第40話 王都の前で、偽物をぜんぶ終わらせる日
その日、王都の空は、妙に高かった。
新堂ユウトは中央広場へ続く大通りの手前で足を止め、ひとつ深く息を吸った。
朝の冷たさはもう薄れていて、代わりに、どこか張りつめたような乾いた空気が街を包んでいる。
人が多い。
多すぎる。
広場へ向かう人波。
道端で立ち止まってざわつく者たち。
噂を確かめに来た者、王宮の告知を見届けたい者、ただ面白半分で集まっている者。理由は違っても、みんな同じ場所を見ている。
王都中央広場。
そこに今日は、本物と偽物の決着が持ち込まれる。
「……逃げたい」
ユウトが本音を漏らすと、隣のレティシアが迷いなく答えた。
「駄目です」
「ちょっとは迷えよ」
「迷う理由がありません」
銀青の礼装騎士服をまとったレティシアは、今日もいつものようにまっすぐだった。
でも、その横顔にあるのは、ただの護衛の緊張ではない。王都の前へ立つ者の覚悟みたいなものがあった。
その少し後ろで、ミリスが腕を組んでいる。
「いまさら逃げても、向こうが“やっぱり隠してる”って言うだけよ」
「分かってる」
「じゃあ行きなさい」
「言い方が雑なんだよな」
セリーナも学院代表として並んでいる。
風紀委員長の腕章は、今日に限っていつも以上に目立って見えた。
「学院の生徒も多数見ています」
「うん」
「ですから、今日は曖昧にしないでください」
「分かってるって」
フィアナは少しだけ緊張した顔をしていたが、その目は揺れていなかった。
「神殿も、今日は最後まで立ちます」
「うん」
「もう、“少しだけなら”って空気を残したくないので」
その言葉は、彼女がここまで来た証だった。
そして、少し離れた位置にはベルナデッタ・フロウまでいる。
上等なドレスを着ているくせに、今日はさすがに商売人の顔ではなく、“王都商会連盟の代表”の顔をしていた。
「市場も今日で線を引きますわ」
「珍しく頼もしいな」
「珍しく、は余計です」
だが、誰が何を言っても、結局ここで前に出るのは自分なのだ。
ユウトは大通りの先、広場に立てられた壇を見た。
王宮の旗。
騎士団の配置。
押収された偽物の山。
その奥に広がる、王都の人、人、人。
「……ほんとに壮大な公開処刑だな」
ぼそりと言うと、レティシアが小さく息を吐いた。
「今日は処刑ではありません」
「じゃあ何」
「終わらせる日です」
その言葉だけが、不思議と少し胸に残った。
◇
広場へ出た瞬間、ざわめきが一段高くなった。
「あれが……」
「本物の」
「異邦人」
「王宮が本気で動いたって、本当だったのね」
「今日は全部はっきりするのかしら」
はっきりするのかしら、じゃない。
はっきりさせに来たのだ。
広場の中央には大きな壇が設けられ、その手前に押収された偽物がずらりと並べられていた。
粗悪な木工模造品。
疑似品。
香油。
祈祷具。
偽札。
“本物の作法”をうたう怪文書。
地下市場から押収した版下まである。
それらが朝の光の下に並ぶと、逆にひどかった。
王都の欲と不安と勘違いを、全部形にしたらこうなるのかもしれない。
壇上へ立ったのは、まず第二王女セレスティアだった。
淡い色の王族衣装をまとい、扇を閉じて前を見る姿は、やはり“王女”という感じがする。ふだんは食えないし、たまに面白がりすぎるが、こういう時の人心の掴み方だけは本物だ。
「王都の皆へ告げます」
その声が広場へ通る。
「いま王都に流れている偽物、模造品、怪文書、その多くが意図的に流されたものであり、すでに地下市場と魔王軍系の工作とのつながりが確認されました」
