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第20話 会津から横須賀に二人が帰った後

 さて、会津若松駅から横須賀駅に帰る途中だが、やはり、と言っては何だが。

 ジャンヌ・ダヴ―は盗撮や猥褻被害に併せて3件程、遭遇する羽目になり。

 土方鈴は行きと同様の対処をすることになった。


 その為に本来ならば、帰営の門限時刻の18時より4時間前、14時頃には悠々と二人は帰営できる筈だったのだが、18時ギリギリに二人は帰営することになった。

(最も一部は既述しているが、事情が事情(要するにジャンヌが盗撮や猥褻被害に遭ったという)からなので、「彼」を始めとする上官や同僚達も、ジャンヌや鈴をほぼ非難しなかった)


 そして、それはともかく、と言って済ませる訳には、二人はいかなかった。

 何しろ行きと帰りで8件も、結果的にだが、首都圏の国鉄及びその関連鉄道のダイヤを大混乱に陥らせる事態が引き起こされたのだ。


 猥褻加害者に至っては、列車内で皆が垂れ流す事態を引き起こしてしまい、それこそ列車の運行を取り止めて、乗客全員が列車から乗り換える事態にまで至った程だった。

 そうなると、それこそ数千万円単位の損害賠償事件になってしまうし、乗り換えを強いられた乗客等の怒りもあって、国鉄等もそれこそ拳を振り上げるしかなくなってしまう。

 

 何しろ盗撮事件や猥褻事件の加害者は、皆が生きているのだ。

 それこそ加害者が亡くなっているのならば、加害者の相続人全員が相続放棄して、国鉄等が損害賠償を請求しようにも、打つ手が無い事態が起きるのだが。

 加害者が生きている以上は、国鉄等も損害賠償をせざるを得ない事態だったのだ。


 だが、加害者にしてみれば、泣きっ面に蜂どころではない事態である。

 盗撮事件から利き手の指複数を複雑骨折させられた面々にしても、真っ青になったし。

 猥褻事件から下半身不随になった面々にしてみれば、

「何でそんな請求を国鉄等がするのだ。唯でさえ、治療費等が掛かり、生活も苦しいのに」

と全員が逆ギレする事態だった。


 とはいえ、まさか国鉄等にしても、鈴やジャンヌに損害賠償請求をする訳には行かない。

 それこそ盗撮や猥褻被害者に対して、そんな請求を国鉄等がしたら、世論から袋叩きが必至だ。

 だから、国鉄等も加害者達に請求するしか無く、多くの加害者達は逆恨みして、鈴に対して損害賠償を請求する事態が起きたのだが、既述の通り、結局は裁判費用が更に掛かっただけになったのだ。


 そんな事態が、最終的にはこの後で起きるのだが、取り敢えずは二人が帰営した直後の話を描けば。


「会津はどうだった」

「ええ、昔のことを色々と想い起こしました」

「会津を訪ねられて、本当に良かったです。会津の馬肉料理も食べられましたし」

「彼」からの問いかけに、思い切り巨大な猫を被り合って、鈴もジャンヌも答えていた。


 鈴は改めて想っていた。

「彼」ではなかった、野村雄との思い出を、この旅で再確認できて良かった。

 そうだ、旅の想い出の一環として、馬肉料理を作って、「彼」に食べさせて感想を聞こう。


 ジャンヌも、鈴と似たような想いを抱いていた。

 会津を訪ねられて、本当に良かった。

 野村雄の故郷が、あのような処だった、と改めて体感することができた。

 そうだ、自分の異世界経験での想い出を付け加えた馬肉料理を作って、「彼」に食べさせよう。

 そして、その感想を聞いてみよう。


 ある意味では、似た者同士の想い、考えを、鈴もジャンヌもすることになった。

 

 そして、二人はお互いに秘密裏に馬肉料理を試作して、「彼」に食べさせようとする事態になった。


(少なからずの余談をすれば。

 この世界の日本海兵隊は、兵士の確保の一環として処遇改善を行った結果、兵士と言えども、個人のベッド、領域をある程度は確保されるようになっていたのだ)

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