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悪役令嬢は全員生存エンドを目指す【完結】  作者: しのギドラ
エピローグ「結婚式編」
132/133

エピローグ-132.蒼天の結婚式⑤ 厳格な父の背中、聖なる道への一歩

 結婚式の時刻が迫り、みんなは先に会場となる教会へと向かっていった。

 私は使用人達の手を借りて身だしなみを整え、少し遅れて教会の入り口へ進んでいく。


 その途中、こちらに向かって歩んでくる厳格な佇まいの人物の姿があった。


「ルナリア嬢。今日この日を無事に迎えられたことを、心よりお祝い申し上げる」


「フィン公爵……。こちらこそ、今日に至るまで多大なるご支援をいただき、心から感謝申し上げます」


 ヴェール越しにフィン公爵を見上げると、そこにはいつもと変わらない厳しい表情があった。

 私の保護から、吸血鬼騒動、エリオスの暗殺、そして頭領の襲撃。

 フィン公爵はいつもその収束に力を貸してくれた、恩人とも言っていい人だ。


「一時はどうなることかと思ったが……無事に婚約、そして結婚できたな」


「フィン公爵には、大変なご迷惑をおかけしました。ですが、おかげで……フォーサイス公爵家の一員となれたこと誇りに思います」


 私の心からの本心の言葉。

 それを聞いたフィン公爵は、今まで見たことがないほどに穏やかな笑みを向けてくれた。


「君と……そしてグレン、二人の努力があったからこそだ。君をフォーサイス家に迎えられて、こちらこそ嬉しく思っている」


 そのどこまでも優しい声に、私は胸がいっぱいになる。

 私はようやく、この温かな家族の一員になれるのだ。


「フィン公爵……本当に今まで……ありがとうございます……」


「まだ泣くのは早い。さあ、行こう」


 私には家族がいないため、後継人であるフィン公爵がヴァージンロードをエスコートしてくれる。

 差し出された腕に手を回し、私は一歩ずつ教会の扉へと歩んでいった。

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