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最強付与術師リオルは付与したくない  作者: 逆瀬ゆうり


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14/30

ゴブリン村編-1 弱すぎるゴブリンキング


 鍛冶屋で装備を整えた翌日。


 《帰路の灯》の四人は、冒険者ギルドに呼び出されていた。


 リオルは、受付嬢エリナから差し出された依頼書を見て、少しだけ首をかしげた。


【調査依頼】

【対象:東の森のゴブリン村】

【内容:自治化の兆候および周辺勢力との関係調査】

【推奨:C級以上】

【備考:討伐依頼ではありません】


 リゼが依頼書を覗き込み、目を細める。


「……ゴブリン?」


「はい」


 エリナは真面目に頷いた。


「東の森にあるゴブリン村の調査です」


「いや、聞こえてるけど」


 リゼは椅子の背もたれに寄りかかった。


「針鳴りの回廊、雷門、スタンピード未然防止、厄災影、白いデュラハン。その次がゴブリン?」


 ガルドが腕を組む。


「順番としては、かなり戻った感があるな」


 ミナも少し困ったように微笑んだ。


「普通なら、新人冒険者の初討伐対象として名前が出ることも多いですからね」


 リオルは依頼書の文字を見つめた。


 ゴブリン。


 小柄で、群れで行動し、基本的には弱い魔物とされている。

 もちろん油断すれば危険だが、少なくとも厄災影や雷門とは比べものにならない。


 だが、リオルは依頼書から目を離さなかった。


「討伐依頼ではなく、調査依頼なんですね」


「はい」


 エリナの表情が少し引き締まる。


「今回のスタンピード未遂の際、東の森のゴブリン村が、通常とは違う動きを見せました」


「通常とは?」


 ガルドが尋ねる。


「魔力に引き寄せられた魔物の一部が東の森へ流れかけました。普通のゴブリン集団なら、混乱して逃げるか、逆に興奮して近隣を襲う可能性があります。ですが、その村は違いました」


 エリナは追加の報告書を広げた。


「見張り台を使って接近を察知。丸太柵を閉じ、子どもや非戦闘個体を地下穴へ避難。さらに、煙と鳴子で魔物の進路を村の外へ逸らしたようです」


 リゼが眉を上げた。


「ゴブリンが?」


「はい。しかも、村の外れには“こちらは危険、回り道”のような意味と思われる印まで残されていました」


 ミナが目を丸くする。


「人間に向けた印ですか?」


「可能性があります。少なくとも、無秩序な群れではありません」


 ガルドは低く唸った。


「自治的な村か」


「はい。これまでにも東の森でゴブリンの姿は確認されていましたが、近隣農村への被害はほとんどありません。作物を荒らす代わりに、森の木の実や小動物を管理している様子もあります」


