↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大剣の冒険者  作者: beck2026


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/59

第五十八章:かつての背中、今の自分

「よく……よく戻ってきてくれた!」

 

ギルドの責任者は、レイの両肩をがっしりと掴み、声を詰まらせた。

周囲の冒険者たちからも、驚愕の後に、どこか救いを求めるような視線が集まる。

かつて未熟者と嘲笑されていた少年は、いまやその立ち姿だけで、絶望に満ちたギルドに微かな希望を灯していた。

 

「詳しい状況を教えてください。魔物の活性化の原因は分かっているんですか?」

 

レイの冷静な問いかけに、責任者は重々しく首を振った。

 

「いや、根本的な原因は分かっていない。ただ、二日前から廃鉱山の深部に潜んでいたはずの凶悪な魔物どもが、まるで何かに怯え、押し出されるようにして大挙して麓へ下りてきているんだ」

 

「廃鉱山……」

 

レイがかつて、一人で泥をすすりながら大剣を振り回していた、あの始まりの場所だ。

 

「特に問題なのは、かつて防衛線を崩壊寸前まで追い込んだ『轟雷のごうらいのきば』の同族と思われる巨大な個体がおる。……そして昨日、その化け物の突進を食い止めるために前線に立ったのが、レオンだ」

 

「っ、レオンさんが……!?」

 

レイの身体が、一瞬で引き締まる。

 

「レオンは若い連中を街へ逃がすため、一人でその細剣を振るって時間を稼いだ。……奴の突進を僅かに遅らせることには成功したが、いまはギルムの救護所で意識不明の重体だ。神官たちが総出で治療に当たっているが、今も峠を彷徨っている……!」

 

責任者の言葉が、レイの胸を激しく締め付ける。

あの、誰よりも速く、鋭かったレオンさんの細剣が、そこまでの傷を負うなんて。

 

「レイ……」

 

シェリアが心配そうに、レイの衣服の袖をそっと引いた。

アレンもまた、いつになく真剣な表情でレイの背中を見つめ、ボルグは大盾を握る拳にギュッと力を込める。

 

(レオンさん……僕を見ていてください。あなたが教えてくれたことが、間違っていなかったと証明します)

 

レイは奥歯を噛み締め、溢れそうになる感情を、静かな闘志へと昇華させた。

今度は、自分がレオンさんを、そしてこの街を護る番だ。

ルミナスの地で仲間と共に磨き上げ、限界を越えて掴み取った『質量の真髄』。そのすべてを、あの化け物に叩きつける。

 

「アレンさん、ボルグさん、シェリアさん。……行きましょう」

 

「応とも。あんたの恩人が命懸けで護ったものを、これ以上一枚の鱗たりとも傷つけさせやしないぜ」

 

アレンが不敵に、しかし怒りを秘めた笑みを浮かべる。

かつての恩義と、仲間との絆を背負い、若き大剣使いは、かつてないほどに鋭く、速度を上げて防衛線の最前線へと向かって走り出した。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

レオンさんの窮地を知り、レイたちの総力戦が幕を開けます。

ルミナスで得た『質量』と仲間との絆が、轟雷の牙をどう圧倒するのか。

これからの決戦の展開も、ぜひ応援していただけると嬉しいです!

「続きが気になる!」

「今度こそ本当の決戦だ!」

と思ってくださったら、

下にある【ブックマーク追加】や、

評価の【☆☆☆☆☆】をポチッと押し、

応援していただけると、執筆の凄まじい励みになります!

それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。