事情説明と情報共有
オトハが聞く。
「絵の具の材料ってもしかして・・・」
「材料は皆ペポーナ産」
そうよねぇと返すオトハ。
「あそこは希少種や物騒な物の宝庫。
シャンリードでもダンジョンで採取できるけど。
魔物や魔草、魔樹って呼ばれるモノを材料にした絵の具はあるけど、
専門家監修で採取したりチキンと浄化したりしてるし、
何より値段高いからなぁ。
賞を取れる画家でも一握りだよ?多分
持ってる人。
高級絵の具の類だし」
「違法な材料を使うと、
もしかして皆こうなるの?」
「そうだね。
怨念がダダ漏れで怪奇現象起こす。
実際に見たのは初めてだけどね」
「描いた人が平気なのは何故?
むしろ運気が上がってるのが気になるわ」
「描いた人が平気なのは・・・どうだろう。
いくつか可能性はあるけど」
「可能性?」
「邪悪な魂だったりすると何も感じないし、
魅了されてたり、
あとは強い破邪退魔の力を持つとか。
あとは同じくらいに強い何かを持ってるとか?」
とアル。
「強い何かって?」
「お守りとは違うけど。
反対の力を持つ物。似た何か。
同じ魔物かそれと同等の価値のある魔物で作られた、
画家だと筆とか画材道具かな?
何かしら持ってるはず」
「画家達に聞いてみないとかしら?
違法って事は密猟ね。あと密輸も。
画家達が曰く付きの絵の具を買った?
それはないと思うけど」
「密猟して、加工して渡しているから
どこかに工場とかあるはずだけど。
ここの企業が密かに作ってる可能性だってある」
話していると、フランシスカが戻ってくる。
「支部長と話をしました。
絵画達はヴァータイト大尉が浄化と処分をしていいそうです。
どうかしましたか?」
フランシスカに説明をするアル。
「ペポーナ産の密猟に違法採取、
それに立ち入り禁止エリアで採取した物を使用した
絵の具ですか・・・。
絵の具は違法な物が使われていないかチェックされて販売されますから、
一般企業が隠れて、というのはないかと。
チェック厳しいですからね。
闇で取引されているものだと思います。
違法な物で絵を描いて運や身体能力などを上げる、
というのが昔から闇組織の間で行われているんです。
売れない画家が絵を描いて、
収入源にしたりというパターンも。
密輸組織に違法絵の具を扱う組織があって、
パラディオにも協力者がいるらしい、という事で
過去に大規模捜査をした事が。
逮捕しては現れて、のいたちごっこで」
「大変だ。
ペポーナの方にも話をしておかないと。
これ、組織の検挙も追加になるかもね。
1時間まだ経ってないけど、連絡する?
あとスピア小隊や艦長達にも知らせないと」
「そうしましょう。
画家達も事情聴取しないとね。
どこから入手したか聞かないと。
それに絵の処分の話もしなければ」
ため息をつき、端末を取り出すオトハ。
「じゃあ私は支部長に話をします。
ペポーナ支部との協力要請の話もありますし」
とフランシスカ。
「じゃあ艦長は僕かな?
浄化作業の準備もしないと」
アルが言う。
「じゃあ私は隊長達に報告。
隊長達の話も聞くけれど、
画家達の説得や捜査の協力してもらう事になるかも?」
とオトハ。
それぞれが端末片手に連絡開始する。
「支部長ですか?
実は問題が・・・絵の関係ですけれど・・・」
「あ、艦長に繋いで・・・
アルマートです。はい、緊急でいくつかお願いが」
「オトハです。
まだ時間ではありませんが・・・はい。
絵画の方で問題が。
そちらの方は・・・ああ、そうですか。
ドール襲撃犯は・・・」
それぞれがやりとりをした後、
フランシスカだけが通信を切る。
アルとオトハは保留になっている。
「支部長がペポーナと合同で捜査・検挙をするそうです。
元々ある程度は情報共有していたそうです。
現地の警察に情報を提供して警戒していたレベルだったと。
そうもいかなくなったと。
感謝祭前にカタを付けるそうです」
「こっちは艦長と繋がったまま。
今支部長と話をしているから少し待っていてほしいって言われた」
「私は隊長達と繋がったままよ。
スピア小隊とも繋がってる」
しばらくして・・・
「艦長が支部長と話し終えたみたい。
話があるって」
そう言うと端末から大画面に艦長が映る。
オトハも端末を向け、他のメンバーの映像を映す。
フランシスカが敬礼をする。
「パラディオガーディアン
フランシスカ・ピアッティ少尉であります」
「グラジオス艦長 ターニャ・カネシロ大佐です。
我々も密猟・密輸犯検挙作戦に参加します」
「密猟・密輸はスピア小隊が参加。
ドールの爆破犯はエッジ小隊のイ少尉、
ホワイエ少尉、クリハラ大尉が追っています」
「パラディオのグラフ支部長、
ペポーナのンディアエ支部長とも話をしましたが、
近年活発な動きを見せている密猟組織があるとの事。
パラディオの密輸組織と手を組み活動していて、
活動資金を出している者がペポーナにいるそうです。
そこまでは把握済みだと」
「リュカです。
ドールの爆破の話を聞いてきました。
打ち合わせ中にプレゼントを持って入ってきて
爆発したそうです。
彫刻は運び込む前で無事だったと。
ドールを止めようとした警備員が病院に運ばれたそうです。
命に別状はないと」
「ルーファスです。
音楽祭のほうも似たような感じです。
こちらは怪我人はなし。
無人の時に爆発したそうです。
楽器も無事」
「ミラです。
料理大会は毒キノコが発注されていたそうです。
担当者が気づいて発注取り消しをしたと。
今、全ての食材や料理道具、発注書などを
総点検していると。
今の所異常は見当たらないそうです」
「イジュンです。
舞踏大会は稀少生物から採取された
布を使用したドレスが送られたと出場者から連絡が。
絶滅危惧種のペポーナの蚕の糸が使われていたと。
人体に害は無く、替わりのドレスを注文。
あとは届くのを待っている状態だと」
「クリハラです。
武闘大会にも脅迫状が届いたそうですが、
破り捨てて燃やしてしまったと。
ドールはプレゼントを持っていましたが。
担当者に心当たりはなく、怪しんで斬り捨てたら
爆発したそうです。
怪我はなし」
「イーサン。
パレードにもドールは現れたそうですが、
何故か停止。
パラディオ警察が調べた所、粗悪品だったそうです。
製造過程で不具合が見つかり、生産中止となったモデルだと。
リサイクル出来るパーツだけリサイクルして、
あとは処分する予定の物が1つ、
工場から盗まれていたそうです」
武闘大会だけ解決法がおかしな気がする。