広場がざわつく。
ざわつくが、逃げるようなざわめきではない。むしろ、“やっぱりただの流行じゃなかったのか”という驚きだ。
「これより、王宮、騎士団、神殿、魔導院、学院、商会連盟の立ち会いのもと、押収品の最終確認と処分を行います」
セレスティアは少しだけ間を置き、それから言った。
「そして、本物は一件のみ。市中のものはすべて偽物であると、ここに明示します」
来た。
ユウトは心の中だけでうめいた。
だが今日は、もう逃げないと決めている。
「シンドウ・ユウト」
「はいはい……」
ぼそっと返しながら、壇の中央へ出る。
また視線が集まる。
やっぱりつらい。
でも昨日までとは少しだけ違った。
ただ恥ずかしいだけではない。
偽物に好き勝手された。
学院も神殿も市場も振り回された。
だから今日は、その決着をつけに来た。
ユウトは黒布袋へ手を入れ、本体を取り出した。
広場の空気が、一瞬だけ息を止めたみたいに静かになる。
その沈黙の中で、押収品の確認が始まった。
「まず、木工模造品」
王宮文官が読み上げる。
ユウトはひとつずつ見ていく。
形だけ似せた棒。
微弱刺激の入った疑似品。
偽祈祷文つきの道具。
安眠香。
上流向けとうたった寝具。
「これは違う」
「これも違う」
「これも関係ない」
「ただの香り袋だ」
「ただの布だ」
「それっぽいだけだ」
ひとつひとつ、地味だが確実に切っていく。
レティシアは騎士団代表として、危険性の確認を。
ミリスは魔導加工の有無と“本物に似てもいない”点を。
フィアナは偽祈祷文と神殿の無関係さを。
セリーナは学院に流れた怪文書の虚偽性を。
ベルナデッタは商会連盟として流通経路を断ったことを。
全員が、それぞれの立場から同じ方向を指している。
たぶんそれが、今日いちばん大きいことだった。
◇
だが、それで王都がすんなり納得するほど簡単なら、ここまでこじれていない。
「でも!」
人垣の中から、誰かが声を上げた。
「本物には、やっぱり何かあるんだろ!」
来たな、とユウトは思った。
それは当然の問いだ。
偽物が偽物だとして、本物がただの無関係品であるはずがない。王都の人間がそこを聞きたがるのは、もう止められない。
ざわめきが広がる。
「神殿で楽になった人は」
「地下の呪いを払ったって」
「王宮が管理するほどのものなら」
「じゃあ、やっぱり……」
嫌な流れだった。
これまでと同じなら、ここでまた“本物は特別”“独占されている”に転がる。
セレスティアも、それを読んでいたのだろう。
だが王女が口を開くより先に、ユウトの方が一歩前へ出ていた。
「あるよ」
広場が静まる。
自分でも少し驚いた。
でも、今日はそれを隠して曖昧にする日ではない。
「ある」
もう一度言う。
「だから王宮が管理してる」
ざわめきが引く。
みんな、次の言葉を待っている。
「でも、それは」
ユウトは、王都の人々を真正面から見た。
怖い。
正直に言えば、やっぱり怖い。
けれど、逃げながら終わらせるには、ここまで来すぎた。
「だからって、お前らが勝手に意味を足していいもんじゃない」
その言葉は、広場へまっすぐ落ちた。
「肩とか腰とか、整いとか、夜の作法とか、そういうの全部、勝手に足された意味だ」
ところどころで息を呑む音がする。
フィアナは目を見開いていた。
セリーナは、ほんの少しだけ口元を引き結んだ。
「偽物はそこに乗っかってるだけだ」
ユウトは続ける。
「本物に何かあるからって、偽物に意味が生まれるわけじゃない」
そこまで言った時だった。
広場の後方で、また人のざわめきが揺れた。
