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大剣の冒険者  作者: beck2026


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第五十章:最深部の光芒

螺旋状の石階段を下りきった先には、それまでの狭い通路からは想像もつかないほどの、広大な地下空洞が広がっていた。

 

ドーム状になった天井を見上げれば、無数の結晶が逆氷柱つららのように群生し、それ自体が淡い極光のような青い光を放っている。

その光に照らされた空間の最奥――そこには、ひときわ巨大で、一切の不純物を含まない純白の結晶が、静かに鎮座していた。

 

「……間違いないわ。あれが、私の探していた『魔導結晶の原石』です」

 

シェリアが息を呑み、琥珀色の瞳を輝かせる。

彼女の胸元で、魔導インジケーターがかつてないほどの強い光を放ち、共鳴するように微かに震えていた。

 

しかし、その美しさに目を奪われていた一同の前に、冷酷な現実が立ち塞がる。

 

巨大な原石の根元。

その影から、ゆっくりと鎌首をもたげるようにして、巨大な影が這い出してきた。

 

それは、全身が透明度の高い純碧色の甲殻で覆われた、体長五メートルを超える巨大な蠍――「碧晶の処刑蠍クリスタルスコルピオン」だった。

その両腕にある大鎌のようなはさみは、触れるものすべてを両断せんばかりに研ぎ澄まされ、背後で揺れる尾の針には、結晶化した致死の猛毒が不気味に脈打っている。

 

「……やっぱり、タダじゃあ持って行かせてくれないみたいね」

 

アレンが双剣を抜き放ち、鋭い視線を蠍の巨躯へと向けた。

ボルグも大盾を深く構え、石畳を強く踏みしめる。

 

『――キシィィィィィィッ!!!』

 

処刑蠍が、鼓膜を劈くような金属音の鳴き声を上げ、その巨体に似合わぬ俊敏さで突進を開始した。

その一歩ごとに、頑強な石畳に無数の亀裂が走り、結晶の破片が激しく弾け飛ぶ。

 

「レイ、右の鋏を受け流せ! ボルグ、左を頼む!

 シェリアは後ろから、奴の関節の隙間を狙い撃て!」

 

アレンの鋭い大声が、広大な地下空洞に響き渡った。

 

「はいっ!」

 

レイは背中の大剣を流れるような動作で引き抜き、正眼に構えた。

足元はびくともしない。ここなら、己の持つ質量のすべてを、一点の曇りもなく刃に乗せることができる。

 

シェリアの銃を直し、このパーティーの「次なる道」を切り拓くため。

若き大剣使いは、薄闇の最深部で怪しく輝く、古の番人めがけて真っ直ぐに一歩を踏み出した。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

ついに遺跡の最深部へと到達し、目的の原石と、それを守る強大な魔物「碧晶の処刑蠍」が姿を現しました。

大剣の質量、魔導銃の精密射撃、そしてアレンたちの連携が試される総力戦が始まります。

これからの激闘も、ぜひ応援していただけると嬉しいです!

「続きが気になる!」

「処刑蠍との戦いが楽しみ!」

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それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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