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次元守護者の職務執行記   作者: 麻の葉りり
第3章 行方不明者の捜索

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研究所と黒幕と


「オトハ、こっち」


しばらく歩くとマキ達と落ち合う。


「行方不明者達は?」


「いくつかの部屋に分かれて監禁されてる。

見ただけでも酷い。


あ、応援が到着したみたい」


入り口から銃を持った人達がなだれ込む。

ひかりも一緒だ。


こちらを見つけると敬礼する。


「ソーラルガーディアンの

サイタ少尉です。


応援に来たのですが・・・」


代表して敬礼をする茶髪の職員。


「オトハ・アイザワ少尉です。


こちらはマキ・キサラギ少尉


応援の中に医者の方はいますか?」


「医療班!」


黒髪の女性を筆頭に十数名現れる。


「こちらに監禁されている行方不明者達がいます。


診てほしいのですが」


「了解しました」


指を示す方向へ歩いて行く。


「1人あっちに。最後の行方不明者です。

そこに研究者達が拘束済みでいます。

同僚が監視しています」


「了解しました。医療班1人着いてこい!

あとは扉の中にいますね。騒いでるな」


苦笑している。


「拘束して下さい。

医療班は行方不明者の子供をお願いします。


ひかり、この人達と一緒にいて。

案内と扉を開けてほしい」


一緒にいたひかりがワンと鳴き、

歩き出す。


「では失礼します」


敬礼をしてひかりについていくサイタ達。


そして監禁されていた行方不明者達の部屋に入る

オトハ。


そこにはアルや医療が。


「様子は?」


尋ねると


「酷いね。


だいたいが薬を投与されて呼びかけに応えない。

逃げられないように足の腱を切られていたり、

中には臓器を抜かれている子もいる。


別の部屋には、脳が無い子がいたよ」


「脳がない?それって・・・」


「機械の体に脳を移植したみたい。

別の部屋にいたよ、生きてるって言っていいのかな。

意識もあるし名前も聞いた。ずっと泣いてる。


何もされていない子もいるけど、2人ほど。

皆10代20代男性。アレックス君と合わせて6名」


「そう・・・」


唇を噛むオトハ。


部屋を出るとマサトシから通信が


《聞こえるか?

アレックスなんだが、逃げようとして右脚の腱を

切られてる。


ソーラルガーディアンが運ぶから、

俺はそっちに合流する》


「了解」


しばらくすると姿を見せる。


「よう。そっちはどうだ?」


オトハが説明するとキレるマサトシ。


「強化人間やサイボーグの実験してやがったのか。


その機械の体になっちまった子はどこに?」


「こっちよ」


とある部屋を目指す。


「こんにちは。

さっきのお兄さんだよ。入るね」


そこには、小柄な少年が。


「あ、お兄さんと誰?」


「同僚。お仕事の仲間だよ」


「初めまして」


「は、初めまして。ねえ、僕もう帰れる?

お兄ちゃん、ディックお兄ちゃんは大丈夫?」


「ディックお兄ちゃん?」


「僕と一緒の孤児院のお兄ちゃん。

僕みたいになっちゃった。

あいつらお兄ちゃんを連れてった」


「どこに連れて行ったか、分かる?

あとあいつらって、研究者かな?」


「どこだか分からない。

あいつらは、研究者とスーツ?着た偉そうな奴」


「顔は分かる?」


こくりと頷き、ケーブルを腕に付ける。


映像が投影される。


「こいつ・・・確か防衛副大臣じゃねえか」


マサトシが言う。


「副? 大臣じゃないんだ。

黒幕はこいつか大臣か。

副大臣なんてよく知っていますね」


「発言が有名だからな。

サイボーグは悪くない、悪いのは使う人間だとか。

人間は強化をしないと淘汰される、

他の宇宙では生きられないとか。


それに10年前のクーデターに関わってたんじゃって

噂がある。

クーデターに参加した人物の遠い親戚だったから。

本人は否定してるがな」


「正しい事を言っているように思えるけど、

なんだか怪しいね。


行ってみないとかな?」


アルが提案する。


「この映像、これにコピーできるか?」


マサトシがメモリを取り出し渡す。


「うん、できる。

お兄ちゃんもここの人?

腕の義手、見た事ある」


少年が聞いてくる。


「ああ、ここの出身だ。

親はもういない。

義理の両親はいるけどな」


「いいな、義理でも両親いる人。


出来た!これでいいと思う」


渡されたものを確認する。


「うん、出来てる。偉いぞ。


じゃあ、俺達は悪い奴らをやっつけに行くから

ここを離れる。


他の人が来るけど大丈夫だな?」


「お兄ちゃん、助けてくれる? 会いたい」


「それは、ごめんな。約束出来るか分からない。


泣くな、泣いているだけじゃ何も出来ない、

生きていけないって先生から教わっただろ?


連れて帰れるように頑張る。

ただ出来ないかもしれない。待っててくれ」


マサトシの言葉に泣きながら頷く少年。


「よしいい子だ。君の名前は?」


「ハル」


「よーし、ハル。

職員の人の言う事をきちんと聞くんだぞ?


じゃあ、またな」


「うん」


こくりと頷くのを見届けるとアルの方に振り向く

マサトシ。


「ヴァータイト大尉、

マキと合流して副大臣のトコに乗り込みたいんだが。

位置はここ」


端末を出して防衛副大臣の部屋の位置を示す。


「副大臣今この部屋にいるのかな?


突撃は心象よくないんだけど、

証拠が揃っているし、

逃げられる可能性もあるかな?

それに、トップにも釘刺しが必要みたいだしね。


行くか」


にっこりと笑うアル。

目は笑っていない。


「とりあえず艦長に報告して

合図はまだ出さないでいいわね、


マキを連れていきましょうか」


仕方が無いといった風にオトハが言う。


そしてマキを呼び出し


「これから黒幕と思われる者の所へ行きます。


ええ、いまから。

防衛副大臣の所よ。今どこで何をしているか分かる?

あと、証拠は持っているわね?」


端末で位置を確認する。


「防衛副大臣は今政務中みたいですね」


「ではソーラルガーディアンにも報告をして

行きましょう」


艦長に連絡して報告すると


「分かりました。許可します。 責任は私がとるわ」


「ありがとうございます」


サイタ少尉にも告げる。


「しばらく風当たりが強くなっちゃうな。


でもいいですよ。

それくらいしないと」


「では行ってきます。

子供達をお願いします」


「了解しました」


敬礼をして去って行く。


アルが杖を持ち集まる3人。


「それじゃあ行くよ。


我ら彼の地へと目指す者 方舟よ 速やかに彼の地へと送りたまえ 転移(メタステン)


魔術陣が展開され

白い光が4人を包み込み消える。


「はい到着」


目の前には黒髪黒目の男性が。

唖然としてこちらを見ている。


「な、何だいきなり!」


「お初にお目にかかります。


DSEA【ガーディアン】所属 

アルマート・ヴァータイト大尉であります。


ボリヴォイ・イサ ソーラル防衛副大臣。

我々と総理の所まで同行願います」










ハルは脳を抜かれ、特注の機械の体に移植。

その際元の肉体の心臓は停止。

時間が経ち過ぎている為、

蘇生不可で元には戻れません。


女性の被害者がいないのは、すでに発見されているから。

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