嫌な種類のざわめきだ。
レティシアが即座に気づく。
「後方警戒!」
騎士団が動く。
だが、一瞬遅かった。
人混みの奥から、黒い紙片がいっせいに舞い上がる。
「またか!」
ユウトが叫ぶ。
紙片は風に乗って広場へ散り、地面へ落ちるより早く、表面に文字を浮かび上がらせた。
《本物を見よ》
《独占を終わらせよ》
《王都の前で証明せよ》
「ここで来るかよ!」
ミリスが舌打ちし、フィアナが祈りに入る。
セリーナは風紀委員たちへ指示を飛ばし、紙片の回収へ動く。
レティシアは人混みの中へ目を走らせた。
「いる!」
「どこだ!」
ユウトも振り返る。
見えた。
広場後方、露店の屋根の上。
細身の影。黒い外套。リグ。
「性格悪すぎるだろ!」
ユウトの怒鳴りに、リグは遠くから笑うように手を広げた。
その口は動く。
距離があるのに、なぜか声だけはよく通った。
「証明しろ、異邦人」
広場がざわつく。
「王都の前で、偽物ではなく本物だと」
「だから今やってるだろうが!」
「まだ足りない」
リグが指を鳴らす。
その瞬間、広場の端々で隠されていたらしい偽物が一斉に唸りを上げた。
粗悪な振動。
薄い熱。
香り。
そして怪文書の文字が、空気を少しだけざらつかせる。
「っ……!」
ミリスが声を上げる。
「残党が仕込んでた!」
「広場全体に散らしてたのか!」
セリーナが叫ぶ。
「この場ごと煽るつもりです!」
フィアナの祈りが走るが、数が多い。
レティシアはリグを射抜くように見上げる。
「シンドウ殿!」
「分かってる!」
ここで止めるしかない。
王都の前で。
偽物も、噂も、全部ごと。
ユウトは黒布袋から本体を構えた。
そして、迷わず換装する。
近接型ではない。
いま必要なのは、広場全体の“偽物っぽさ”を壊すことだ。
カチリ。
広域寄りの換装が噛み合う。
「うわ……」
ベルナデッタが後方で小さく息を呑む。
それも聞こえたが、今はどうでもいい。
「ミリス!」
「分かってる!」
ミリスが結晶板を掲げる。
「広場中央の石畳ラインに合わせて! 偽物は全部、そこを基点に“なんとなく繋がってる”!」
「雑すぎるだろ!」
「だから壊せるの!」
レティシアが前へ出る。
「前は私たちが抑えます!」
セリーナも叫ぶ。
「紙を踏まないでください! 委員会、回収優先!」
フィアナは祈りながら、振り向かずに言った。
「シンドウさん!」
「なに!」
「ぜんぶ終わらせてください!」
その言葉が、妙に腹へ落ちた。
ぜんぶ終わらせる。
そうだ。今日はその日だ。
「……やるよ!」
ユウトは広場の中央石畳へ踏み込み、本体を下へ向けた。
ぶぉん――
低く、深い振動が広がる。
広域型の波が石畳を伝い、散らされた偽物の“つながり”へ触れていく。
最初に壊れたのは香袋だった。
次に、疑似品の短棒。
その次に、紙片の文字が一斉にぶれ、浮いていた文言が崩れる。
「効いてる!」
ミリスが叫ぶ。
「そのまま!」
ユウトは歯を食いしばる。
石畳が唸る。
腕が痺れる。
視線が痛い。
でも、止めない。
「偽物全部、黙れええええ!」
その叫びと同時に、広場じゅうの疑似品が一斉にびりびりと震え、熱を失い、香りを飛ばし、ただの“それっぽいもの”へ戻っていく。
紙片の文字も消える。
怪しいざらつきも抜ける。
広場の空気が、一気に素に戻った。
静寂。
ほんの一瞬だけ、王都中央広場が、音を忘れたみたいに静かになった。
「……すげえ」
誰かが呟いた。
それが合図みたいに、広場がどっとざわめく。
偽物は全部死んだ。
“それっぽさ”は完全に消えた。
残ったのは、ただの粗悪品と紙片の山だけ。
