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次元守護者の任務執行記〜《疾風の魔導師》が試験部隊と共に魔術と科学の混合メカで因果律『災厄』を吹き飛ばすまで  作者: 麻の葉りり
第5章 婿探しに暗雲

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第7話 敵の分離と戦闘開始


魔術多め


「祈りを捧げた、ね。身に纏ってる気配、禍々しいモノだって気づいてる?」


アルマートが言う。


「禍々しい?何を言っている?邪神などいないだろう?魔神王は討伐され、もういない。

混沌魔獣(カオスビースト)にそんな能力はないはずだ。

それよりもここから出してアリーシェ殿下に会わせてくれ!話せば分かる」


とブラッドリーが言う。


「気づいていないのですか?

貴方が纏っている気配は神のモノではありません。とても邪悪なモノ」


アリーシェが口を挟む。


ようやく気づいた様子のブラッドリー。


「殿下!殿下誤解です!私は精霊を、神を敬っている!あの穀潰しよりよほど使えます!優秀だ!

だから私を」


「我精霊との絆を結ぶ者 闇の精霊よ 眠りの力を今ここに」


アリーシェが詠唱すると、意識を失うブラッドリー。そのまま崩れ落ちる。


黒いナニカから殺意を感じる。


「ナニカは殺る(やる)気満々だね?。


エッジ小隊は指定ポイントに到着。グラジオスはもうすぐ来る。

この速度だと引き剥がし終えた時には到着してるだろうから、始めましょう」


端末を確認し、気配を確認して判断するアルマート。


「速いな本当に。流石は最新鋭艦と言った所か!」


ランカスがやや興奮気味に呟く。


「ランカス殿下は戦艦に興味ありますものね。

中には入れませんが、外を見る事はできます。それで我慢してくださいね。


では殿下方、魔術師団長、行きますよ。パイラ少尉は敵の弱体化を。

僕とランカス殿下とアリーシェ殿下でアレを引き剥がします。

ルベルト師団長はランカス殿下の護衛と、隔離結界の構築補佐を出来るように。

侍女の方とシャーマ師団長はアリーシェ殿下の護衛を」


皆が頷く。そしておのおのが詠唱を開始する。


「漆黒の闇よ かの者に 毒となる黒き花を手向けんー黒キ毒ノ花

シュバルツェ・ギフト・ブルーメ」


ライオネルが弱体化の魔術を放つ。


黒い薔薇がナニカの前で花開き、散って纏わり付く。少しだけ動きが鈍くなる。


「「白銀の光 汚れし者に取り憑く邪悪を払う 神の祝福 降り注ぎ 邪悪を離したまえ

ー白キ神ノ分流 ワイサー・ゴッツツヴァイフ」」


続いてアルマートとランカスが悪しきモノを引き剥がす為の魔術を放つ。


真上から光が降り注ぎ、徐々に引き剥がす。黒いナニカはもがき、

結界に黒いモノをぶつけるがびくともしない。


「我精霊との絆を結ぶ者 アリーシェ・スピリタス。光の精霊王 リュミエーレに請い願う。

邪悪なるモノを離す 優しき光を。願いを聞きとどけ その力を今ここに」


アリーシェは杖を持ったまま目を閉じ、光の精霊王に力を請う。


『あい分かった』


声がして、金色の髪と瞳の女性が姿を現しナニカに手を翳す。光の奔流がナニカを襲い、ブラッドリーから離れる。


そこにちょうどグラジオスとエッジ小隊が到着する。


「世界を隔てる虹の壁 解けて空へと還らん」


それを見たランカスが結界を解く。


《じゃ団長!隔離結界の構築手伝ってください》

《応よ!お前の頼みは久しぶりだな!》


念話でルベルトとアルマートが話をし、詠唱を開始する。


「「世界を弾くは虹の布 閉じ込め逃がさぬ丈夫な隔て かの者達を包み込め結界(シュッツ)」


結界が広がり黒いナニカとグラジオス、エッジ小隊を飲み込み包む。

黒いナニカは大きくなり、オオオと叫ぶ。


ポコポコと音がし混沌魔獣(カオスビースト)が出現する。

