第1話 婿探し選考会の護衛
投稿時間変えてみました。
「感謝祭の最中は何事も無かったね」
『正確にはあったが、現地で対応可能な出来事だった』が正解。応援要請ゼロ。
星間国家同士の小競り合いや、犯罪組織の掃討や詐欺未遂事件の処理、研究の為飼育されていた魔獣の脱走などもあった。
アルマート達はパラディオに3ヶ月滞在して祭りを楽しんだ。
その間イジュンが武闘大会のゲストで呼ばれ、優勝者と対戦して勝ったり。
レンとミラはパレードを見たり、イーサンが大食い大会に飛び入り参加して優勝したり。
エッジ・スピア両小隊は氷像製作体験をしたり。
アルマートはパラディオの図書館に籠もり、
アロマやハーブの勉強をしたり術に応用できそうなのも発見したりしていた。
「でも次が・・・」
チラリと艦長を見る。ターニャがコホンと咳払いをし、
「そう、次の任務。外を見れば分かるが、惑星レンネス 精霊国スピリタスにいる。
『第1王女殿下の婿捜しの会の警備をしてほしい』
との国王と協力者の依頼だそうだが、警備に至るまでの経緯はヴァータイト大尉に
説明をしてほしい。
不思議な事が絡んでいるから事情が分かる者に説明させろと司令の命令で」
話を振られて了解です、といい説明を始めるアル。
「まずはこの国の説明からですね」
精霊国スピリタスは他国とは違い、精霊を信仰し、力を借り生活している。
精霊魔術と呼ばれるものもある。
ちなみに絶対中立国。
精霊とはレンネスの神が自然の中にある『マナ』、『アリトリュウム』の事ですね、
それから生み出した自然の化身。
姿が見える人は少ない。アルマートは視えるほう。
普段は姿を隠していて、自然が豊富な場所を好みます。
艦の中にはいません。外には・・・いますね、気配沢山ある。
因みに精霊を怒らせて滅ぼされた国も数知れず。
「えーと話が脱線しそうだからこのくらいにして」
護衛対象の第1王女、アリーシェ・スピリタス殿下は御年18歳。
レンネスでは成人年齢で、普通なら婚礼を挙げる年。
殿下は精霊に愛される『愛し子』なので婚約者が決まっていない。
精霊達が納得しないとダメなのもある。
アルマートも候補に挙がったことはあるが、跡取り候補だったのと、母国が離すのはちょっと、
ってなりまして外れたそう。
時間を掛けて3人ほどに絞り込んだ所までは聞いていた。
その後精霊達が警告してきた。精霊王も国王に姿を現して警告してきたと。
精霊王はよほどの事が無い限り姿を見せない。見せるのは国の大事や世界の危機。
ちなみに100%当たる。精霊王の警告は。大なり小なり。
精霊の警告はあやふやだったらしい。いつもの事だけれど。
ただ『邪魔が入る』。これは確か。
「以上かな。何か質問ありますか?」
はい、とオトハ。
「ハイエルフの魔術の師匠ってもしかして、女王陛下?」
「そうですよ」
とアルマート。
僕はハイエルフの先祖帰りってのはわりと有名なんですよね。
ご先祖様にハイエルフの女性が嫁入りしてるから。
時々先祖返りが出てきて、その対策で決まり事ができました。
その決まり事に従って、12までエルフの国で育ちました。
マサトシが手を挙げる。
「その精霊王の邪魔をするか分からないって話は、精霊王本人から聞いたのか?」
「いえ、僕は国王つてで聞いた事があるだけで」
成人前に旅をしていた時に、国王陛下から聞きました。
はいはいとリュカ。
「跡取り候補だったって言うのは?初めて聞いたかも」
「そうだっけ?ファンクォーツは平民は長男長女が継ぎますけど、
貴族は魔術の実力とか人柄で誰が継ぐかを決めるんです」
僕には兄がいましたけど、魔力量と実力で有力候補でした。
家を継ぐの面倒だったので辞退しましたけど。領地経営とか合わないんで。
跡取り外れるには理由が必要でしたけど、僕は色々功績立てていたので、すんなり外れる事が出来ました。
その代わりにDSEAに入るのが条件でしたけど。
有能人材の確保って目的で、そう決められていたと聞いています。
「ここで仕事する方が性に合ってますね。色々な星を巡って、そこの文化に触れられるし。
科学技術とか、魔術がない場所の文化に触れるのが楽しいですね。
あとは僕の魔術が役に立つのは嬉しいです。
故郷じゃあ能力がありすぎて、能力持て余し気味にしてましたし」
国では大人達から色々手伝えーって言われて手伝って、
ついでに得たい知識も勉強したりもしてましたが。
と言うアルマート。
「ヴァータイト大尉の事以外で質問は?」
副長が聞く。
「現地の応援は?」
とイジュン。
「現地職員と、あとは応援が多数だと」
「それは誰から?」
ミラが。
「司令から」
「エッジ小隊は国へ入り、スピア小隊は艦の周囲で護衛を。
グラジオスは現地のDSEAで待機。国境付近だな。
現地の者が案内するそうだ。失礼のないように」
了解、と返事をして用意を開始した。荷物をチェックし艦を降りる。
城に向かう道中
「そういえば、エルフの女王陛下が魔術の師匠だと言っていたが。能力を認められてなのか?」
とイジュンが聞く。
「あーいえ、ご先祖様が女王陛下の遠い親戚で、その縁で」
親戚のおばさんみたいに接していいって言われてたから、そう接してましたよ。
女王陛下が親戚のおばさん。
「偉い人をおばさん扱いって凄いわね」
と言うオトハ。
「ですよねぇ。小さい頃は普通にしていた事です」
今は滅多に会わなくなりましたけど、会話する時は気さくにしてますよ。
まだ生きているご先祖様にも同じ事をしてます。
「勉強とかはエルフの国で、1人でしてました」
故郷とエルフの国では内容が違うので。エルフの子とは交流してましたよ。一応。
皆好奇心旺盛で、教科書を見せるとすぐに問題を解いたり、
魔力の制御も当時の僕より上手でしたよ。
コツ教えてくれたりして、僕がすぐに制御出来ると一緒に遊んだりして。
森の中なので、鬼ごっこやかくれんぼが多かったかな。皆隠れるの、上手だったな。
懐かしそうに言うアルマート。
「女王陛下は『予知夢』の「スキル」を持っていて、『黒い大きなナニカが空を覆う』
って予知夢を見たそうです。絶対外れないもの。
それもあって、僕達に警備依頼が来たんじゃないかな」
真顔に戻りそう言う。
「絶対外れない・・・」
百発百中か、それはまた凄いスキルだとイジュンが言い、他のメンバーは何かが起きるのは確定かと言う。
アルマートの昔話をちょっとだけ出しました。
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