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次元守護者の任務執行記〜《疾風の魔導師》が試験部隊と共に魔術と科学の混合メカで因果律『災厄』を吹き飛ばすまで  作者: 麻の葉りり
第4章 祭りへの脅迫

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第8話 組織検挙へ


え?と声の主、ルロワ館長のほうに振り向く。


「些細な事だけれど、時々あるのよ貴方。話を最後まで聞かない事が。


それでミスしたり、食い違いとかあるでしょ?注意しているのだけれど、治ってないの。


どこか自信過剰な所もあるからそれもあるのかも」


「ガルニエって名前を聞いて貴方の絵を思い出したけれど、確か戦争や紛争をテーマに描いていたでしょう?


『エーデルバッハ』の絵の具は向(・)い(・)て(・)い(・)な(・)い(・)のよ。

貴方には使えないわ。


まあ、あの時は担当者が変わったばかりでもあったからそれも原因かも。


とにかくミスが多くて。しょっちゅう叱られていたもの」


コラルが言う。


「そんな・・・だって、10回コンテストで受賞したら、資格を得て描けるって」


ガルニエが言う。


「正確には

春、夏、感謝祭のコンテストでの受賞が10回。その内最低5回以上はトップの賞を受賞、

かつ審査で合格しないと許可が降りないの。


貴方は足りないのだけれど、

あの時はそもそも『エーデルバッハ』を使用するに値する画家がいなかったから、特別だったのよ。


それにね、


お偉いさんの親戚って言われていた人けれど、同姓同名の別人だったの。

何故か言っても信じない人が多かったのよね」


「え?そんなのアリ?」


アルマートが呟く。


「そうなの。雰囲気も似ていたからなのか、分からないけれど」


ガクリと項垂れるガルニエ。


「ガルニエさんはここにいて下さいね。犯罪者なので、拘束させていただきます。

アイザワ少尉、録音してあります?」


オトハに聞く。


「ええ全部バッチリ」


「あとは端末っと」


ガルニエから端末を押収して、中を見る。


「うーんと組織のメッセージは、時間が経つと消えるタイプ?何も残ってないよ。


電話番号はいくつもあるけど、組織との電話はなさそう?」


とアルマート。


「艦長には連絡したわ。


DSEAが本格的に捜査に乗り出したら、密猟と密輸組織の拠点を見つけたって。

目星はつけてた見たい。


これからペポーナとパラディオのDSEAが現地警察と合同、かつ同時刻に突入すると。


私達は行かなくてもいいそうよ。大尉は絵の浄化に専念しろと」


「了解。じゃちゃっちゃと始めますか。


ああそうだ、"悲しみのドール達"は浄化後焼却処分になるので絵画は無くなります。

他は浄化後組織の専門家が預かりますのでご了承下さい。

あと画家の皆さんの家にも回って浄化措置も行いますから案内よろしくお願いします」


家にも来るのかよ、と声がする。


「綺麗サッパリ浄化しないといけないので。家にも悪いものが溜まっているのでまとめて祓います」


そして準備を始めるアルマート。



一方、密輸組織側


港近くの小さなビル。中で沢山の人が動き回る。机には絵の具や加工前の魔物の核が置かれている。

そこへ扉が乱暴に開き、銃を持った警官とDSEAの職員がなだれ込む。


「警察だ!」


「大人しくしろ!」


「ここがバレただと!?チクショウ!」


「DSEAもいますぜボス!」


「とにかく逃げろ!」


どたんばたんと音がし、次々と捕まっていく密輸組織のメンバー。


「クリストファー・テルカド・ヴァスコ!」


名前を呼ばれた男が振り返る。


男の肩に銃弾が当たり、鮮血が飛び散る。


周りにいた護衛にも次々当たり、倒れた所を警官が取り押さえる。


あっという間に制圧する。


「さっきのが密輸組織のボスで、他30名ほどか。名前、呼ばなくても良かったのではないか?」


ターゲットスコープから顔を上げてルーファスが呟く。


「確認の意味合いが大きかったから。


組織のボスが前科3犯で、刑務所移送中に逃走していた指名手配犯だなんてね。

たるんでない?パラディオ。


ま、流石に今度は死刑になるでしょ。


イーサン、そっちはどう?」


ペポーナの応援に行ったイーサンに通信をする。


「こっちも制圧完了。50人はいたよ。


ただ魔物の怨念や、立ち入り禁止エリアに入ってやられた人が沢山いる。


20人くらいかな?運ぶのが大変。床に転がされて放置されてたみたい。治療が先だね」


「パラディオの奴もいるぞ。意識ないけど」


同じくペポーナに行っていたマサトシが言う。


すると細身のメカがどこからともかく現れる。


「ドールが出てきた。やはり持っていたか。人が操縦しているようだが、腕はさほどではないな。

数は7。無力化に移る。


ミラはここにいろ。俺だけで十分だ」


そう言うとコックピットハッチを閉じる。


右手に持つライフルの他に左腰に付けているライフルも持ち、2丁を構えるとドールの頭や腕、足を狙い無力化していく。


次々と倒れて行くドール達。


最後の1機を無力化するまでにそう時間はかからなかった。


コックピットから逃げ出した者達も、すぐにDSEAに取り押さえられる。


「これで終わりだな。イーサン達はどうだ?アスカリは出たか?」


アスカリとは、ペポーナで使用される機動兵器である。


「こちらマサトシ。10体ほど出てきたけど俺1人で無力化完了。元々捕縛に重点置いてるし、

腕も大した事なかったぜ」


対応したマサトシが言う。


「任務完了だな。あとは現地のDSEAに任せて、グラジオスに帰還する」


「了解」


敬礼すると帰還する為に飛び立つ2機。


警官や現地職員が手を止め敬礼をしていた。



そして連絡を受けたオトハ。


「密猟、密輸組織の突入と検挙完了。ドールやアスカリも出てきたけど無力化したって。

それぞれのボスも逮捕。


スピア小隊はグラジオスに帰還したと」


「それはなりより。ではこちらも始めますか」


絵画達の前にろうそくを置くアルマート。

火を着けると爽やかな香りが広がる。


杖を取り出し詠唱を開始する


「浄化の光 穢れしモノを 払い清めたまえ浄化(ライニグン)」


杖の先から白く丸い光がフワリと出、絵画達を優しく包み込む。

白い光に呼応するように、蝋燭の火が強くなる。


やがて光が消え、蝋燭も燃え尽きた頃には暗く澱んでいた絵画達が明るく見えた。


「よし成功。次はこっち」


"悲しみのドール達"に向き直る。


「浄化の光 穢れしモノを 払い清め 白銀(はくぎん)の炎 穢れを呑み込み 

白き花を咲かせたまえ


ー浄化ノ白キ花 ヴァイセ・ブルーメ・デア・ライニグング


杖から白い光がフワリと出で包み込み、呼応して蝋燭の炎も強く燃える。


白い光は炎となりやがて花の形を作り出す。蝋燭も更に強く燃える。


やがて花が咲き散って行き、蝋燭も尽きる。 そこにあった絵は跡形もなく消え去っていた。


最後に手を2回叩く。


「よし、これで完了。あとは画家の筆を回収して、家を回って浄化すれば終わり」


人数いるから時間かかるなぁ、とぼやいたアルマートだった。






















狙撃が得意なイーサン隊長、本領発揮。


(コックピットに座って狙撃してます)


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