大きなモノから人間サイズまでこちらに向かってくる。


「人間サイズは俺がやる!アルはシルファで出ろ!殿下もアルと一緒に!」


ルベルトが言う。


「了解です!やり過ぎないでくださいね!」


威力はきちんと調整して下さいとアルマート。


「大きなサイズは私が。精霊国の魔装騎士(マギアナイツ)と協力して倒します。

パイラ少尉はアリーシェ殿下の護衛を頼めますか?」


ジークハルトがライオネルに聞く。


「貴方直々ですか。了解しました。お任せください」


そして散っていく。


「後は頼みます」


アリーシェが呟く。


「殿下はこちらへ!」


ライオネルが叫び、侍女が「殿下」と呼ぶ。小走りで移動するアリーシェ。

転がっているブラッドリーをライオネルが風の魔術で浮かせ、アリーシェと合流して結界を張る。


「世界を隔てる虹の布 破れず破られぬモノ 我らを包み込め 結界(シュッツ)」


結界を確認し頷くライオネル。


「我精霊と絆を結ぶ者 闇の精霊 我らの姿を隠す力を今ここに」


メアグレッドが呟くと霧が発生して姿を隠す。


「ありがとうございます」


ライオネルが礼を言うとカーテシーを披露する。


「あっちで魔導師団長が暴れていますね。初めて見ましたけど凄まじい」


身体強化をした後、周りを見渡して驚く。


「踊り狂う火 集いて槍となり かの者達を呑み込み 燃え尽くさん!

ー火ノ槍 フォイリガーシュペーア」


数十に及ぶ火の槍が出現し、混沌魔獣(カオスビースト)の弱点である魔石部分に突き刺さり、体を燃やし尽くす。


「あっちは魔装騎士(マギアナイツ)師団長」


奥に視線を向けると黒い機体が大型の混沌魔獣(カオスビースト)を右手に風、左手に水を纏わせた2本の剣で魔石を斬り飛ばしている。


その後ろで精霊国の魔装騎士(マギアナイツ)が戦っている。

数機で固まり、水や風を使って魔石を狙い撃つ。


「1番凄いのはアレですね。黒くて大きいナニカに立ち向かってる大尉達」


黒い空を見上げて顔を顰めるライオネル。



その頃エッジ小隊


艦と合流し発信したオトハ達が見たのは、大きな人型の獣に近い魔物。


「これは『災厄』、ではないわね。シャンリードのアレとは違うわ」


オトハが呟く。


グラジオスのブリッジではランス達が敵の正体を探っていた。ブリッジは遮蔽済みである。


「近いパターンを上から順に検索して表示。


混沌魔獣(カオスビースト)に災厄の要素が取り込まれた特殊個体。

混沌魔獣(カオスビースト)に災厄の手下が取り憑き進化した特殊個体。災厄の手下そのもの」


「手下が取り憑いた、が近いのかも?」


ターニャが言う。


「『災厄』程の禍々しさはありませんし。これも中々凄まじいですが」


ショーンが言う。すると通信が入る。


「ヴァータイトです。今は機体の中に。これから発進します!その前に。


護衛任務に来ていたランカス・ファンクォーツ殿下と『敵が何か』を推測しました。


元々魔力溜まりから産まれた混沌魔獣(カオスビースト)。それも特殊個体。

そこに『災厄』の手下の一部が入り込んで進化し強大となり、知恵も付き「人の心」につけ込む事を覚えた。


『災厄』の手下の一部は混沌魔獣(カオスビースト)を使い混乱に陥れ、『災厄』に栄養分を与えようとした。

でも進化した混沌魔獣(カオスビースト)が栄養分を吸収、そして恐らく手下の一部も吸収済み。


邪神に近い混沌魔獣(カオスビースト)。まだ邪神にはなりませんが、このままだと危険。速やかに討伐すべきと結論づけその旨を具申します」




















アルマート1人でも結界張ったりはできるが、

魔力の消耗を抑えたい。なので協力を仰ぎました。


取り憑いたナニカを引き剥がすのは光属性の適正値が自分より高い王子や王女が手伝ってくれると助かるとも考えていました。

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