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八百比丘尼の語り部  作者: 宮城 英詞


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終・帰り道に

 八百比丘尼は本当にいるのか。


 私は、曾祖母の墓参りを終えた帰り道、そんな事を考えていた。


 曾祖母が八百比丘尼の語り部として、私たちに語った話に登場する八百比丘尼は、昔話や伝説とは違う温度があった。


 少なくとも、曾祖母の中で、彼女はいくつもの時代を見て、感じていた。


 それは、京都の町の料亭の女将として生きた彼女にとっては到底知りえない話も混ざっている。


 彼女は一体、誰からその話を聞いたのだろう。


 他所では聞かない話。


 そして、彼女の死に際に傍にいたという、奇妙な尼……。


 彼女はもしかすると、今でも、この世界のどこかにいるのではないか。


 私は、祖母の話を思い出し、そんな思いに駆られていた。


 ただ一つ、私が確認できることがある。


 それは、彼女ははるか昔に世を儚んで入り、出てこなかったという後瀬山の洞窟。


 その前の椿は、今に至るも枯れていないという事だ。


 そして物思いに耽りながら、私は子を連れ、その伝説の洞窟がある街、小浜に帰る汽車に乗る。


 その汽車で私と子供の前の席に座ったのは、少女のような顔の美しい尼僧だった。





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