そして、壇の中央に立つユウトと、その手の中の“本物”。
リグの笑みが、屋根の上で初めてはっきり消えた。
「なるほど」
低く、しかし少しだけ悔しそうに言う。
「そこまでやるか」
「お前がやらせたんだよ!」
ユウトが怒鳴る。
「偽物に俺の嫌なもん全部乗せて、王都で勝手に育てて、ここで終わらせないとか思うな!」
その声が、広場じゅうへ響く。
レティシアがその隙を逃さなかった。
「弓隊!」
騎士団の矢が、屋根の上へ一斉に放たれる。
リグは飛び退き、矢を避ける。
だが、着地先をセリーナが読んでいた。
「そこです!」
学院側が路地を封鎖。
フィアナの祈りが、逃走用の呪紙反応を一瞬だけ鈍らせる。
ミリスが風圧で足場を崩す。
そして最後は、レティシアだった。
広場外縁の石柱を蹴り、一気に高さを取る。
銀青の軌跡みたいに空を走り、そのままリグの前へ着地した。
「終わりです」
「っ……!」
リグが短杖を抜く。
だが、もう遅い。
短い衝突。
次の瞬間には、レティシアの剣の柄がリグの手首を打ち、短杖が宙を舞う。さらに回し蹴りみたいに足を払われ、リグの体が石畳へ叩きつけられた。
騎士団が一斉に押さえる。
広場の空気が、本当に終わりを知った。
◇
そのあとの王都は、妙なくらい静かだった。
誰もが、目の前で起きたことを飲み込みきれていないような、そういう静けさ。
偽物は全部壊れた。
怪文書の文字は消えた。
黒幕は捕らえられた。
そして、それを広場の真ん中でやったのは、結局“本物”の兵装を持つ異邦人だった。
「……勝ったのに」
ユウトがぼそりと言う。
「なんか、勝った気がしないんだけど」
その声に、ミリスが珍しく少し笑った。
「あなたらしい感想ね」
「だって絶対、また変な神格化されるだろこれ」
「されるでしょうね」
ベルナデッタがあっさり言った。
「でも偽物市場は死にましたわ」
「お前はそっちの感想なんだな」
「商人ですもの」
セリーナは、押収された最後の紙片を見下ろして言う。
「学院の方は、これでだいぶ静まると思います」
「よかったな」
「ええ。ようやく“隠している側”ではなく、“止めた側”になれます」
その言い方に、ここまでの苦労がにじんでいた。
フィアナは、広場の端で回収された偽祈祷文を見つめながら、小さく息を吐く。
「神殿も、これでちゃんと前へ進めると思います」
「うん」
「……たぶん、かなり怒られますけど」
「そこはまあ、頑張れ」
フィアナは少しだけ笑った。
レティシアは、捕縛されたリグが運ばれていくのを見送り、それからユウトへ向き直る。
「お疲れさまでした」
「疲れたよ」
「でしょうね」
「でも、ほんとに終わったのか?」
「王都の偽物騒動は、ひとまず」
「ひとまず、かあ」
そこが現実的だった。
◇
その日の夕刻、王宮から正式な声明が出た。
地下市場摘発。
魔王軍諜報員リグの拘束。
偽物および怪文書の流通停止。
王都内での兵装関連噂への注意喚起。
王都はひとまず落ち着く。
学院は、風紀委員会主導で偽物持ち込み禁止を改めて徹底。
神殿は、偽祈祷文と“正しい作法”を明確に否定。
市場は、商会連盟が偽物に近い商品すらしばらく自粛に入る。
全部、よい方向だ。
よい方向、なのだが。
「やっぱりそうなるよな」
夜になって、騎士団本部の客室で、ユウトは机の上の黒布袋を見ながらため息をついた。
さっきから外が少しざわついている。
大声ではない。
でも、通りを歩く人たちの会話が窓の隙間から聞こえてくる。
「やっぱり本物は格が違う」
「偽物が全部止まったもの」
「王都を守ったんだって」