 リゼは少しだけ真面目な顔になった。


「つまり、よくある“見つけたから討伐”で済ませるとまずいかもしれないわけね」


「その通りです」


 エリナは頷いた。


「ですが、問題もあります」


「ありますよね」


 リオルが静かに言った。


「そうでなければ、僕たちには回ってこないと思います」


「最近、自覚が出てきたじゃない」


 リゼが言うと、リオルは少し困った顔をした。


 エリナは続ける。


「東の森のさらに奥に、オークの一団が移動してきています。その中心にいるのが、オークキングです」


 ガルドの目が鋭くなった。


「オークキングか」


「はい。しかも、報告によれば歴代でもかなり強い部類です。巨大な戦斧を扱い、単なる怪力ではなく武術も使うとのことです」


 ミナが表情を曇らせる。


「ゴブリン村と衝突する可能性があるんですね」


「すでにあります」


 エリナは言った。


「オークキング側から、縄張り決定の一騎打ちを申し込まれているようです。相手はゴブリンキング」


「ゴブリンキングなら、それなりに強いのでは?」


 リオルが尋ねる。


 その言葉に、エリナは少しだけ沈黙した。


「それが……今回の調査で、最も不可解な点です」


 リゼが嫌な予感のする顔をする。


「まさか」


「そのゴブリンキングは、とても弱いらしいです」


 部屋が静かになった。


 リゼがゆっくりと言った。


「ゴブリンキングなのに?」


「はい」


「キングなのに?」


「はい」


「名前負けにもほどがあるわね」


 リオルは真剣に考え込んだ。


「ですが、弱いのに王であるなら、戦闘力以外の理由で選ばれた可能性があります」


 ガルドが頷く。


「村をまとめているなら、王としての能力はあるのかもしれん」


 ミナも言った。


「怯えているからこそ、危険に敏感なのかもしれません」


 エリナは少し安堵したように微笑んだ。


「皆さんなら、そう見てくださると思っていました」


 リゼが肩をすくめる。


「まあ、最近は薬草にも事情があったし、デュラハンにも事情があったしね。ゴブリンにも事情があってもおかしくないわ」


 リオルは依頼書を受け取った。


「調査します。ただし、討伐ではありません」


「はい。ギルドとしても、まずは対話と状況把握を優先します」


「もしオークキングとの戦闘になった場合は?」


 ガルドが尋ねる。


「原則として、外部冒険者が縄張り決闘に直接介入することは避けてください。周辺被害が出る場合や、非戦闘個体が襲われる場合は別です」


 リゼが腕を組む。


「つまり、ゴブリンキングの代わりに私たちがオークキングを吹っ飛ばすのはなし、と」


「できれば」


「できれば、ね」


 リオルは静かに言った。


「直接戦うのではなく、状況を整える方法を探します」


 リゼが横目で見る。


「また世界に変な付与する気でしょ」


「必要なら」


「慣れてきた自分が怖いわ」


 こうして、《帰路の灯》は東の森へ向かうことになった。


 厄災級の影を退けたあとに、ゴブリン村。


 順番としては、どう考えても奇妙だった。


 だが、リオルたちは誰一人として油断しなかった。


 弱いものほど、事情を抱えていることがある。


 そして、弱さを軽く見る者ほど、足元をすくわれる。


 彼らは最近、そういう依頼ばかり経験していた。


   ◇


 東の森は、王都から半日ほど歩いた先にあった。


 背の高い木々が並び、森の入口には獣除けの鈴が吊られている。

 普通の森に見えるが、奥へ進むほど人の手とは違う“整えられ方”が見えてきた。


 小さな枝を組んだ柵。

 木の根元に隠された鳴子。

 高い枝の上に作られた簡易の見張り台。

 そして、地面に刻まれた矢印のような印。


 ガルドがしゃがみ込む。


「これが報告にあった印か」


 ミナが覗き込む。


「三本線が危険、丸が安全、でしょうか」


「たぶん、そうです」


 リオルは地面の印を見た。


「森に不慣れな人でも、なんとなく方向がわかるように作られています」


 リゼが感心したように言う。


「ゴブリンって、こういうことするの?」


「普通はしません」


 ガルドが答えた。


「少なくとも、俺が知るゴブリンの群れとは違う」


 リオルは周囲を見回した。


 見張られている。


 敵意は薄い。

 だが、警戒心は強い。


 木の上、茂みの奥、倒木の影。

 小さな視線がいくつもこちらを見ている。


「出てきてください」


 リオルは声を張りすぎないように言った。


「冒険者ギルドから調査に来ました。討伐ではありません」


 しばらく沈黙。


 やがて、茂みの奥から一匹のゴブリンが現れた。


 小柄な体。

 緑色の肌。

 粗末だが清潔な革服。

 手には木の槍を持っている。


 彼は恐る恐るこちらを見上げた。


「ニンゲン……ギルド?」


「はい」


 リオルはゆっくり頷いた。


「話を聞きに来ました」


 ゴブリンは四人を順に見た。


 ガルドの大盾を見て震え、リゼのスティックを見て後ずさり、ミナの白い杖を見て少し安心し、リオルを見て首をかしげた。


「おまえ、こわくない。でも、へん」


 リゼが小さく吹き出した。


「初対面で本質突かれてるわよ」


「変でしょうか」


「変でしょ」


