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転生聖女。  作者: カラスの羽飛ばし
転生~幼少期編
23/49

転生聖女、会議に出席する

手紙を読み終えたキルケーさんは、嗚咽をあげ、震えはじめた。


…そっとしてあげよう。そう思い、ニコル達の元へ戻っていった。




それから30分。目を赤くしたキルケーさんは私たちに近寄ってきた。


「ハルノス様。手紙、ありがとうございました。これで、前を向いていけます。」


「…そう。それで、これからどうしたいんだ?父や場合によっては王族の方との話し合いはあるが、少し気になってね。」


「私は…。ハルノス・ヴェルナー公爵令嬢様にお仕えしたいと思っております。」


「…え?」


「ハルノス様は初めに声を掛けた時点で無礼だと切り捨てられることも出来たのに、それをしなかった。その様な懐の大きさに、私は感動致しまして…。ご迷惑で無ければ騎士にでも従者にでもなりましょう。打ち合わせでも、その事を公爵様にお伝え致します。」


「…そう、か。」


----------------------------------------


ゲートで領都前に戻って、私は父様が帰って来るまでやるべき事を終わらせておく。


国家が関わっているとなると、恐らく証拠は隠滅されているし、犯人も処理されるだろう。要するに、トカゲのしっぽ切りだ。

問い詰めようと、我が国出身のこいつがやったが、出身国なだけで自分たちは関係ない…と言うだろう。


(国家ごと叩く…か。)


シヴァ爺が頼んできたのは私なので、全く関係ないとは言えないかも知れないが、子供だし詳しいことはやらなくてもいいだろう。

シヴァ爺の加護があり、森の賢者とも言われるエルフの王族であるハイエルフの血が流れている。公爵令嬢で装備も整っている。そして、神聖魔法や時空魔法も使えて魔力量も桁違いだ。

公爵令嬢とは言えど、戦争に参加は可能だ。10年後の戦争に私が参加確定となると帝国は勝ちは難しく、勝てたとしても無傷とはいかない。…帝国からすれば、ハルノスと私と同い年らしい黒髪の子は目の上のたんこぶである。警備を強化しておいた方がいいかもしれない。


シヴァ爺の手紙には戦争まで10年程だと書かれていた。恐らく、大国を叩いたあとの事もあるため10年もの準備がかかるのだろう。

帝国の侵略に大義名分が無ければ、周辺国に後ろから潰される可能性が高い。大義名分を「作らねば」、滅びるのは帝国だ。


(まず、学園に通いながら実力を磨いて…。人脈作って…。)


現在、ハルノスは貴族とはいえ子供である。

強くとも子供。つまり、勉学主体である。

ただ、特に理数系の勉強は小学校低学年レベルが出来れば初等科が卒業可能だ。

…何故かそこら辺が遅れている。魔法に頼りっぱなしで必要無いのである。


------------------------------


……。



「…と言うことで、とりあえず1度王宮の方へ来てもらえませんか?」


「了解致しました。」


「…ハルノスに仕えたいとの事だが誠か?」


「はい。ハルノス様の懐の深さに感動し、我が主だと確信致しました。コマ使いだろうと奴隷だろうとハルノス様をお守りしたいと思っています。」


「元国王様…ですよね?」


「ヴェルナー領に逃げ込んだ時より平民でございます。」


「貴方と一緒に付いてきた部下は?」


「ハルノス様にお仕えしたいと言うものが殆どでございます。」


「そうか。…ならば、ハルノスは来年度から学園生活を送ることになっている。王都の屋敷から学園の送り迎え兼護衛をして欲しい。…頼めるか?」


「はい!」


「では、後ほど詳しく詰めていこう。」


「父上、シヴァ様からのお手紙については…。」


「あぁ、今日国王様に見せてある。…帝国に入れた間者からも、秘密裏に魔物使いが出陣していたとの報告を受けている。」


「そうですか…。」

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