「じゃあ、ほんとうに……」
「……ほらな」
勝った。
終わらせた。
でも、“神格化”だけはさらに進んだ気がする。
ノックがして、レティシアが入ってきた。
「まだ起きていましたか」
「うん」
「少し、王宮からの話があります」
「今?」
「今です」
「嫌な予感しかしないな」
レティシアは、ほんの少しだけ言いにくそうにした。
「殿下は、今回の件で方針を一段進めるつもりのようです」
「進める?」
「はい。隠す段階は終わりだと」
ユウトは顔をしかめる。
「……それ、どういう意味」
「王都防衛への正式参加、王立学院への特別出入り、神殿・魔導院との共同監督下での運用」
沈黙。
「国家案件じゃん」
「ええ」
「やだなあ……」
「そうでしょうね」
だが、そこへさらに別のノックが重なった。
今度はフィアナとセリーナ、そして少し遅れてミリスまで入ってくる。
今日は全員、顔が疲れている。
それでも、どこか少しだけ、吹っ切れたような顔でもあった。
「なに、この打ち上げ前みたいな空気」
ユウトが言うと、ミリスが肩をすくめる。
「打ち上げというより、次の地獄の共有」
「嫌すぎるな」
セリーナが真面目に言う。
「学院としては、今後もあなたに協力を要請することになると思います」
「やっぱり」
「ですが、今回の件で少なくとも“あなたが隠したがっている側”ではないことは、かなり浸透しました」
「それはよかったのか……?」
「私には、よかったです」
その言葉は、少しだけうれしかった。
フィアナも柔らかく笑う。
「神殿もです。これからは、ちゃんと止めるところからやり直します」
「うん」
「あと」
彼女は少しだけ照れたように付け加える。
「わたし、前みたいに“少しだけなら”って言わないようにします」
「そこは本気で助かる」
「そんなにですか」
「そんなにだよ」
ミリスは机の上の黒布袋を見た。
「それと、解析も続けるわよ」
「やっぱり?」
「今回ので終わるわけないでしょ。本物の方はむしろ、ここからが本番」
「言い方が重いな」
「重いもの」
そして最後に、レティシアが静かに言った。
「少なくとも、いまは王都の偽物騒動に決着がつきました」
それだけは、たしかに本当だった。
完全に平穏になるわけじゃない。
神格化も残る。
王宮はもっと前へ出そうとする。
魔王軍だって、これで終わるとは思えない。
でも、ひとつの騒動は終わった。
偽物と怪文書と、恥ずかしい噂に振り回された王都炎上編は、たしかにここで一区切りついたのだ。
「……そっか」
ユウトは、ようやく少しだけ肩の力を抜いた。
「じゃあ、今日はもう寝るか」
「賛成です」
フィアナが言う。
「同意します」
セリーナも言う。
「そうしなさい」
ミリスが言う。
「明日からまた忙しいでしょうし」
レティシアまで言う。
「明日から、なんだよなあ……」
最後にそれだけ漏らして、ユウトは少し笑った。
王都の偽物は潰えた。
でも、自分の静かな日常までは戻ってこない。
それでも、少なくとも今日は。
偽物に好き勝手されて終わる日ではなかった。
窓の外では、王都の夜が静かに更けていく。
昼のざわめきも、偽物の声も、怪文書の文字も、今夜は少しだけ遠かった。
そして物語は、ここでいったん幕を下ろす。
異邦の兵装を持ち込み、
勘違いされ、
神格化され、
恥ずかしい噂で削られながらも、
最後にはちゃんと偽物を終わらせたひとりの男の、王都での最初の大騒動として。
――ただし、その先にもっと大きな地獄が待っていることを、彼はまだ半分しか分かっていない。
これで完結です。




