様々な罠
翌朝。
「さてと、ボスを倒すわよ? 準備はいい?」
オトハが聞く。
「準備完了、いつでもいけるぞ」
イジュンが答え、皆うんうん頷く。
「では扉を閉めたらオーガが出現するから、
アルマート大尉はオーガを拘束。
皆は素早く仕留める。
拘束を解かれないようにして下さいね?」
「任せて!」
胸を叩いて返事をするアル。
「では作戦開始!」
オトハの合図で詠唱を開始するアル。
「動きを止めるは縛りの鎖」
オトハにうなずく。
「突入!」
扉を開ける。
5体のオーガが現れる。
「拘束」
アルが術を放つ。
光の帯がオーガを縛りあげる。
暴れるがビクともしない。
その隙に剣で、銃で、的確に急所を突く。
オーガ達が光となって消えると
「クリアおめでとう」の文字が現れる。
「あっけなかったわね」
「的を狙ったようなものだしな」
「文字出てきたぞ?」
「あ、扉も出てきた。
あれが次のフロアへの入り口か」
「じゃあ、次行きます?」
とアルが聞く。
「そうね。行きましょう。
次は仕掛け部屋だったかしら」
オトハが聞く。
「床やら壁に細工がしてある階層だな。
仕掛けも今までの階層よりもえげつない。
少々面倒だ」
イジュンが呟く。
「踏んだらアウトなのは変わりないけどな」
とマサトシ。
「僕に考えがあるんだけど試していい?」
とアル。
「考えによっては却下しますけど」
オトハが言い、次のフロアへ。
「この中に、踏んだらいけない床があります。
踏まずに向こう側に行く事」
ご丁寧に看板に書いてある。
見た目は皆同じ色の床。
見分けがつかない。
「攻略情報が書いてない。
ランダムに変わるから記載不能ってある。
こうにすれば簡単に床なんか分かるんじゃないかなって思ったんだけど」
そう言って杖を掲げるアル。
「調査」
ヒュイ、と音し床を駆け抜け、
いくつかの床が赤く光る。
「そこがダメだ所ね、じゃ、
岩石落とし」
大きな岩が出現し、床に落下する。
すると
バコオオオン!!
と音がして床が上に上がっていく。
床を見ると所々に穴や棘、
蜘蛛の糸が張り巡らされた場所も。
「踏んだらマズイ床サーチして岩落としたんだけど。
あとは踏んで大丈夫だよ」
呆気にとられていたオトハが我に帰る。
「本当に大丈夫?
これで抜けがあったら終わりよ?」
「大丈夫大丈夫。
僕のサーチは完璧だから。
通って通って」
さあさあと促すアルにジト目になるオトハ。
「大丈夫だぞ」
いつの間にかイジュンが向こうにいた。
「通ったのかよ。いつの間に」
驚くマサトシ。
「いくつか通らなかったが。平気だぞ?
早くこちらに来いオトハ」
「分かったわ。貴方が言うのなら」
大人しく歩くオトハ。
他のメンバーも歩き始める。
「あ、ホントだ大丈夫だ」
「凄い勢いで床飛んでったよね。
あのまま1階まで飛ばされる仕組みだったのか。
怖」
そうして全員渡る。
宝箱があったが空だった。
「たしか回収したって書いてあったわね。
では次行きましょう」
階段を降りていく。
次は何故か壁に◯と✖️が書いてある。
ピンボーンと音がして文字が浮かび上がる
「問題。
シャンリードダンジョン、今まで踏破されたもので
踏破に時間が掛かった日数が1番長いのは1年である。
◯か✖️か。
壁の前に並べ。なお
不正解の場合は入り口へ強制退場」
「あー確かこれは✖️だったかな?
364日で踏破したって聞いた。
ボスを倒して1時間後が年明けだったって。
300階あったってさ。
ボスは何だったか・・・」
アルが言う。
「聞いた事があるな。
シャンリード最大のダンジョン。
今でも色々なものが出てくると。
上級者用のダンジョンだったはずだ」
イジュンが言う。
「では✖️で」
皆が✖️に並ぶ。すると
ピンポンピンポーン!!!
と音がし扉が開く。
「正解正解!おめでとう!
ささ、次へどうぞ」
と文字が浮かぶ。
「おちゃらけてるような」
呆れつつ進む。
ボスのワイバーンもアルが拘束し、
全員で頭を一斉攻撃して撃破した。
「次はレーザーや酸の雨などが降るエリア。
当然当たったら終わり。
どうする?」
「ここは俺に任せてくれないか?
多分これでいけると思うのだが」
イジュンがそう言うと、
剣を投げて右手で印を結ぶ。
剣は地面に突き刺さる。
「電灼降華」
「急々如律令」
天井が光り、カッという音と共に剣に雷が落ちる。
落ちた雷でレーザーや雨を降らせる仕掛けが煙を上げ、
プスプスと音を立てて沈黙する。
「これで仕掛けは作動しないはずだ」
涼しい顔で言うイジュンに少し引くオトハ達。
アルは「お見事!」と拍手をしていた。
「貴方も脳筋というか強引ね。
仕掛け全部壊れたのかしら?」
「あ、反応はないね。全部壊れた。
いやあ見事!」
サーチをかけたアルが言う。
「走って突破するわよ」
そう言って走り出す。
何事もなく進めた。
その次のフロアは
花畑が一面に広がり、蝶が飛んでいる。
「何もないエリア。宝箱は開けてある。
本当に何も無い?」
「うん、何もない。何のエリアこれ?」
首を傾げる一同。
降りると景色は変わる。
湖や森林、田畑まで。
「果樹園あるし、蜂いるけど襲ってこない。
この先にボスの毒蛇がいるのか」
紫色の扉が見える。
「では大尉、お願いします」
オトハが言い、アルが頷く。
扉を開ける。
10体ほどいる毒蛇が獲物を見つけ、
毒の霧を出そうとするが
「愚かなる者に永遠の静寂を氷結」
素早く詠唱したアルの魔術を喰らい、
凍りつき砕けた。
「よし完了。これで50階クリア。
セーブしないとだね」
余裕の表情で呟く。
化学兵器系のエリアは雷が通りやすいエリアだった。
皆感電してません。




