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切り札『テア』、通用せず

「人型対非物機構、テア、発進!」


メインの黒に間接部位が赤く輝くデザインのロボが家々を踏み潰して圧倒的な速さで駆けつける。


「テア、活動可能時間36分。クロリス到着まで12秒。」


「!クロリスにエネルギー反応、確認」


「触手が伸びてきてます。」


「押し切れ。」


「接触!」


「移動速度、急低下。」


テアは触手を強引にどかして突き進んでいく。


「進めるか。」


「いや、物量が凄すぎて前に進めない。」


「装備されているナイフでどうにかできるか。」


「そんなんじゃ、相手にならない。」


「砲撃用意。」


「ほ、砲撃用意?」


「司令。どういうことですか。」


「テアごと中距離爆撃で、触手を焼き切れ。」


「!」


「大丈夫だ。テアは中距離爆撃程度では傷一つつかん。」



「援護射撃、開始!」


「テアの周りと、進行方向全域を焼き切れ。」


「砲撃、着弾。効果あり。」


爆風で触手が弾け飛び、空間ができる。


「テア、問題なく動作しています。」


「このまま突き進め。」


「爆発の中走る。なんて、絵になるな。」


「中心部との距離は?」


「クロリスまであとおよそ150…いや100m。」


「行ける。」



はずだった。



「…前に進めていない。」


「物量が多いのか。」


「いや、違う…爆撃が効いてない!」


「なんですって。」


触手は焼けず、弾けず、逆に押し返してくる。


「中心との距離、開いてます。150m。」


「どうなってるんだ。」


「…。」


「焼けないし、弾けない触手…。」


「まさか、進化、したのか…。」


「?!」


「久保さん。どういうことですか。」


「砲撃の効きの悪さ、テアのパワーは変わっていないことを鑑みるに…。

クロリスは、俺たちの火器の攻撃に適応しようとしている。」


「!!」


「嘘、だろ。」


「!テアが触手に絡まれて、進行不能です。」


「触手の焼けた部分が黒くなっている。」


「後退もできません!」


「掴まれたか。」


「テア、活動可能時間、半分を切りました。」


「…チッ。」


「ちょ、直接、中心部を迎撃すれば、」


「いや、ダメだ。触手に耐熱能力があるなら、中心部はもう…。」


「…。」


「司令…。」



「現時点でテアを破棄。」


「え、」


「二次作戦に賭ける。」


「!」


「マジかよ。」

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