 リオルは少し落ち込んだ。


 ゴブリンは慌てて手を振る。


「わるい意味、ちがう。へん、でも、こわくない」


「それならよかったです」


「よかったの?」


 リゼがまた突っ込む。


 ゴブリンは自分の胸を叩いた。


「ギギ。見張り。村、案内する。でも武器、しまう。こわがる」


 ガルドが盾を少し下ろした。


「俺の盾はしまえないが、構えない」


 リゼもスティックを下げる。


「火も出さないわ。たぶん」


「たぶんは不安なので、出さないでください」


 リオルが言う。


「はいはい」


 ミナは優しく微笑んだ。


「案内をお願いします、ギギさん」


 ギギはミナに一番懐いたようで、少しだけ背筋を伸ばした。


「こっち」


 四人はギギの案内で森の奥へ進んだ。


   ◇


 ゴブリン村は、想像よりずっと整っていた。


 木の柵で囲まれた小さな集落。

 丸太と泥で作られた家。

 中央には広場。

 周囲には保存用の木の実や干し肉を吊るす棚がある。


 子どものゴブリンが数匹、遠巻きにこちらを見ていた。

 大人のゴブリンたちは、槍や弓を持って警戒しているが、無闇に威嚇してはこない。


 広場の端には、避難穴らしき入口がいくつもあった。


 ミナが小声で言う。


「本当に、防衛と避難が整っていますね」


「はい」


 リオルも頷いた。


「弱いからこそ、逃げ道をたくさん作っている」


 ガルドが村の柵を見た。


「柵は強くない。だが、進路を限定する作りだ。時間稼ぎにはなる」


 リゼが見張り台を見上げる。


「鳴子も多いわね。魔物だけじゃなく、火事や倒木にも使えそう」


 ギギは少し誇らしげに言った。


「キング、言った。強くないなら、早く知る。早く逃げる。みんな残る」


 その言葉に、リオルは少しだけ目を細めた。


 強くないなら、早く知る。

 早く逃げる。

 みんな残る。


 戦いの強さとは違う。

 けれど、それは確かに王の考え方だった。


 広場の奥に、一段高い木の台があった。


 そこに座っているゴブリンを見て、リゼが思わず小声で言った。


「あれがキング?」


 彼は、小さかった。


 普通のゴブリンより少し背が高い程度。

 体も細い。

 頭には木の枝と骨で作った王冠をかぶっているが、王冠の方が重そうに見える。


 手には短い杖。

 腰には小さな短剣。


 そして、ものすごく怯えていた。


 リオルたちを見るなり、王冠を押さえて震える。


「ニ、ニンゲン……強いニンゲン……ギルド……終わり……村、終わり……?」


 ギギが慌てて言った。


「キング、ちがう。調査。討伐ちがう」


「討伐ちがう?」


 ゴブリンキングはおそるおそる顔を上げた。


 ミナが前に出て、できるだけ柔らかく言う。


「はい。私たちは、あなたたちの話を聞きに来ました」


「話……聞く?」


「はい」


 リオルも続けた。


「あなたが、ここのゴブリンキングですか」


 ゴブリンキングは少し迷ったあと、こくこくと頷いた。


「グリム。いちおう、キング」


 リゼが小声で言う。


「いちおうって自分で言った」


 グリムは聞こえていたのか、しょんぼりした。


「強くない。ほんとはキング、ちがう。でも、前のキング、雷の日、倒れた。みんな、グリムにした」


 ガルドが尋ねる。


「なぜ、お前が選ばれた」


 グリムは王冠を両手で押さえた。


「グリム、怖がり。だから危ない音、早く聞こえる。変な風、早くわかる。木の実、数えるの得意。逃げ道、覚えるの得意。ケンカ、止めるの少し得意」


 ミナが優しく言った。


「それは、とても大事なことですね」


 グリムは目を丸くした。


「大事?」


「はい。村を守るために必要な力です」


 グリムは少しだけ泣きそうな顔になった。


「でも、オークキング、来る。グリム、戦えない」


 その名前が出た瞬間、村の空気が変わった。


 ゴブリンたちが一斉に黙る。


 ギギも唇を噛んだ。


 リオルは静かに尋ねる。


「オークキングとの縄張りバトルについて、詳しく教えてください」


 グリムは震える手で、広場の地面に枝で図を描いた。


「森の奥、オーク来た。大きい。強い。オークキング、ヴァルガ。斧、大きい。腕、速い。足、うまい」


「足がうまい?」


 リゼが聞く。


 ギギが代わりに説明する。


「オーク、普通、力まかせ。でもヴァルガ、違う。足さばき、すごい。斧、振るだけ違う。避ける、回る、引っかける」


 ガルドの表情が険しくなった。


「武術を使うオークキングか」


「それは厄介ですね」


 リオルが言った。


 オークはもともと膂力が高い。

 そこに武術が加われば、ただの力自慢ではなくなる。


 グリムはさらに続けた。


「ヴァルガ、言った。森、狭い。どっちか王、決める。三日後、縄張りバトル。キング同士、一騎打ち。負けた方、従う」


 ミナが心配そうに聞く。


「従うと、どうなるんですか」


 グリムは肩を震わせた。


「木の実、半分。若いゴブリン、荷物運び。見張り台、オーク使う。村、たぶん残る。でも、自由、少ない」


「皆殺しではないのね」


 リゼが言った。


「でも、村としては大問題」


 グリムはこくこく頷いた。


「グリム、戦う。でも、たぶん一秒」


「一秒」


 リゼが眉を寄せる。


「そこまで?」


