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次元守護者の職務執行記   作者: 麻の葉りり
第1章 疾風と桜の出会い

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3/18

会場入りと婚約破棄

ようやく会場に入る。


このメガネは変装用の魔導具で、かけると

髪と瞳の色が変わる効果がある。


次に認識阻害と姿を隠す魔術をかけ、

堂々と王城に入る。


会場は煌びやかな衣装を纏った人々で溢れている。


隅っこに、現地職員が固まっているのが見えた。

姿を隠す魔術を解き、歩いて行き肩を叩く。


「本部より派遣されました、

アルマート・ヴァータイト大尉であります。


エルボワ支部副支部長のクレメンス・ハフナー中佐」


少し驚いたように振り返る、薄茶のくせっ毛と青い瞳の男性。


「ああ、君が?

魔法で姿を変えているのか?」


「はい、目立ちますから。


認識阻害もかけているので、

誰だか分かりにくくてすみません。


敬礼もしていなくて」


「いや、気にはしないよ。敬礼も。


キルバーン司令から聞いている。

よろしく頼む」


微笑む中佐。

よく見ると眼の下には隈が出来ている。


「自分が拘束魔法を使用後、

試験チームに合図を出します。


中佐達には、

拘束した王太子達の見張りをお願いしたいのですが。


あと会場から誰1人出さないように。

外は危険になりますし、立派な証人の方々ですので。


自分は拘束後、魔装騎士(マギアナイツ)で兵器破壊任務に移ります。


その時に結界を張りますので建物は無事だと思いますが、念の為窓から離れていて下さい」


「了解した。皆、聞いたな?

監視だけとはいえ、油断はするな」


周りにいた職員が頷く。


「自分はここにいます。

服装は職員の制服ですから、隅っこにいれば問題ないでしょう」


「そうだね。

そうした方がいい。


おや?」


扉が開き、1人の少女が入ってくる。


雪色のストレートの髪を結い上げ、

水色の瞳は静謐さを孕む。


ドレスは緑のマーメイドラインのドレス。

肩に薄いショールをかけ、

首には緑のブレスレット。


会場から向けられる視線は、

嘲りや嫌悪を含む。


ヒソヒソ声を拾うと

「来たわ、金しか頭にない悪女が」


「まだパレードの途中では?」


「先に来るなんてどうかしてるわ」


「殿下の色を纏っているなんて」

等々。


「酷い言いようですね。

この国の殆どの貴族は彼女を嫌っているって

本当だったんだ」


ぽつりと呟く。


「嫌っていないのは、下級・中級貴族や平民達さ。


貴族達は地位が低いから、

表立って何かをするとかはしていない。

庇ったら、爵位を剥奪されるから」


切なそうに呟くクレメンス。


表情を見て、察するものがある。

(そういえば中佐って・・・)


その時


王族の登場を知らせるファンファーレの音が鳴る。


「まだ建国祭開始には早いが・・・。

まさか気付かれた?」


クレメンスの顔が強張る。


「まだ開始2時間40分前。

街中で馬車に乗ってパレードをしている筈ですが」


端末の時計を確認した職員が言う。


「街中にいるネーアからの報告です。

パレードはコースを変更して、短時間で終わらせたと。


何でも王太子が会場で発表したい事があり、

急かしたそうです」


「チームに連絡もいれておきますね」


そう言うと耳に手を当てるアルマート。

耳にはイヤホンが付けてあり、

艦長に通話をする。


「こちらヴァータイト。

ターニャ艦長、聞こえますか?」


「ええ、聞こえます。

何かありましたか?」


「パレードをしている筈の王太子が、

予定を早めて会場入りするようです。


発表したい事があるそうですが・・・。


気付かれた可能性があるので念の為。

いつでも作戦開始が出来るようお願いします」


「分かりました。ありがとう」

プツリと切れる。


通信が終わると同時に扉が開き、

王太子が入場する。

金髪緑の瞳のイケメン。


隣にはハニーブロンドとピンクの瞳の女性。


その後ろには側近達。


王と王妃はいない。


「国王は病気で伏せっていて、

王妃は付きっきりで世話をしている。


とされているけど

実際は王妃は幽閉状態なんですよね。


国王が伏せっているのは確かだけれど、

確か原因不明の病だとか。


王妃が国王に呪いをかけたと王太子が主張し、

呪物が出てきて幽閉されたとか。


・・・王太子の杜撰な計画に乗っかった、

宰相始めバカ貴族達の仕業。


国王と王妃はもう国外に脱出していて、

僕の合図で動き出すのですよね?


責任重大だな」


「王太子が婚約破棄を宣言し

例の兵器がお披露目されたらそうなる。


破棄を宣言しなくても、

国王を害し、王妃に冤罪をかけた罪で終わる。


前者で終わりそうだな」


王子が女性と側近を引き連れ壇上へ上がり、

拡声の魔導具を持ち声を上げる。


「皆の者、建国祭に参加してくれて礼を言う!


予定を繰り上げて会場に入場した事を詫びよう!

だがそれは、めでたいこの日に

断罪せねばならぬ者がいるからだ!


ベアトリーチェ・リューゼム、前に出ろ!」


名を呼ばれて前に出るベアトリーチェ。


「お前は隣国の者のくせに

我が国の財務に関わり口を出し、


貴族に重税を課し、


止めようとした私に口答えをし


国を混乱に陥れた!


さらに婚約者である事を笠に立て、 

私の幼馴染であるミリー・ノエル侯爵令嬢を虐げたとの報告もある!


その罪は重い!


さらに容姿!

忌まわしき旧王家の血を濃く引く呪い子よ!


この国に不幸を呼ぶに違いない!


よってお前との婚約を破棄する!」


ベアトリーチェに人差し指を突きつけてそう宣言した。






旧王家は、かつてこの星に存在した魔法に長けた大国の王族。

傲慢さ故にあの方々に滅ぼされた。

生き残りが各地に散らばり、生活。

ベアトリーチェは先祖帰り。

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