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大剣の冒険者  作者: beck2026


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第五十一章:番人の大鎌

――凄まじい風切り音。

 

「碧晶の処刑蠍クリスタルスコルピオン」の右の鋏が、横一文字にレイへと襲いかかる。

透明度の高い碧色の甲殻は、見た目の美しさからは想像もつかないほどの重量と、岩盤をも容易に切り裂く鋭利さを備えていた。

 

(真っ向から受け止めたら、大剣ごと弾かれる……!)

 

レイは石畳を鋭く踏みしめた。

しかし、後ろへ退がるのではない。

むしろ蠍の懐へと滑り込むように、斜め前方へと一歩を踏み出す。

 

頭のてっぺんから爪先まで、完全に一本の強固な芯を通す。

レイは迫り来る巨大な鋏の軌道に対し、大剣の刃を斜め四十五度の角度で「置きにいった」。

 

――ギチチチチチチッ!!!

 

火花が激しく飛び散り、耳を圧する金属摩擦音が地下空洞に響き渡る。

完璧な角度で配置されたレイの大剣は、蠍の圧倒的な怪力を受け止めるのではなく、その進行方向を上空へと滑らせるように「受け流した」のだ。

 

軌道を逸らされた蠍の右腕が、虚空を大きく薙ぐ。

完全にバランスを崩し、魔物の頑強な胴体が無防備に晒された。

 

「ボルグさん!」

 

「おおおっ、もらったぁ!」

 

連動するように左側からボルグが突進し、残されたもう一方の鋏を大盾で力任せに殴りつける。

ガァン、と重々しい衝撃音が響き、処刑蠍の巨躯が完全にその場に縫い留められた。

 

「シェリアさん、今です!」

 

レイが大剣を構え直しながら叫ぶ。

後方では、シェリアがすでに魔導銃の照準を、蠍の頭部にある小さな複眼の隙間へと完全に固定していた。

 

「――貫きなさい!」

 

シェリアの魔力(MP)が、限界に近い銃身の結晶へと一気に流れ込む。

 

――ズゥゥンッ!!!

 

地下空洞の空気を震わせ、一条の青白い光条が放たれた。

弾丸は寸分の狂いもなく、処刑蠍の装甲の継ぎ目、その最も脆い一点へと吸い込まれていく。

 

完璧な受け流しが生んだ、最大の勝機。

絆の刃と魔導の弾丸が、古の遺跡に巣食う番人の肉体を、確実に追い詰め始めていた。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

レイの見事な受け流しと、シェリアの精密射撃が完璧に噛み合いました。

しかし、番人の底力はまだこんなものではありません。

次なる決着の瞬間も、ぜひ応援していただけると嬉しいです!

「続きが気になる!」

「このまま一気に倒してくれ!」

と思ってくださったら、

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それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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