 ギギが真顔で言った。


「たぶん、半秒」


「部下の方が厳しい」


 グリムはさらにしょんぼりした。


 リオルは黙ってグリムを見ていた。


 ゴブリンキング。


 普通なら、群れの中で最も強い個体を想像する。

 だが目の前のグリムは、強くない。


 むしろ弱い。

 臆病で、震えていて、王冠も似合っていない。


 けれど、この村は整っている。


 逃げ道がある。

 見張りがある。

 備蓄がある。

 子どもや弱い者を先に隠す仕組みがある。


 それは、グリムの怖がりが作った村だった。


 リオルはゆっくり言った。


「あなたは、逃げることを恥ずかしいと思っていますか」


 グリムは驚いた顔をした。


「逃げる、弱い」


「逃げ道があったから、スタンピードの時に村は無事だったんですよね」


「……うん」


「なら、それは弱さだけではありません」


 グリムは何も言えなくなった。


 リゼは少しだけリオルを見た。


 リオル自身も、いつも帰る道を大切にしている。

 撤退条件を決め、無理を避け、誰も置いていかないことを最優先にする。


 だからこそ、グリムの怖がりをただ笑えなかった。


 ガルドが言う。


「決闘に外部の者は入れないのか」


 ギギが頷く。


「入れない。王と王。持つものだけ。武器、王冠、旗、服。村の声はあり」


「村の声?」


 ミナが聞く。


「応援。歌。鳴子。昔から、王の後ろに村がいる証」


 リゼが少し考える顔になる。


「なるほど。完全な一対一ではあるけど、王が背負うものは持ち込めるわけね」


 リオルの目が、ほんの少し動いた。


 王と王。

 持つものだけ。

 武器、王冠、旗、服。

 村の声。


 直接、グリム本人に付与することは避けたい。


 だが、彼が持つものや、彼の後ろにあるものなら。


 リオルはそこまで考えて、首を振った。


 まだ早い。


 まずは相手を見る必要がある。


 その時、森の奥から低い角笛の音が響いた。


 ぶおおおおおん。


 ゴブリンたちが一斉に震えた。


 ギギが叫ぶ。


「オーク!」


 村の外、森の境界に大きな影が現れた。


 オークたちだ。


 数は十数体。

 どれも大柄で、粗末ながらよく手入れされた武器を持っている。


 その中央に、一際巨大なオークがいた。


 身長はガルドよりも高い。

 肩幅は丸太のよう。

 右手には巨大な戦斧。


 だが、ただ大きいだけではない。


 立ち方が違った。


 重心が低く、無駄がない。

 戦斧を持つ手に力みがなく、いつでも振れる。


 ガルドが低く言った。


「強いな」


 リゼも頷く。


「あれ、ただの怪力じゃないわね」


 リオルはオークキングの足元を見た。


 一歩踏み出すたび、地面の草が同じ方向へ倒れる。

 足運びが正確すぎる。


 武術。


 しかも、実戦で磨かれたものだ。


 オークキング――ヴァルガは、村の柵の前で止まった。


 そして、よく通る低い声で言った。


「ゴブリンの王。三日後、古戦場に来い」


 グリムは台の上で震えている。


「は、はい……」


 声が小さすぎて、たぶん届いていない。


 ヴァルガは戦斧を肩に担いだ。


「逃げてもよい。その時は森を渡せ」


 ギギが悔しそうに拳を握る。


 グリムは何か言おうとした。


 だが、声が出ない。


 リゼが小声で言う。


「さすがに、これはきついわね」


 ヴァルガは去る前に、近くの倒木へ斧を振った。


 軽く。


 本当に軽く、確認するような一振りだった。


 倒木が、音もなく斜めに割れた。


 切断面は滑らかだった。


 力任せではない。

 刃筋が完璧だった。


 ガルドの表情がさらに険しくなる。


「本物だ」


 ヴァルガはそれ以上何も言わず、配下のオークたちを連れて森の奥へ消えていった。


 村には、重い沈黙が残った。


 グリムは台の上で、王冠を押さえたまま固まっている。


 やがて、ぽつりと言った。


「グリム、半秒もたないかも」


 リゼは返す言葉に詰まった。


 ミナは心配そうにグリムを見ている。


 ガルドは森の奥を見据えていた。


 リオルは、割られた倒木を見ていた。


 強すぎるオークキング。

 弱すぎるゴブリンキング。


 普通に考えれば、勝負にならない。


 だが、グリムには村がある。

 逃げ道を作り、備蓄を守り、危険を早く知る力がある。


 それは、斧では測れない強さだ。


 リオルは静かに呟いた。


「勝つ方法が、戦闘力とは限りません」


 リゼが振り返る。


「何か思いついた?」


「まだです」


 リオルは正直に言った。


「でも、探します。グリムさんに直接付与せず、彼が王として立てる方法を」


 グリムが目を丸くする。


「グリム、立てる?」


「はい」


 リオルは頷いた。


「あなたを別の誰かに変えるのではなく、あなたがあなたのまま、王として立つ方法です」


 グリムは震えながら、少しだけ王冠を握り直した。


 森の奥では、オークキングの角笛がもう一度鳴った。


 縄張りバトルまで、三日。


 弱すぎるゴブリンキングが、歴代級のオークキングに挑むための時間は、あまりにも短かった。

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