にしてみれば、鈴とジャンヌの二人だけで自分の目が届かないところに行くとは、二人で何か企んでいるのでは、と勘繰らざるを得なかったのだ。


 愛にしても、何処か勘繰るような態度を示した。

「異世界(?)で正妻になった御二人だけで、会津に行こうとは。何か企んでいませんか」


「何も企んでいないわよ。前世の故郷の会津の馬肉料理を、私が食べに行こう、としたら、ジャンヌが私も日本の馬肉料理を食べたい、と言ったから、一緒に行くことにしただけよ。貴方達も馬肉をわざわざ食べに行きたいの」

 鈴は平然と二人に言い返した。


「御二人共にフランスに、私達と共に6年も留学されていたから、フランスでも馬肉料理が食べられていたのを知っているでしょう。

 日本の馬肉料理を、本場の会津で食べたい、と私も考えただけです」

 ジャンヌも、抜け抜けと二人に言った。


 この二人の言葉に、澪も愛も再反論をし難かった。

 澪も愛も、実は馬肉料理がそう好きな方ではない。

 だから、馬肉料理を食べにわざわざ会津まで一緒に行くのか、と言われると黙るしか無かったのだ。


 それに「彼」が付いていかない以上、妙なことを二人がすることも無いだろう。

 其処までも、澪と愛は考えた末に矛を収めることになった。


 そして、「彼」も何処か引っ掛かったような態度を、二人に執った。

「外泊許可を取得して、前世の故郷の会津に鈴が行きたい、それに合わせて前世の僕の故郷を、ジャンヌも訪ねたい。

 それならば、鈴がジャンヌを案内しても良い、というのを、僕は止めかねるけど。

 本当に何か裏は無いの?」

「彼」は、其処までのことを言った。


「本当に何も無いわよ。序でに、会津名物の馬肉料理を食べては来るけどね」

 鈴は平然と言い放った。

「私も、日本の馬肉料理を、本場で食べたいだけですよ」

 ジャンヌも、そう言った。


「唯、ジャンヌが外に出るのは」

「彼」は難しい顔をした。


 ジャンヌは前世と同様に見事な体形の持ち主で、それこそ高級娼婦等になれば、生涯で自らの体重と同じ金を買えるだけの金を稼げそうな程だ。

 実際に横須賀の街を一人でジャンヌが歩くと、金髪碧眼の持ち主ということも相まって、様々な男性、いや同性愛性癖のある女性からでさえ、何人にもすぐに交際を申し込まれる程なのだ。


「大丈夫、私が護衛するから」

 鈴がジャンヌに援け船を出した。

 

 実際、鈴は天然理心流の指南免許を持っている程の武芸の達人なのだ。

 だから、鈴が護衛するのならば無問題といえるか。


 結局、「彼」は鈴の説得もあり、ジャンヌと鈴の会津への旅に賛同した。

 史実では天然理心流は衰亡していますが、この世界では土方歳三ら新撰組の主な面々が生き残って、日本海兵隊の中核の一つになったこともあり、天然理心流は21世紀でも古武道の流れの一つとして、確固たる地位を築いており、更に前世で自己鍛錬したこともあって、土方鈴は天然理心流の指南免許皆伝の身になっている、ということで平にお願いします。


 御感想等をお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 恋敵たちのみならず「彼」にも会津への小旅行を怪しげに訝しまれてしまうお二人さん( ̄∀ ̄)おそらくは数回の前世でも「何かが起こるキーパーソン役」が彼女たちだったりしたのかなぁ?しかし色違いパツキン不二…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。