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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

辺境の潰れかけた村に流された【内務官】が、自分の仕事の値段を知るまで ~「戦えない職員は要らない」と切られた俺に請求書が届き続け、半年後、王都のギルドは支部長の椅子を差し出してきた~

作者:九十九堂
最新エピソード掲載日:2026/09/10
 「経費を二割落とせと言われている。冒険者でない人間を抱えられない」

 十二年勤めた冒険者ギルドの内務官ヨナは、そう言われて三日で追い出された。引継ぎ書は三十二枚。三日ではとても足りなかった。

 依頼の査定も、報酬の原資も、消耗品の締め日も、死んだ冒険者の遺族の住所も、全部ヨナが持っていた。誰も知らなかった。ヨナ自身も、たいした仕事だと思っていなかった。

 流された先は、十年止まった辺境の村。技能は【不足視】、足りないものが見えるだけで戦闘の役には立たない。その技能が村を見て告げた。——不足:現金(銀貨4)。

 銀貨四枚がない。ヨナも持っていない。持っていないので、紙に書いて払うことにした。

 その頃、王都の掲示板からは依頼票が一枚残らず消えていた。

 半年後、王都から届くようになったのは、依頼ではなく請求書だった。宛名は組合ではなく、ヨナ個人になっていた。

※本作は「小説家になろう」とカクヨムのみに掲載しています。
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