罠その2。50階層〜
「終わったよー!
セーブしてひと休みしよう。
ぶっ続けで攻略していたし」
外にいるメンバーに言う。
「セーブはしたわ。あとは大尉だけ」
そう返される。
「あれ僕だけ?セーブし損ねてたの。
皆慣れたねダンジョンに。
半分もクリアしたらそうなるか。
セーブセーブ」
外に出て慌ててセーブする。
「食事できるかしら?
敵はいなさそうだけれど、
交替しつつ食事休憩しましょう。
確か大尉の空間収納の中に食事を入れたはず」
「これね。わぁ美味しそう。
あと飲み物と、
イジュン少尉ポーションいります?」
「いや、まだ平気だ」
「僕も平気だから、しまっておこうっと」
「では俺が見張っているんで
皆先に食べていてください」
「あ、俺も見張するわ。
1人より2人の方がいいだろう」
イーサンとマサトシが見張りを申し出る。
「ではお願いします」
オトハが頭を下げる。
「いただきます」
サンドイッチとスープか配られ、
食事を開始する。
「ダンジョン内でゆっくり食事なんてできないから、
なんだか新鮮かも。
僕はよくやってたけど。
軽食だけど美味しいねコレ」
優雅な所作で頬張りながら食事をするアル。
「確かに。
いつ敵がくるか分からないからゆっくりは出来ないな」
同意するイジュン。
「それにしても攻略したわね今日は。
強引だったような気がするのだけど」
とオトハ。
「まあ情報があったし、皆身体能力とか高いからね。
まさか落雷で装置を壊すとは思わなかったな。
というか、壊れたのに驚きというか。
丸バツクイズも簡単な方だったし」
警戒中のイーサンが言う。
「岩を落として踏んだらアウトの床のトラップを攻略するのも凄かったな。
ボス攻略で拘束するのといい平均台のといい
魔術って凄いんだな。
あんまり見た事ないから驚いた」
とマサトシ。
「あはは。
僕のはあれでも威力は抑えている方なんですけど。
1人でも攻略できるけど今回はチームで攻略するし、
狭い中で魔術を使うから」
「アレで抑えているとは。
全力だと相当な威力があるという事か。
ごちそうさま。
監視交替します」
イジュンが交替を申し出る。
「イーサン先に食べていいぜ」
「そうするよ。
ありがとうイジュン」
「あ、僕交替するから食べて。美味しいよ」
とアル。
「あ、じゃ交替します。 おーうまそう!」
サンドイッチにかぶり付くマサトシ。
「次からは体力使うから、
今の内にしっかり休憩とっておいてね」
「了解」
「ボスも強くなる。
気を引き締めて行こう」
小1時間ほど休憩をし、
攻略の確認をした一同だった。
〜51階層
「えっと、この赤い糸に触れずに向かいまで進め。
触れたらアウト。
イーサン少尉体が大きいから不利なんじゃ。
大丈夫ですかね?」
アルが聞く。
「何とか頑張るよ」
少し顔がひきつりつつ答えるイーサン。
目の前にはびっしりと赤い糸が張り巡らされている。
武器をしまい、1人1人慎重に進む。
イーサンが時々触れそうになりながら、
ギリギリで渡り切った時は全員がガッツポーズをした。
「次は魔物を起こさずに向こうまで行け。
犬っぽいなコイツら」
フレンチブルや土佐犬、チャウチャウなどに似た犬の魔物がイビキをかいて寝ている。
抜き足差し足で1人1人渡っていく。
(マサトシの義足の音で何回か起きかけて、
その度に止まっていた)
「うわぁビビるってこれ」
動物好きなイーサンはにこにこ微笑みながら、
かつ全く音を立てずに渡っていた。
「皆可愛かったな」
「次は特殊ゴーレムとの戦闘で、
それからは岩だらけのエリアね」
特殊ゴーレムはアルが拘束後、
魔術を放ちまくり近づけなかったので
暫くアルとイジュンが魔術を放つ魔術合戦になり、
最後は装甲を剥がして核を露呈させ、
オトハが銃で破壊し沈黙した。
「久々に撃ちまくったなあ。
中々の威力だったなあのゴーレム」
「俺も久々に色々と術を使った」
楽しかったなーと言うアルとイジュン。
「このあとは山道獣道のエリアで、
次は毒蜘蛛にサソリのボス?
足が多いのは苦手なのよね」
オトハが苦い顔をして呟く。
アルが拘束し、
体液を浴びないよう遠距離攻撃で倒した。
「セーブ。これで70階層クリア。
次は走り続けるエリアね」
階段を下りる。
「穴から出てくる矢をひたすら避けつつ走り続けろ。
穴からは指輪が出てくる場合がある。
指輪は全部取る事。
制限時間は10分。
このボタンを押したらスタート」
看板にそう書いてあった。
「では行くわよ。 準備はいい?」
オトハが確認を取る。
全員が頷く。
「では、スタート!」
ボタンを押す。
すると壁に穴が開き矢が飛んでくる。
アルに飛んでくるが余裕で避ける。
「これを10分ぶっ続けね!中々大変だ!!」
皆一列に並んで走り出す。
あちこちから矢が飛んでくるが難なく避ける。
「情報の通りね。助かるわ。
次指輪!6時方向!」
オトハが指示を出しマサトシがキャッチする。
指輪には宝石が付いている。
「綺麗だな!売って金にしてえ!」
思いっきり本音が出るマサトシ。
その後も同じ事を繰り返す。
10分後、ブザーがなり終了する頃には疲れが。
特にアル。
「体力使うねえ」
下へのフロアが開き、階段が現れる。
次はカラクリ部屋。
和室にある仕掛けを解いて脱出する。
「ここの花瓶をどかして、この上に乗せて・・・」
攻略情報をもとに仕掛けを解いていく。
ガコ、と音がして隠し扉が開き脱出成功。
「次がワイトキング?
作戦通り僕1人でいいですか?」
「お願いします大尉」
セーブしてからボス部屋の扉を開ける。
「光よ ケガレを清め 裁きの光で穢れを滅せよ」
そして部屋へと入っていく。
ワイトキングが玉座から見下ろす。
カタカタ音を鳴らし手を振る。
剣や弓を持ったボーンソルジャーやボーンナイトが出てくるが
「光の裁き ウーアタイル ユーアー リヒツ」
術を放つと光が迸り、ボスもろとも消えた。
「よし完了。 これでボスは全部倒した。
あとは次のフロア・・・」
くるりと身を翻して部屋を出る。
「お疲れ様です」
オトハが労う。
「そんなに強くはなかったね。
戦闘能力を見るだけの要員みたいだ。
まああの空気は対策なしで浴びたらヤバいやつなんだけど」
僕は術をかけてるから平気なんだけど
そう言ってセーブし、次のフロアへ。
まだ続きます。




