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その後の話

 処女あげて童貞もらったおかげで、彼といい感じになってきた。 友達からも『なんか最近、仲良くね?』とねたまれるように言われた。

 でも、このままで終わる私ではないのであります!

 今度はちょっとしたものを使って、彼との仲をもっとぐっと縮めようと思う。




 休日は決まって彼の部屋で過ごす。 同棲をしていると言っても毎日しているわけじゃない。 私にも家賃を払ってる部屋がある。すっごい安くてボロい部屋だけど。


「ねぇ? 喉乾かない?」


 ゲームをしている彼に呼びかけると「いるー」とゲーム画面から目を離さずに言った。


「あいあいよー。 少しお待ちー!」


 冷蔵庫からお茶の入ったポットを取り出すついでに、ポッケから小さなビンを取り出した。 精力剤である。

 この間ラジオを聞いてたら、本番中にこの精力剤を飲むというぶっ飛んだラジオを聞いた。 それ以来ちょくちょく本番中に飲むところが放送されては、翼を授かったようなテンションでトークを交わしている。

 私も彼と飲んだら、あんな風になれるのかな? なんて思いながらネットで買ってしまった。

 一番安いものでも、野口さんが二人飛んでいった。 小さいくせに高い。

 入手の経緯は置いといて、彼と私のコップにお茶と精力剤を混ぜて入れた。 色は普通にお茶の色をしているし、においも別段するものではなかった。

 これはバレない……。

 自然とひん曲がった口を手で元の形に戻して、お茶を彼に渡した。 受け取るとガッと一息に飲み干して、私に空のコップを戻した。

 あれ? ラジオではすぐに効果があったのに……。 お茶で薄めたのがいけなかったのかな?

 彼の様子を確かめながら、チビチビ飲んでいると彼の呼吸が荒くなっているのが分かった。 しきりに汗を拭く動作もし始めた。

 お! おお!! きた!!!


「お茶になんか入れた? なんかポカポカしてきたんだけど……」


 彼のその一言で残っていたお茶を一気に飲み干した。 そしてポッケにしまった空のビンを彼に見せびらかすようにして見せた。


「『精泉 ヨルビンビキビーン』入れましたー!!」

「おまっ、バカじゃねぇの!!」


 怒ってるようだけど、笑いながらだから怖くもなんともない。 あぁ、なんか楽しくなってきた。 ヤバイな、これ!


「ねぇ、勃った?」

「勃たねぇよ。 熱くなるだけ!」

 

 ちらっと彼の股間を見てみたけど、もっこりはしてなかった。 ビンビキビーンってならないじゃん……。 でもいいか、楽しくなってきたし。


「ねぇ、チューしよ? チュー」

「するか、バカ! 変なもん入れやがって!」

「じゃあじゃあ、間接チューにしよう!」


 また冷蔵庫から牛乳を取り出して一つのコップに注いで彼に渡した。 イヤイヤ言いながらもちゃんと受け取るあたり彼の人柄がでてるのかな。


「私のミルクだと思って飲んでね?」


 「おい!」と言いながらもゴクゴク飲んでいく。

 私のミルクと思うとおいしいのか? あんなにゴクゴク飲んで……もう……。 ふへへぇ、なんか変な気分になってきた。

 

「あっ! ちょい、全部飲むな!」

「ん? そうか、スマン。 うまくてつい……」

「もう……そんなにわたしのおいしい?」


 彼は「うまい!うまい!」と爆笑しながらコップを私に渡した。 若干どうでもいい感じになってきたかも。

 彼が口を付けた場所をくるくる回して探し、ほんのり濡れてるところを見つけた。 これから飲もうとしたら、彼が私に「俺のアレだと思って、いっちゃってください」と耳打ちした。

 仕返しにしちゃ、可愛いもんだな。 では、いただきます!

 ゴクゴクとわざと喉を鳴らして飲んでる横で「どーですか、どーですか。 姐さん」とニヤニヤしながら言った。


「……おいしいですよぉ。 ごっくん!」


「ごっくん」と言うと彼は今日一番の笑い声をあげた。

 そのあともどうでもいいことで笑い、バカ騒ぎをして、お隣さんに怒られと楽しい休日を過ごせた。

 今度もこっそり入れよ!

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