第14話 (この世界の)会津の馬肉料理を食べ終えた後
何で、土方鈴とジャンヌ・ダヴ―が、会津に赴いているのに、馬刺しを食べる描写が無いの?
というツッコミの嵐が起きそうで、少し言い訳めいた幕間話(?)を、この際に描きます。
そんな会話をしていると、それなり以上の時間が経つことになる。
土方鈴とジャンヌ・ダヴ―が利用した馬肉料理屋の店長等からすれば、コース料理を提供している関係等から、二人が入店から2時間も経てば退店する、と店長達は考えていた。
そんなことから、入店から2時間余りが過ぎたこともあって、
「そろそろ次のお客様も来られますので」
と店長達は、暗に退店を二人に促す事態が起きた。
実際問題として、二人の前の料理は共に全て食べ終えたと言って良い状態になっており、又、二人共に会津若松駅からこの料理店に直行していて、旅館へのチェックイン、宿泊手続を済ませてもいなかった。
そうしたことから、二人は少し慌てて、
「すみません。清算をお願いします」
と声を挙げることになり、清算を済ませた上で、旅館へと共に向かうことになった。
そして、旅館へと向かう道すがらだが。
ジャンヌは、鈴に問いかけることになった。
「日本では馬肉を刺身、生食することがある、とネットで観ましたが。
先程の馬肉料理屋では、馬肉の刺身は出ませんでした。
会津では馬肉の刺身を食べないのですか」
「そうね、私の前世、最初の世界のの記憶の中では、会津で馬肉の刺身を食べた覚えは無いわね。
私の様々な記憶の中でも、会津では馬肉の刺身を食べた記憶は無い。
馬肉の刺身を食べるのは、主に熊本周辺ね。
勿論、歴史の流れによって、会津でも馬肉の刺身が普及しつつあるけど、老舗の馬肉料理屋では、馬肉の刺身は邪道というか、本来の会津の馬肉料理ではない、として出さないようね」
「そうなのですか」
鈴はそう答えて、ジャンヌは少し驚いた。
(この際、現実世界の話を絡めて、メタすぎる話を少なからずさせて貰いますが。
現実世界の今の会津では、馬肉の刺身に辛子味噌と醤油をつけて食べる料理が、完全に名物になっているようですが。
これは第二次世界大戦後に、超有名プロレスラーの力道山が会津に来た際に、馬肉の刺身を作ってくれ、と馬肉料理店に頼んで。
更に、馬肉料理店が作った馬肉の刺身に、自らが持参していた辛子味噌をつけて食べて、それがきっかけで、会津では馬肉の刺身が広まったようなのです。
そして、それまでは会津地方では、馬肉を生食することは無く、煮たり焼いたりして食べていたとか。
(唯、力道山の本来の出身地は朝鮮北部で、韓国、朝鮮で馬肉食の習慣があるのは、基本的に済州島のみのようであり、何故に馬肉に慣れ親しんでいないように想われる力道山が、そんなことをしたのか、私としては考える程に、謎で仕方が無いのですが)
そして、「サムライ―日本海兵隊史」の世界では、様々な紆余曲折の末ですが、日韓併合等は無く、李氏朝鮮はずっと独立国のままで、第一次、第二次世界大戦では連合国の一員として戦勝国となり、大韓王国と称して21世紀を迎えているのです。
そうしたことから、この世界の歴史の流れを考える限り、力道山がプロレスラーになって、会津を訪れることはアリエナイ、と言われて当然のことで。
更にいえば、そうした歴史の流れの中で、会津で馬肉の刺身が名物になっている、と描いては。
「少しは歴史を勉強した上で、歴史小説は描くものだ。全作削除して、なろうから退会しろ」
と考証警察の方々からフクロにされる、と作者の私は考えた次第です)
ジャンヌは、鈴とやり取りをして、少なからず驚かざるを得なかった。
私が赴いた異世界では、彼は馬肉のタルタルステーキを、
「故郷の会津を想いださせる味だね」
と好んで食べていたのだが。
少しでも燃料代を削って料理を作ろうとした私を、彼なりに私を気遣って、そう言っていたのかも。
ジャンヌは改めて彼に惚れ直す想いがしていた。
其処まで拘らなくとも、と言われそうですが。
此れまで散々、考証警察にツッコまれて、
「知識が乏しい以上、全作削除の上、なろうから退会しろ」
と叩かれた経験からして、私としては警戒せざるを得ないのです。
この世界の日本でも、馬刺しが普及しつつありますが、未だに現実世界の江戸前寿司の老舗が鮭を提供するのを渋るように、会津の馬肉料理屋の老舗は馬刺しを提供するのを渋っている、ということで平に緩く見て下さるように、作者としてはお願いします。
御感想等をお待ちしています。




